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感情のストレッチ

長く座っていると背伸びしたくなります。適度なストレッチは体のコリをほぐしてくれます。追いつかないことも多いですが(笑)

筋肉はゴムのように伸縮しない
筋肉をゴムのようなものだと思っているとすれば、それは間違いです。筋肉は縮むことしかできません。腕の「力こぶ」をイメージするとわかりやすいかもしれません。

反対に、伸ばす仕組みはどうなっているのでしょうか。曲げるときに縮まった筋肉が緩み、拮抗筋(きっこうきん)呼ばれる反対側の筋肉が縮むことで、関節が伸びるというわけなのです。

使わないと動かなくなる
筋肉は使わないでいると硬くなり、動かなくなってしまいます。例えば歩く動作を毎日していれば、脚を曲げる筋肉とその拮抗筋を毎日使うことになります。曲げる・伸ばすをセットで行っているうちは問題はありません。でも、もし十分に伸ばしきらずに「曲げる」だけを使っていると、どうなるのでしょう。

関節・姿勢が固定してしまう
わかりやすいのが猫背です。姿勢をまっすぐに維持するにもやはり、伸ばす役目の拮抗筋が必要になります。人間は手元で作業をする場合、自然と背中が丸まり首が曲がり、腕も内側へ入り込みます。ようするに猫背のことです。長くデスクワークをしていると伸びをしたくなるのは、猫背を維持するなるための筋肉が疲れてくるからです。

背筋の曲がったまま長期間をすごすと、拮抗筋は十分に使われる頻度が減り、固く動きにくくなってしまいます。猫背の完成です。

拮抗筋を使うストレッチ
筋肉は縮むことしかできません。動くということはセットの筋肉が働いてくれているからです。セットのうち一方の筋肉だけを使い続けると、相方が硬く動かなくなってしまいます。それを防ぐため意識的に行うのがストレッチです。

人間の感情も筋肉と同じ
感情にもバランスが必要であることは、多くの人が直感的にわかっていることです。ずっと怒っていたり悲しんでいたりすると、ぐったり疲れてしまいます。愚痴や不満、否定や怒りといった感情も使い続けると、筋肉の働きのように拮抗してくれる感情が硬く、動かなくなってしまいます。猫背のように、不健康な曲がった感情バランスになってしまうかもしれません。

感情のストレッチ
人の感情は複雑なので、「怒りや悲しみ」の反対が「楽しさ喜び」かというとそうでもないように思います。両者がある方向への感情の収縮だとすれば、その拮抗筋はどういった感情なのでしょう。答えは人それぞれだと思います。

正解はわかりませんがとりあえず、「うーん」と背伸びをするように、雲をのんびり眺めてみるというのはどうでしょうか。

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