OTONA学問

学問とはなにかを考えていたら、学問をすすめている人、居た。

「おとな学問のすすめ」(齋藤孝著、2011、筑摩書房)

「学問のすすめ」前哨戦。スキマ時間にさらりと読みました。誰もが知っていて誰も読んだことのない(笑)学問のすすめのさわり。

■ こんな人におすすめ

◎「学問のすすめ」を読んだことがない人
◎自己成長や「学び」について関心がある人
◎「学問」って何?と思う人

■ 1、きっかけ

何冊も読んでいるわけではないですが、齋藤孝先生の本のなかで「福沢諭吉」について触れているのを何度かみて関心を持ちました。
「自己成長」や「学び」に関心→「学問」って難しい→あれ学問って何?→福沢諭吉→学問のすすめ、という心の動きがきっかけです。

■■ 2、おとな学問のすすめ

学問をすすめているのはもちろん福沢諭吉先生です。本書は「学問のすすめ」からの抜粋を現代語訳して、まつわる話や考え方などを齋藤孝先生が読みやすくかつセンス良くまとめた本です。「学問のすすめ」を題材にした、齋藤孝先生の「学問のすすめ」といえるのではないでしょうか。字の大きさや文体なども相まってさらっと読み流せました。ビジネス書とくらべてメカニカルな感じもせず、やわらかな感じがしました。

■■■ 3、学問に気づくこと

理解の難しい本や高度な情報など、手にするためには相応の知識や技術が必要とされるものがあります。一方で福沢先生は決してそういったものだけが「学問」だとは言っていません。すべてが学びで学問であるというメッセージを自分は受け取りました。学問を始めるというより学ぶ姿勢や、目の前のそれが学問だと気がつくことが大切だと述べられているように感じます。朝起きて、出かけて、人と話して、帰って、寝る、まで。その中に学ぶべきものがあり、それを学びなさいと。もちろん本を読む、ノートをとることも学びで学問なのですが、決して机に向かうことだけが学問ではないということです。学問に気がつく心の在り様こそが大事であると気づかされました。

■■■■ 4、すすめられました。

自分は感心したものに染まりやすいほうだと思いますが、諭吉先生の「学問」をしっかりすすめられました。ちょろいです。
これからの日本国民はこうでなくてはという当時の時代背景や、それに沿った福沢諭吉先生の意図はもちろんあります。現代にはそぐわない内容かといえばそうではありません。例えば現代には人生における「成功」のひとつに「幸福感」というものがありますが、平等な社会であるにもかかわらず、その幸福感は人によって差が大きいように感じます。その差もやはり「学問のすすめ」がうたっているように「学び」「学問」ではないでしょうか。
と、自分で判断したので、今日もせっせと学びに精を出します。

(ちょろい)


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