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グラスゴーのライブハウスでなぜか顔パスになる

雨の中めげずにライブハウス通いを続けている。
昼間観光もせずにせっせと家探し職探しに歩き回り、宿に帰ってから塩茹でしたほうれん草と茹でた芋、という戦後のような食事を終えさまざまなライブハウスをまわるのが日課になってきた。

ライブハウスの数が多すぎていちいちネットで本日のライブ情報を調べるのも面倒なので、とりあえず行ってみてなんでもいいから入ってみるというスタイルである。
大体のGigが5ポンド(700円くらい)なので、ちょっとした友達のライブでも最低2000円くらいは覚悟しなければならない日本と比べると随分安いなあと思う。
夜な夜なライブハウスに現れ、時には何軒もはしごして行ったりきたりの怪しげなアジア人一匹である。
それにしても白人が多い、
昼間の通りは中国人や黒人も歩いているのだけど、ライブハウスの中は私が見渡す限り100%白人である。
出演者もバンドともなればほとんど白人なので、もしかしたらグラスゴーの音楽文化はとってもホワイトなのかもしれないなと思った。

そんなある日、
The Old Hairdresser'sという名前のライブハウスを目指して歩いていた私は、何を思ったか途中にあったStereoに入ってみることにした。
(大変おしゃれでHipな若者が満載のスポットである)

3ポンドほどの安ビールを買って地下にあるライブハウスに入る、
受付の気だるそうな兄ちゃんに当日券1枚、というと
「――あ、きみ昨日Broadcast(他のライブハウス)にいたね?」
と問うてくる。
いたとも、よくわからないパンクフュージョンバンドに戸惑いながら突っ立っていたとも。

音楽好きなんだね。

そう笑って、受付の兄ちゃんは、おもむろに私の右手にマジックでクルッと何やら模様を書く、これは支払い済みのサインではないか。
財布を出そうとすると兄ちゃんはそれを笑顔で制して、さぁいってこいといった感じで私を通してくれた。
なんだかわからないが、それからというもの私は顔パスである。

この夜は、Happy Spendyというローファイバンドが良かった。


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Music Video Director / DJ / ロンドンで倉庫暮らしをしています
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