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いま速読界に一番必要なものはテクノロジー―速読について考えるシリーズその3

1. 全部のトレーニングをスマホアプリのゲームにする(重要度:★☆☆)

ユーキャン/クリエイト速読スクールの速読トレーニングは、紙の教材と先生の指示が吹き込まれた音声教材の2つで行う。地味で刺激が足りないから、全てゲームにすればいいのにと思った。楽しさアップは間違いない。それに、スマホやタブレットでプレイできるゲームにすれば、まとまった時間を捻出できなくても、電車移動のような細切れの時間でもトレーニングできる。ただし、トレーニング効果アップの面ではそこまで変わらないと思う。紙の教材の完成度は十分に高く、基本的にほとんどのトレーニングでややアップといったところに留まるだろう。倍速読書トレーニングを除いては。

2. 「倍速読書トレーニング」をスマホアプリのゲームにする(重要度:★★★)

様々なトレーニングメニューの中で、「倍速読書トレーニング」というものがある。「倍速読書トレーニング」だけはテクノロジーの力が絶対に必要だ。これは実際に普通の本を読みながら行う実践的なトレーニングで、数あるトレーニングメニューの中でも重要性が高いとされている。先生の指示通りのスピードで本を読み進める。例えば、「3倍速で」と指示されたら無理やり読書スピードを上げる。このとき理解が浅くなっても構わず、まずはスピードを上げることに重きを置く。たしかに人間は環境に慣れる性質を持っているので、だんだん理解も追いついてくる。非常に、いや最も重要かつ有効なトレーニングと言える。しかし、実際にスピードを調節するのは、生徒自身だ。理解できなくてもよいからスピードを上げろと言われて、ホイホイとスピードを上げられるものではない。僕もこの訓練が一番苦労した。この訓練の難しさは、筋トレで考えれば分かりやすい。20kgのダンベルを持ち上げるトレーニングで、なかなか持ち上げられなくても、とりあえず持ち上げる努力はできる。身体を20kgと戦わせることはできる。ところが、倍速読書トレーニングではこの20kgのダンベルが用意されていないのだ。地面に寝転がっているダンベルがずっと10〜15kgくらいのままで20kgになってくれない。だから、そもそも20kgと戦う経験が積めない。

Q:「 倍速読書トレーニング」で、本の内容が気になってスピードが上げられません。
A: あくまでトレーニングと割り切ってスピードをあげていきましょう。内容が気になるときは、トレーニング後に読み直しをしてみてください。
(クリエイト速読スクール公式ブログpickup>「ユーキャン通信教育についてのよくあるご質問」 より引用)

人は簡単に割り切れない。だからテクノロジーで解決を図るべきだ。倍速読書トレーニングアプリを立ち上げると、次々に自動的に文章が流れ、消えてゆく。スピードの調節も自動で行われる。こんなアプリがあれば、誰でも確実に本来のトレーニングが積める。

調べてみると、上記のイメージに最も近いところで、「瞬間速読(*)」(https://apps.apple.com/jp/app/id1257206853)というアプリが見つかった。試しに軽くテストプレイしてみたが、今現在、速読関連アプリでは、このアプリが最もよく出来ていると思う。速読トレーニングに取り組んでいた時に、このアプリの存在に気づかなかったことを後悔している。

ユーキャン/クリエイト速読スクールも本気出して公式アプリを開発すれば良いと思う。速読トレーニングの効果は今よりブーストされるはずだ。

参考記事
(*)訓練不要で誰でも速読!日本一の速読アプリ「瞬間速読」の個人開発物語(25万DL)https://qiita.com/youwht/items/a1b7a843888c27490172