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珈琲はうすあんず村での公演②🎩*・

こんにちは。宮下です。今回の記事は第2回目のカフェ公演についてお話したいと思います。そもそも、どうしてカフェで演劇をやることになったのかの経緯については前記事をご覧くださいませ。

キッカケ「さよなら」は突然に🎩*・


2018年秋。役者の湊あいが春には東京を去ることが決定しました。

いまでも、冬の気配を感じる季節になると、京王線のホームは「さよなら」の匂いがします。

毎日毎日顔を会わせていた彼女との別れはわたしにとってはとても大きなもので。前回公演が終わってまもなく、今回記事で書いていく第2回公演の開催を決意いたしました。

前回『夜明けと蛍』に参加してくれた役者はなんと全員参加。(!)

前回よりも役者が3人増えた大所帯で、『雪解けの星』はスタートいたしました。

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第2回カフェ公演決起会の様子。あんず村の貸切特別メニューは絶品です。

第2回カフェ公演 開幕🎩*・

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「嘘に代わるなにかで誰かを救えたらどんなにいいだろう。遠く発車のベルが聞こえる。これはきっと走馬灯だ。死んでしまった夏に思い入れはないはずなのにきっとずっと凍ったままだ。歌詞を映画を本を芝居を何度繰り返したって救われない。あの美しい世界は遥か彼方わたしはいない。解けない答えを嘘に求めて生きている、わたしはいらない」

開催日は年も明けた2019年2月。冬が終わり、いよいよ出会いと別れの季節がやってくるようなそんな時節の折ですね。

「さよなら」がきっかけになったこのお芝居ですが、もうひとつ悲しいお別れがありました。それは、金魚の「りんごちゃん」の死です。

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あんず村で飼われ始めた役者のりんごちゃん。前回の劇中で元気に活躍。『雪解けの星』では役者の松野莉花が演じる。

わたしは必ずお芝居で「死者」を描いています。

特に自分の中でルールを設けているわけではないのです。ではなぜなのか。それを言語化するにはとても時間を要してしまうので今回は割愛しますが、

『雪解けの星』では、死以外での別れ方についての憂いがあったのかなと自分で思います。

さよならにはいろいろありますよね。湊のように距離が遠くなる、卒業、死・・・宮下は別れに弱いです。いえ、みんなそうですかね。

思い出がすこしでもみんなの糧になるように、クリスマスも歳越し前も稽古と評してあんずで過ごしました。


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クリスマス期間中のあんず村。ライティングが素敵。

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夜通しの稽古。劇中にでてくるワイングラスにシャンパンを注いでパーティ。


第2回カフェ公演 見どころ🎩*・

見どころその①特別なあんず村

初めてきていただくお客様も、いつもあんず村を訪れていただいているお客様もどちらも楽しめるように、いつものあんずとは一味違う空間の創出を行いました。

まず一つ目は風船!

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天井に敷き詰められた風船。ピカピカ光る惑星のようなバルーンも。役者総出でがんばって膨らませました。(1、2個飛んでいきました。)

2つ目はプラネタリウムの天井。

劇中に「銀河鉄道」のお話を書いたのでその雰囲気づくりに。

京王線がみえるあんず村でその話をするってなんか・・・エモイですよね。(語彙力の喪失)

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見どころ②宣伝美術

宮下のお芝居には欠かせないひとつのブランドがあります。

それは宣伝美術です。いつも制作を担当してくれている大親友の覇気がテーマに沿って素敵なポスターを作ってくれています。

今回『雪解けの星』では前述のとおり銀河鉄道のお話をするということもあり、切符型のチケットや、役紹介のパンフレットも路線図になっていて、お越しいただいたお客様に大好評でございました。

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土星行き銀河鉄道線というネーミングのセンスが抜群。

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かなたかねずみけいろはつかりんご・・・実はしりとりになっていたのです。

見どころその③境界線を越える

わたしは現在は広告会社に勤務しています。そのなかでひとつ勉強になった言葉に「視聴滞留」というものがあります。

広告というものは、媒体が違えど同じことがひとつあって、それは見る見ないの選択が等しくみんなに許されているというところです。SNSも同じですね。だからこそ、まずは「目に留まること」が最優先されていると私は思っています。

だけれども、芝居は「見る」という選択をした人が閉鎖空間に集まっていて、むしろそれは「見たい」と思ってくれている人たちで。

それって広告じゃほぼありえない状態なんだなって気づきがありました。

「見る」という選択をしたひとたちをどれだけ視聴滞留させるか。一瞬のす気も与えないような没入感を作り出すこと。

あんず村という場所は窓の外に本物の景色があります。人も電車も通る。汽笛もなる。動いている。生きている。

芝居というウソと本物との対比を、美しい情景に昇華させる。ひいては、現実に芝居を干渉させる。

これが今回のお芝居のわたしの挑戦でした。


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あんず村から見える京王線のホームに飛び出る役者たち。
かりんといろはが仲直りする「雪解け」の景色。

あんず村という立地を活かした演出と自信を持って言うことができます。こちらの映像につきましては、わたしの手元にありますのでぜひお声がけいただければお送りいたします。ぜひ見ていただきたい・・・!!

最後に🎩*・

『雪解けの星』についてはとても思い入れが強く気がつくと長文になっていました。ここまでご拝読いただきありがとうございます。

さよならはいつも上手くいきませんが、

いつか今日を思い出すときに君の笑顔が消えないように いつか僕が居なくなる前に君との日々が消えないようにこれを残すよ

そう歌ったあの愛しい曲のように生きて生きたいと思います。

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末尾のご挨拶となりますが改めましてご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。引き続き何卒よろしくお願いいたします。

あんず村永遠なれ!

🌟🚀SPECIAL THANKS🌟🚀




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