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看護師のヘルスリテラシーとレジリエンスを考えたい


ヘルスリテラシーとは、簡単に言うと自己管理をする時に必要な知識であったり、その知識を集める方法を知っていることである。

レジリエンスとは、簡単に言うと困難をしなやかに乗り越えたり回復する精神力のことである。

色んな仕事があるけれど、看護師の仕事は精神的にも身体的にも激務だ。

今でさえ労働環境にうるさくなったけれど、医者の無養生と言う通り、自分に対するヘルスリテラシーが低く生活環境が崩れている看護師は沢山いると思う。

医療を学んで人の看護をする立場なのに、ヘルスリテラシーがあるはずなのに、どうして?と思う。

そして、そこにセルフネグレクトが隠れているのではないか?

看護学生や新人看護師だけでなく経験年数の浅い看護師の話を聞くと、人の世話をする以前に自分の看護をしたら?と思うことがよくある。ストレス痩せ、ストレス太りが当たり前の職場っておかしくない?

そして、経験年数の多い、貫禄のある看護師に話を聞くと、慢性的な病を抱えて職場である病院から薬を定期的に処方されているケースが非常に多い。(病院によっては福利厚生で職員なら全額または何割か補助がでるところもある)

生活習慣を見直して、自分の整え方、仕事との向き合い方を身に付けないと、自分が潰れてしまう。もっと楽な職場に、と人は流れていく。看護師になれても続かないと思う。

自分ではどうにもできないような外界の変化もあるけれど、
看護師の離職率は、この自分に対するヘルスリテラシーや外界に対するレジリエンスの不足が大きな影響を与えているのでははいか?と思う。

漫画NARUTOで、サクラちゃんが医療班はどの忍よりも強く生き残らなければいけないと言っていたように、医療に関わるものは強くしなやかでありたいと願う。

ヘルスリテラシーや、レジリエンスは看護に関わる人に関わらず、社会に出る前に学生のうちから身につけるものであると思う。

日本という国は、先進国の中でヘルスリテラシーが1番低い国であると言われている。自分の体やこころに本気で向き合う機会をまずは増やすべきだと思う。

そう思っている私も、「あなたは本気で自分の体やこころに向き合ってますか?」「回復できてますか?」「傷ついても自分の考え方や捉え方で乗り越えられてますか」と言われるとそうでないな〜と思うし、仕事とプライベートのバランスが取れてないかも、と思う。

でもさ、ヘルスリテラシーって生理的欲求が満たされてないと、金銭的にも余裕がないと関心が向かない気がする。

自分の体は二の次っていうのが、私は悲しいけどそれが現実。


ワークライスバランスとは言うけれど、どうやって、プライベートを充実させたらいいか、そのやり方が思いつかない人は少なくないと思う。

看護師は潜在看護師も含めると、154万人。日本の全人口の8割弱。その人たちがヘルスリテラシーをもって、レジリエンスをもって生き生きと働けたら、どんな影響を人々に、国に、与えられるんだろう。

カタカナ言葉、新しい概念や名称化がどんどん増えていっていて、それに振り回されてるのはよくないと思うけれど、日本を客観的に把握するためには必要だと思う。

日本の看護師がヘルスリテラシーの重要性に気付き声を上げること、人々にヘルスリテラシーが行き届いて、自分で自分の体や心を守れる人が増えること、年をとってもいきいきと暮らせること、これは夢ではないはず。

看護師が日本のヘルスリテラシーを変える日を私は見たいと思います。

のぶこ


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