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『史上最強の哲学入門』(著者:飲茶)「カント」を読んで。

こんにちは佐藤です。今日も飲茶さんの著書、
史上最強の哲学入門』を読んだ感想を書きます。
トップの写真は「カント」です。

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 本書では30人の哲学者が紹介されています。
この30人を、毎回1人ずつを紹介しています。

第5回は「カント
西暦1724年頃のドイツ出身の哲学者です。

 哲学者は真理の追及が生業ですが、
真理とは人間によって規定されるものである
という人間>真理という考えを発表しました。

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 もともとカントは、デカルトと同じく
理性を信奉する合理主義者で、人間は
理性を用いて真理に到達できると考えました。

 そこで前回ヒュームの懐疑論を疑います。
(ヒュームは経験を第一と考えた哲学者)
「同じ経験をした人ばかりではないのに、
なぜ数学や論理は分かり合えるのか?」

 人間は経験から知識を得ていますが、
経験には人間の共通点がある!と考えます。
それは先天的なものの見方であると。

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 そこでイソギンチャクの思考実験をしました。
イソギンチャクをその場から動けない動物とし、
「真理は異なるのか?」と考えました。

 イソギンチャクは、リンゴやメロンを
決して人間と同じように認識できません。
同じ対象を見ても「違うモノ」です。

 つまり「世界の本当の姿」は人間とは異なる。
そして各生物で、世界は異なっている。
真理とは人間が定めた、人間のものである、と。

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まとめ
・人間>真理、という発想をする
・「人知を超えた真理」ではない。逆
・人間にとっての真理は何か?という発想

 『純粋理性批判』は難しい著書ですが、
真理というロマンを、現実的なものに変えた
という転換に、歴史的価値があるようですね。

 「認識とは理性ではなく、人間性という野生」
みたいな感じでしょうか? うーん、哲学!

(725文字)


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