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世代間ギャップがなぜ起こるのか?を複数社・複数階層の研修を担当しての私なりの洞察

皆様こんにちは!スタンス古田でございます。
2月は少し忙しく、いくつかの会社の研修を担当しました。
そこで、よく言われる世代間GAPはそもそも何なのか、を様々な生の声の情報ピースを集めながら、私なりに洞察をしました。

もしよろしければお付き合いください。
結構マジな話です。

●世代間ギャップは、”プロの定義の違い”

若年層は会社や上司のことを”昭和”と言い、マネジャーはメンバーを”最近の若者は”と言う。
昔から言われていたことではありますが、最近本当に研修でよく話されることです。

なぜこのような認識の違いが出るのか、ずっと私なりに考えていました。
導き出した結論から言うと、”プロの定義の違い”だと感じました。

▼マネジャーのプロ意識
-仕事を引き受けたら、期日までに成し遂げなければならない
-そのためにはどんな犠牲を払っても結果を出す(それが美徳)
-時間が足りなければ残っていやる、能力が足りなければ努力する、それが当たり前
-時間通りにできないのは自分に非があるので、残業など申請するわけがない(それも美徳)
-それが、組織に貢献する、ということでカッコイイ、と深層面で思っている

▼若手社員のプロ意識
-仕事を引き受けたら、期日までに成し遂げなければならない
-そのためには最短ルートで効率的に結果を出す(それが美徳)
-使えるものは何でも使う。無駄なモノには手を出さない
-なのに、会社ってチョー無駄なこと(会議や報告)ばかりやっていて意味不明
-時間通りできないのは、自分の責任もあるけど、この環境や仕事の振り方やマネジメントもあるでしょ
-後ろめたい気持ちは勿論あるけど、就業時間を過ぎて仕事をしたわけだから、残業は申請します

こんな感じ。

●厄介なのは、”雰囲気”

この世代間GAPが存在したまま仕事をしていると、悪しき”雰囲気”が出現します。
・言いたいことが言えない”雰囲気”
・なんとなく帰れない”雰囲気”
・有休がとれない”雰囲気”
これがエンゲージメントのみならず、能力開発の領域まで影響を及ぼします。

しかもこの”雰囲気”は目に見えず、触ることもできません。
これが非常に厄介なんだな…

この”雰囲気”が、人に色眼鏡をかけさせます。上司に対して、会社に対して、メンバーに対して…。事実ではないことが歪曲され、感情領域に浸食。一体感の”い”の字もない、殺伐とした組織文化が形成されてしまう。

このような状態が複数の会社で起こっているので、そんなに大きく外していないかな、と感じています(ロジックがズレていたら、すみません…)。

●GAPは埋まらない、差をお互いが認識する

これは既に価値観の領域なので、統一を目指すと軋轢が生まれます。
なので、まずは受け止める、ということが必要だと思います。

その上で、お互いがお互いの考え方を認識することが大切ではないでしょうか。背景がわかると、お互い許容の気持ちが生まれるからです。

・確かに無駄なことが多いかもしれない。無駄なものを洗い出し、改善しよう
・若い人たちの考えも一理ある。であれば、様々なツールを使って新しいことに取り組んでみよう
・仕事一辺倒ではなく、仕事を効率化しながら若い人に任せて、プライベートを充実させよう
とマネジャーの皆さんが思ってくれたら嬉しいです。

・自責の念に立って、結果を出すために自分の能力開発を怠ってはダメだ
・マネジャーの言っていることも一旦受け止め、頭でっかちにならず一旦行動に移してみよう
と若い人たちが思ってくれたら更に嬉しいです。

端的に言えば相互理解ですが、単に相互理解と称さず、もう少し解像度を細かくして改善していく必要があると、第三者の評論家である私は思ったりしました。

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