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俺的 10 Best Colors

 Colorsは、ファッションとヴォーカルの融合がたまらない、ベルリン発の音楽プラットフォーム。大抵マイクが上から吊り下がってます。
 色と声音、どちらかが申し分あると残念になってしまいます。アーティストのファッションセンスとヴォーカル力が問われる、結構シビアな現場ですね。

 ヴォーカル力って、カと力をルで挟んでも分かりづらいんですね。そんなColorsは一見ただの単色の箱で、ミニマルな感じもしますが、実はできることが多く、アーティストの個性を凝縮した形で観察することができるのです。

 Youtube上に発生した一番素晴らしい音楽チャンネルという声もチラホラ。僕的には主に、アーティストの動作を見たくて再生しちゃいます。そんなColorsのパフォーマンスの中から、とりあえずのベスト10を選びました。
 あけまして、おめでとうございます。

Doja Cat(ドージャ・キャット) - Juicy

Doja Cat(ドージャ・キャット)は若干17歳でメジャー契約したシンガー&ラッパー。まずこのド・ピンクが最高ですね。Colorsのいいところは、特定の色の中にアーティストを閉じ込めて、その限定された世界観の中にリスナーを引き込める所にあると思います。結局一番目を引く色はピンクですから、ピンクが一番いい色だと思います。

Doja Catはニッキー・ミナージュよりピンク色が似合うアーティストですね。ニッキー・ミナージュの"Pink Friday"より、ドージャ・キャットの"Hot Pink"の方が250倍カッコいい作品です。というかもう僕らの世代ってColorsに出てたらアーティストとして認められてるみたいに思っちゃうとこありますから、ニッキーミナージュよりドージャ・キャットってのは間違いないです、#盲信っす。

Loyle Carner(ロイル・カーナー) - Ice Water

ファッション的にどハマりしたわけではありませんが、楽しそうにラップしてるのがとにかくチャーミングですよね。ブリティッシュ・ラッパーの中でもLoyle Carnerは全然「グライム」じゃないアーティストではあります。英国のラップが全て「グライム」ではない良き例ではあるも、僕的にはもっとジャズに傾倒してほしいと思ってます。要はEzra Collectiveと一枚丸ごとアルバムを出しちゃえばいい。

Colorsには、SkeptaやGiggsも登場しており、最高パフォーマンスをみせてくれていますよね。Loyle Carnerはより「チル」系でいかにも日本人が好きそうな感じなため、天邪鬼な僕はSkeptaに彼のことをディスってほしいと思ってるんですが、このColorsのパフォーマンスに関しては、ホッコリするんでアリです。ホッコリするのが一番です。

EarthGang(アースギャング) - Up

次世代の"Outkast"とも呼ばれている、EarthGang。J.ColeのDreamvilleにサインしているアーティストとして、J.I.D.とともに注目されていますね。上裸って時点で最高なんですが、全てから解放されたようなパフォーマンスは圧巻の一言です。もう一人が救命胴衣を着てるのも最高ファッションだと思います。

とにかく強いエネルギーを感じますよね。エネルギッシュなことをするとそれが人に伝わって、その人のエネルギーにも変化をもたらす、という物理法則を教えてくれる、いい例だと思います。宇宙開発には、彼らの力が必要です。だから名前もEarthGangなんですよ?

ScHoolboy Q(スクールボーイ・キュー) - Numb Numb Juice

Colorsを好きでよく聴いてるって人のほとんどがScHoolboy Qを知らないんじゃないか、ってのが僕の憶測です。Colorsで新しいアーティストを知ることも多々ありますが、ScHoolboy Qに辿り着いた上でいいなって思う人は少ないんじゃないでしょうか?

だってギャングスタ・ラップを継承してるし、一番影響を受けたアーティストは50 Centだし、"H"を大文字にしないと怒るし。ビートなしで始まる「ナム・ナム・ジュース」はQの声を楽しむのに最高だし、何より「ナム・ナム・ジュース」ってカタカナにすると可愛い。南無南無果汁。

Skepta(スケプタ) - No Sleep

サムネイルをみるには普通な感じがします。イケメンがポッケに手を突っ込んでるだけですね。動画を再生して14秒経つと、サーモグラフィーであら大変!

あ、これ言わない方がいいやつでしたかね? え、言わない方がいいやつでしたよね。まあいいや。ASAPやDrakeと共演し、グライムのレベルを一段階押し上げた張本人である、Skepta。そんなSkepta5枚目のアルバム"Ignorance Is Bliss"のアルバムカバーに合わせ、Colorsでもサーマル・ビジョン仕様のパフォーマンスとなったようです。チンポコだけが変な色になってるとかじゃなくて安心しました!

JPEGMAFIA (ジェイペグマフィア) - Thug Tears

"Intense"という英単語がぴったりな、JPEGMAFIAのパフォーマンス。最初の準備運動に始まり、他の人に比べてあまりにも開いているマイクとの距離、唾液の分泌が追いつかなそうな声量、肩から手にかけての激しい動き。終盤に向かうにつれて落ち着くどころか増し増しになり迸るエナジー。

JPEGMAFIAは、「どんな音楽聴いてるの?」って言われて相手を牽制したいときに名前を出すのにもってこいのアーティストです。「Peggyしか勝たん」って言っとけば通ぶれます。音楽レビュー系ユーチューバーのAnthony FantanoとかはJPEGMAFIA大好きです。僕的には、評論家には過大評価されてて、リスナーには無視されすぎてるのがPeggyだと思います。エクスペリメンタル・ヒップホップを牽引する一人として、彼には"アヴァンギャル道"を突き進んでほしい!

Blood Orange(ブラッド・オレンジ) - Dark & Handsome

ベッドルーム・ポップとかエレクトロの要素を取り入れた繊細なR&Bを作る、Blood OrangeことDevonté Hynesさん。
なんか紫の花もってるのがいいっすね。

Yellow Days(イエロー・デイズ) - Love Is Everywhere

VOXのTeardropっていう変なギターを使ってる変なシンガーソングライターです。"Yellow" Daysなのに色は「青」なのがよかったです。

Sudan Archives(スーダン・アーカイヴス) - Iceland Moss

Sudan ArchivesはLAを拠点に活動しており、アフリカン要素の詰まった個性的なR&Bを届けてくれます。思ったよりバイオリンを弾かないのと、マイクの形が変なのがよかったです!

Jorja Smith(ジョルジャ・スミス) - Blue Lights

え?ここでジョルジャ・スミス?そうです、ここでジョルジャ・スミスです。いやぁ、10個もあげるのは大変ですねー。だから最後はとりあえずジョルジャ挙げとけば、いい感じに引き締まるかなーって。なんか露出多い人ばっかり挙げちゃったんで、好感度下がるの嫌なんで。。。

てのは本音のような冗談で、「最後にジョルジャ」で置きにいってるのは確かですが、それにはちゃんと理由があります。正直、あと5〜6個このリストに入れるか悩んだパフォーマンスがあったんですが、できるだけリストのバランスをよくしようとしたら、「これ以上ラップは入れられない」ってなったんです。それでまあビリー・アイリッシュをこのリストに入れるのはスタイリッシュじゃないってことで(ビリーは大好きですよ)、ジョルジャ・スミッシュにしました!

でもこのジョルジャの青もさりげなく凄くないですか?この暗い青だから、いいんですよね!Yellow Daysの水色とはまた違い、一つの色にも色んな色味があるのが、Colorsのいいところですよん。裸になってもいいし、バイオリン持ち込んでもいい。実はバンドで登場してもいいし。

まあすでにラップ多いなって思ったかもしれませんが、本当はもっとラッパー入れたかったんですよ。ということで、そいつらに関してはまた別記事で僕がいかにそいつらのことを愛してるかを滔々と語りたいと思います。ネタバレすると、Denzel Curryとかです、あはん。

(Colorsでも一番人気はBillie Eilishなのよぉ〜)



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