登山ガイド実務テク! 危機管理編
この記事は登山好きな貴方がガイド資格を取得し
ガイドとして活躍するまでのストーリーです
今回は実務的な課題を解決できるレポートです
ガイドの活躍で地球環境の保全に貢献する事が
私の願いです
「登山ガイド実務テク! 危機管理編」
~ガイド活動で遭遇する危機とその管理方法~
<目次>
1ガイドが遭遇する7つの危機
2天候の急変や自然災害の危機
3怪我やアクシデントの危機
4参加者のバテや健康上の危機
5行程・行動時間の危機
6参加者による危機
7参加者のモチベーション(盛り上がり欠如)の危機
8ガイド自身やその他の危機
今回はガイドの職務上の「危機」の洗い出しとその
管理術について私なりに分析した内容をお知らせし
ます
ただし、知識や技術、経験不足からくる危機は除外
したいと思います
1ガイドが遭遇する7つの危機
<ガイドが遭遇する7つの危機>
1天候の急変や自然災害の危機
2怪我やアクシデントの危機
3参加者のバテや健康上の危機
4行程・行動時間の危機
5参加者による危機
6参加者のモチベーション(盛り上がり欠如)の危機
7ガイド自身やその他の危機
<基本的な管理方法の段取り>
●観察する
●情報を集める
●情報を分析する
●想定・予測・予防する
●コミュニケーションする
●解決策を洗い出す
●実行する(決断する)
<心構え>
◎「リスクを予測する」(リスクアセスメント)
◎「最悪を想定する」 (心構えを持つ)
◎「ベストを尽くす」 (ガイド技術を発揮する)
<普段の行動で必要な事>
☆知識や技術の習得と鍛錬
☆情報の共有と収集
☆スピードと決断力
2天候の急変や自然災害の危機管理
◆ケーススタディ
例・好天の予報が出ていたのに台風や
ゲリラ豪雨の危機
・夏の午後、急なカミナリ
・秋の早朝、予想外の降雪
・山頂付近の稜線で突風
・大雨後の崩落や落石
・沢筋歩行中の増水
・雪崩
など多数
◆予測・予防
□そのエリアの季節的な気候を把握しておく
□そのエリアの1週間前の気候や条件を把握する
□そのエリアの自然環境を観察する
□そのエリアの自然災害や気象条件における地形
等の変化(災害)を推測する
□3時間後の最悪な条件を想定する
◆必要なスキル(道具)
■季節的な気象の知識
■ピンポイント的な観天望気と気象予測
■そのエリアの過去の気象データによる分析
■そのエリアの地形形成の生い立ちを読み取る
■スマホアプリ(ウェザーニュース)
◆対処法
●行かない決断をする
●引き返す(中止する)
●登山装備で回避する
●とにかく無理しない
●最悪はビバークする(迷わず救助依頼)
◎ポイント
「何となくそうなるは、当たっている」
すぐに中止やルート変更の決断をする
3怪我やアクシデントの危機
◆ケーススタディ
例・自己転倒による怪我や負傷
・自然条件による負傷
(落下物・落石・豪雨・低音)
・危険生物による負傷(ハチ・熊・蛇)
・危険植物による負傷(カブレ・刺など)
・人による負傷
(すれ違い・振り向き・意図的)
・道具による負傷
(ストック・ナイフ・ピッケル)
・その他の影響での負傷
(原発・有事・交通事故)
など多数
◆予測・予防
□その参加者の運動能力
(筋力・体型・バランス)を把握する
□そのエリアの危険要因や因子を想定する
□他者の影響を把握する(近づかない)
□道具により収納や取り扱いを指摘する
□注意するよりもはじめからサポートする
◆必要なスキル(道具)
■参加者の運動能力をイメージする
■参加者の年齢や体型による危険度をイメージ
する
■他社の危険行動を予測する
■危険予測と回避する行動
■サポート技術のサイトやアプリ
◆対処法
●念入りなウォーミングUP
●歩行技術のサポート
●危険箇所のサポート
●ガイドが処理する(危険因子を排除する)
●治療とその後の支持(病院に行かせる)
◎ポイント
「怪我する人はいつも決まっている」
(だいたいあの人)
その対象者を徹底的にマークする
4参加者のバテや健康上の危機
◆ケーススタディ
例・バテて、歩けなくなる
・体力不足で動けなくなる
・恐怖で固まる
・膝・腰痛で動けなくなる
・生活習慣病
・心臓病
・脳障害
など多数
◆予測・予防
□その参加者の年齢・持病を把握する
□その参加者の過去の病気を聞き出す
□30分おきにコンディションを問いかける
□いつもより、ペースを遅くする
(休憩を入れる)
□絶えず顔色を観察する
◆必要なスキル(道具)
■ある程度の医学的知識
■ある程度の健康についての知識
■救命・AEDの技術
■十分なファーストエイドキット
■救命技術アプリ
◆対処法
●明確な行動の支持・指導
●サポートや搬送
●救命処置
●救助依頼
●救命待ちの行動とケア
◎ポイント
「健康上の危機には兆候がある」
(あの人なんだかやばそうを探し出す)
その対象者をマークし、早めに対処する
(説得する)
5行程・行動時間の危機
◆ケーススタディ
例・そもそも行程に無理がある
・そもそも行動時間が少ない(遅れる)
・クッション時間(余分な時間)が少ない
・参加者の歩行が遅すぎる
・混雑で前に進まない
・夕暮れが近い
・予定到着時間に間に合わない
など多数
◆予測・予防
□行程表をチェックする(変更させる)
□クッション時間(余裕な時間)を設ける
□日の入り時刻と影の様子を把握しておく
□参加者の観察で区間ペースと到着時間を予測
する
□そもそも行程に無理がある場合は仕事を
受けない
◆必要なスキル(道具)
■区間的な行程マネージメント
(ペースをメイクする能力)
■クッション時間のスケジュールを作り出す
(管理能力)
■さり気なくスピードUPさせる技術(あおる)
■バテさせない技術
■ヘットランプ
◆対処法
●新たに行程表作成する
(参加者は添乗員に告げる)
●遅れた分の手配や段取り
●参加者への説明(なぜ遅れるのか?)
●行程維持を諦め全力で安全を優先する
●安全を優先するためのチームを編成する
(役割分担)
◎ポイント
「旅行会社の行程表にはクッション時間が組み
込まれていない」
企画段階でガイドに従わない依頼者は断る
6参加者による危機
◆ケーススタディ
例・装備の不十分(忘れる・用意してこない)
・能力の不十分(技術・体力・集中力・経験)
・理解力の不十分
(話を聞かない・聞けない・理解できない)
・自己中心的である
(自分の目的だけで行動する)
・他人に迷惑をかける
・メンタル的に課題がある
・コミュニケーション力がない(言えない)
など多数
◆予測・予防
□必要装備を明確に伝達しておく
□装備が不十分な場合は参加できない旨を契約書
に書き込む
□観察により注意人物を明確化しておく
□その人の意思確認をしておく
□「やってはいけない理由を説明する」
(さとす)
◆必要なスキル(道具)
■明確な契約条件を作成する能力
■伝達事項を記録しておく作業
■リーダーシップ
■指導力
■スマホで検索するスキル
◆対処法
●貸せる範囲で貸せるものを貸す
●購入できる場合は購入させる
●歩行前の場合は添乗員に預ける
●絶えず目の届く範囲に置いとく
●絶えず手をつなぐ
◎ポイント
「パッケージツアーではいないのがまれである」
出来るだけパッケージツアーで仕事を受けない
7参加者のモチベーション
(盛り上がりの欠如)の危機
◆ケーススタディ
例・何を話しても反応がない(興味を示さない)
・ギャグやユーモアが受けない
・参加者の中にメンタル的に問題がある人がいる
・参加者の中に「イヤイヤ」参加の人がいる
・伝達や解説が伝わらない
・仕事を理解してくれない
・参加者にライバル師する人がいる
(嫉妬・ねたみ・やっかみ)
など多数
◆予測・予防
□たくさんのコミュニケーションでニーズや欲求
を聞き出す(話させる)
□不快の原因と思われる要因を排除する
□属性(タイプや階層)を見抜く
□苦手なタイプをチェックしておく
□できるだけ参加者の情報を集める
◆必要なスキル(道具)
■「聞き手が自分の話に興味を失った」事を察知
する能力
■参加者の趣味・嗜好・生い立ち・経歴などを聞
き出す(話させる能力)
■属性(タイプや階層)に合わせる能力
■苦手な参加者に合わせる能力
■雑談力
◆対処法
●とにかく相手(参加者)の視点となる
●その視点で「どうして欲しいか」考える
●「して欲しい」行動を実行する
(アメを与える)
●共感したフリをする
(出来るだけうなずく)
●仲間であることを示す
(敵ではないことを示す)
◎ポイント
「エコツアー参加者の中には自分の意思で参加
していない方がいる」
ガイドとして寛容な姿勢を示す
8ガイド自身やその他の危機
◆ケーススタディ
例・突如合ったはずの道がない
・勘違いで「道に迷う」
・ガイド自身体調を壊す
・参加者の中に優れたガイド(解説者)がいる
・混雑で動きがとれない
・自分の参加者以外から救助を頼まれた
・交通事故やアクシデント
など多数
◆予測・予防
□過去の記憶と現在の情報を照らし合わせる
□出来るだけ情報収集する
□情報の鮮度を疑う
□一般的なイベントや行事を把握しておく
(ニュースを見る)
□保険に加入しておく
◆必要なスキル(道具)
■あきらめる(妥協する)能力
■助けてもらうためのコミュニケーション力
■ガイド自身の健康管理能力
■迅速な決断力(行動力)
■スマホによる危急時アプリ
◆対処法
●「まずは落ち着く」
●参加者の安全を再優先する
●二次災害を防止する
●できることのみ行う
●参加者に素直に助けてもらう
(あとでお礼するから)
◎ポイント
「旅行会社の工程表にはクッション時間が組み
込まれていない」
(最後に)
今回紹介した記事(レポート)においては
ボリューム上箇条書きで書き込みました
読者の皆様は行動がイメージできなかったり
わかりづらい部分もあろうかと思います
是非、今後記載予定の記事(レポート)や
実技的な研修等で習得していただけますよう
お願い申し上げます
(言語では限界があります)
「最後までお読み頂きありがとうございます」
ご自身に役立ったと思う方サポートお願いします
優良な記事を書くためのモチベーションや取材に
使わさせていただきます
「スキだけでも大感謝です!」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?