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子育てと仕事との両立 #6 復帰直後編

子育てと仕事との両立について、書いてみたいと思います。私は今(2020年6月)41歳です。起業して4年目、フリーランスとして活動しています。娘はもうすぐ8歳の小学生です。そして、シングルです。

#6 復帰直後編(2013年6月~)※私、34歳、娘1歳~

会社へ戻った途端、私の代わりをしてくれていた人が「限界、辞める」と仰いまして・・・引継ぎから始まりました。

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私の仕事は、ブランディングとかクリエイティブ(例えば、ロゴとかパンフレットとかウェブとかをつくる)なんですが、とにもかくにも人の調整が大変な仕事です。

あの人の意見を聞くと、この人の意見が聞けなくなる。でも、すべきことは、両方の意見とは異なること・・・なんてことがざらにあり、どうやって、人の考えや気持ちを汲み取りつつも、本来すべきことからブレずにクリエイションするかを考えないといけないのです。

コーポレートブランディングとなると意見を言う人は、皆、私より地位も上で権力もあるので、無視するわけにはいかない。でも、すべてを聞いて言われるがままに動くと、わけがわからないものができあがります。

さらに、実際に手を動かしているクリエイターたちは、ロジックがあやふやだったり、何度も方向性が定まらない修正をやらされると、やる気を失うか、激怒しますので、細心の注意を払ってコミュニケーションしなければなりません。

神経がすり減る仕事で、
気がおかしくなります。


だから、辞めたいと言った彼女の気持ちは、本当によくわかりました。


一緒に働いて役割分担して、お互いのストレスを軽減できればと思ったけれど、私が戻るのが遅かったなぁと思いました。私が戻った時には、彼女の中で、固く退職が決まっていました。

一人でこの仕事を回しきれるんだろうか。
育休明けの私に、果たしてやり切れるんだろうかと、心の中は不安でいっぱいでした。

でも。


選択肢は、「やる」しか存在していない。

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世の中、そんなに甘くない。


育休明けだからって、至れり尽くせりされるわけでもなく、優遇なんてされません。当たり前のことだけど、他の社員と同等の扱いです。

もちろん、時間を短縮して働くという選択肢はあります。
でも、私の場合は専門職で、会社の中で自分しかいない仕事なので、時短を選ぼうが業務量は変わらないのです。時短を選ぶと、早く帰れるかもしれない。でも、会社でできなかった仕事を、家に持ち帰ってしなければならないことが目に見えていましたので、選びませんでした。

会社は、
戻って来たんだから、それなりにやってもらうよ!です。

私も、受けて立とうじゃないか!!です。
本当に大変な会社だったけど、私は、とてもあの会社が好きでした。

だから、全力を超えて必死に仕事・家庭・育児をこなす!
腹をくくって挑みましたが、それはそれは、想像以上に大変なことでした。


当時のことは、大変すぎてあまりはっきりとは思い出せないのですが、忙しさとしんどさのあまりに、色々な忘れ物をしていたようです(笑)

娘の夏の制服、帽子、遊び着を今日買って、帰りに、手渡されたのに、家に帰ったら、ない。うーん。雨の中、落としたか?今から、探す気力もない。たかだか、15分の道のりなのに、一体、何をしてるんだろう。
疲れが、いろんな失敗をうむ。はぁ…。(当時のフェイスブックより)

人は、キャパを超えると、忘れてはいけないものまで忘れ始めます。そして、次から次へと、問題がおきます。

娘の制服あった!拾って届けてくれたみたい。よかったー!でも、娘の熱が38.6度あるって。何だかしんどそう…。

さらに、無理をすると、どんどん状況は悪いほうへと進みます。
娘は体調を崩し始め、私も体調を崩し始めました。

はぁ…。ようやく、週末。
夜泣きが、ずっと続いてるので、やっぱり、昼間働くとしんどい。咳も治らんしね。はぁ…。歯が疼く、、、。

保育園から熱があるので、今すぐ迎えに来てと言われ早退し、熱が引くまでは当然預けられないので、会社をちょこちょこと休む日々。

今週は、ずっと熱。
さすがに、火曜日しか会社に行ってないので、今日は、いかなきゃ…と思い、また、騙し騙し保育園に預けました…。私は、看病疲れか、首がぎっくり腰みたいに痛い。日に日に、老いていってる気がします。それでも、子育ては、常に前へ…成長しかないから、楽しいよね。がんばろう。

もちろんうちは、主人が会社を休んで、面倒を見てくれるなんて選択肢はないので、会社を休むのはいつも私。

どういう頻度で病気になっているかというと、1ヶ月に大体5~7日休むレベル。遅刻・早退は3~5回。正直、会社も同僚も私の復帰にうんざりしていたと思います。

また娘が、発熱。
金曜日の夜から、微熱で、徐々に、高熱へ…。ばい菌の数値も上昇中…。
こんなにずっと体調悪くて大丈夫なんだろうか…と、不安になりますが、皆、そんなもんだ…と言うので、様子見です。小児科では、保育園病と言われた…>_<…
私、来週から、仕事が忙しくなるのに、毎日会社いけるのかな…。もう、色々不安。絶対、休めないという状況で、娘が、熱を出した時、どうするんだろうか…。発熱した娘を連れて会社に行くのかな…。

代わりのいない私の仕事は、体調が悪かろうが、私がやるしかないし、育児も当然放棄するわけにはいかない。どんどん追い詰められていきました。

何と!マイコプラズマ感染症…と、言われました。とりあえず、抗生剤飲んで、もう一度検査…。数値が高ければ、点滴か…、ひどければ、入院か。

もう限界を感じます。

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つねに、200%のチカラが必要。

辛かろうが、私には「やりきる」しか選択肢はない。
でも、どんなに私が頑張っても、子どもは色々な病にかかってしまいます。

ヘルパンギーナだって。
なんじゃそらって思ったけど、先生のお話を聞くと、小さい子はこの時期かかりやすいらしく、結構痛そうな病気…。
喉に口内炎がたくさんできて、高熱が続くみたい。インフルエンザの次に頭や心臓にくるって…。
だから、ご飯も食べないし、口の中に手を入れてたのね…。
ずっと、泣いてるのは痛かったんだ。気づいてあげられなくて、ごめんなさい。治す薬がないから、数日ツライって…>_<…

こんな混乱状況の中、私が「今日は疲れたよ」って娘に言うと、娘はギュッと抱きしめてくれました。言葉なんてまだわからないけれど、私の気持ちを感じ取ってくれてるんでしょうね。夜、子どもを抱きしめて、何度泣いたことか。

「前に進む。前だけを見ていれば何とかなる。」


ツライこと、嫌なこと、悲しいことがあっても、それを乗り越えて、続けるしかない。強い精神力を持って!そう自分に言い聞かせていました。

あっという間に、過ぎ去る日々。

私は、どんどん劣化していきましたが、娘は、逞しく成長していきました。1歳を過ぎると、徐々に自我がはっきりとし、自分で自分の行きたいほうへ歩いていくことができます。そして、ごちそうさまでしたとか、バイバイとか、おいでとか…、時々、言葉を発するようになります。

赤ちゃんから子どもへの変化の時期です。

その頃から、私の子育てのスタンスは、子どものやることに必要以上に口出ししたり、おせっかいを焼いたりせず、ありのままを認める、ようになりました。

そもそも、私にはあれこれと世話をやく時間がありません。でも、子どもの成長を見ていると、まだまだ幼い未熟な人間だけど、一人の独立した人間として向き合うべきだという考えに至りました。

娘を尊重して、見守ろう。


振り返って思うこと

41歳。今、振り返って思うことは、毎日、挑戦と失敗を繰り返し、私は、完璧を目指して、仕事、家事、育児に向き合おうとしました。独身時代のように、時間があるわけじゃないからひとつひとつのことに、ものすごく集中して取り組まなきゃいけない。だから今日の優先順位をうまく立てることを大事にしていました。そして、

毎日を精一杯生き抜く。
楽しさを追求して、妥協しない。

それを心の底において、心が壊れないように必死に乗り切りました。あの時、サポートしてくれるパートナーや家族がいればきっと、もう少しラクに過ごせたのかもしれません。

だけど、私は、あの頃の経験がなければ、今、独立していないと思います。出産して8年。私は今、自分でもちょっと怖いくらい強くなりました(笑)自分の信念を貫き通すことは、どんなに大変なことか。

仕事も家庭も、子育ても大事。
すべてを両立するのであれば、まず、一日の優先順位を立ててください。絶対にしないといけないことと、しなくてもいいことを明確にすること。そして、自分の信念を貫き通す勇気と強さを備えてください。あとは、赤ちゃんと子どもの境目を感じ取って、子どもの意思を尊重しましょう。ずっと、赤ちゃんのようにお世話をしていたら、時間が足りませんし、子どもにとっても大事な挑戦です。


全12回くらいでまとめようと思っていますので、続きは次回。
ここまで、読んでくださってありがとうございました。

お気持ちありがとうございます。娘と元気に楽しく生きていくために使わせていただきます。