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三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度決算を徹底解説!

せーの、全員HAWKS S15〜〜!!

どうも〜、シンディアです!

は〜い、皆さまありがとうございます、さて始まりました〜本日のさとり世代の株日記

さて本日は、皆様、大変長らくお待たせしました、ずっと書いていなかったメガバンクの盟主、三菱UFJフィナンシャル・グループについてのご報告です。

三菱UFJフィナンシャル・グループはじめ、日本のメガバンクの配当利回りは4%を超えて非常に魅力的であるため、メガバン株を持っていらっしゃるホルダーの方々に対しても有益な決算分析情報をご報告させて頂きたく1Qぶりのご報告となりますが、純利益1兆円を突破した歴史的決算でしたのでご報告させて頂きます🙇‍♀️

前回の三菱UFJフィナンシャル・グループおよび、ライバルの三井住友フィナンシャルグループの1Q決算の分析記事はこちら

昨年2020年度は新型コロナウイルス感染拡大もあって、貸し倒れとなりリーマンの時のように大変な目にあうかと思いきや、空前の株式バブルで戦略的提携をしているモルガン・スタンレー証券の持分法利益が爆益化して純利益7,770億円の増益で仕上がった三菱UFJフィナンシャル・グループ

今期も1Q時点では新型コロナウイルスの引当金引当金額の減少で増益になるとの予想でしたが、通期はどうだったのでしょうか?

それでは早速三菱UFJフィナンシャル・グループの2021年度の第1四半期決算につき一緒に見ていきましょう!

それでは早速三菱UFJフィナンシャル・グループの2021年度の第1四半期決算につき一緒に見ていきましょう!

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度通期決算

2021年度通期決算の概要

三菱UFJフィナンシャル・グループの2022年3月期通期決算は、

当期純利益11,308億円(前年比+3,538億円)

本業の業務純益はマイナス、しかし、与信関係費用の減少、株式等関係損益・モルガン・スタンレーの貢献利益増加を主因に、最終利益ベースでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ発足以来最高益1兆円を突破しました!!!

来期は、減益となるものの、純利益1兆円はキープするということで、三菱UFJフィナンシャル・グループの進化が見て取れた2021年度の経営成績でした!

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

株主還元も注力しており、来期は、

配当金32円(前年比+4円)

で、配当性向40%堅持で、自己株式取得も3,000億円を上限に行うことを発表しており期待できます!

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

そして、こちらが昨年2020年5月に発表した2021年度〜2023年度までの中期経営計画との進捗なのですが、成長戦略、および構造改革による営業純益の進捗が高いことが挙げられます。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

こちらが1年前の中期経営計画発表時の資料ですが、成長戦略は累計1,500億円、構造改革は1,000億円としておりますが、2021年度単年で750億円、550億円と順調な進捗であることがわかります。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

このように、三菱UFJフィナンシャル・グループにとって、中期経営計画初年度の2021年度は非常に好調であったことを頭に入れていただいて、詳細を一緒に見てまいりましょう!

損益計算書

三菱UFJフィナンシャル・グループの2022年3月期通期決算は、

業務純益12,167億円(前年比▲316億円)

当期純利益11,308億円(前年比+3,538億円)

先ほどと重複いたしますが、最終1兆円決算は見事です!!!

本業が前年と比べて減益となるも、ロシア関連の引当金を計上しても、米国経済回復に伴う引当金の戻りなどで与信関連費用は大幅なマイナスで、持分法による投資損益ではこのモルガン・スタンレー砲が炸裂して増益、したがって、損益計算書ベースで最終利益1兆円超となったのが三菱UFJフィナンシャル・グループの2022年3月期通期決算です。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

銀行の損益計算書は、個人的にはソフトバンクグループよりも難しいと思っているので一歩ずつ慎重に見て参りましょう。

与信関係費用

今回の三菱UFJフィナンシャル・グループが本業はパッとしないのに純利益1兆円を計上したキーの一つである与信関係費用です。

与信関係費用▲3,314億円(前年比+1,840億円)

こちらをご覧ください。

銀行は企業や個人に対して融資を実行しますが、貸し倒れた時を見越してそのケースごとのリスクに応じて貸倒引当金のような費用を計上します。

皆様、ご存知の通り、昨年2020年度は新型コロナウイルス感染拡大で企業の倒産や経済危機が想定されたため、事前にメガバンクや地方銀行は下記のように莫大な与信費用を繰り入れました。

昨年2020年度だけで▲5,155億円も繰り入れておりますね!!!

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

そこに今回は、下記でロシア向け与信残高しか示せておりませんが、ロシア関連の引当を計上するものの、米国の経済回復に伴う戻りが発生して与信費用は▲3,314億円だけで済んだということですね。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

したがって、今回三菱UFJフィナンシャル・グループでは今回2021年度通期で与信費用が▲3,314億円となっており、こちらが業務純益以下の損益計算書の費用を小さくして利益を押し上げました。

持分法による投資損益

続きまして、今回の三菱UFJフィナンシャル・グループが本業はパッとしないのに純利益1兆円を計上したキーの一つである持分法による投資損益です。

持分法による投資損益 4,415億円(前年同期比+1,198億円)

こちらは三菱UFJフィナンシャル・グループの当期純利益を事業本部別にセグメント分けしたものですが、トレーディングなどを行う市場本部のマイナスを全てモルガン・スタンレー証券の持分法による投資損益が補っていることがわかります。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

これが私が三菱UFJフィナンシャル・グループの決算分析記事を執筆するときによく申し上げる、

モルスタ砲💣💥!!!!

です!

持分法による投資損益についてはこちらの記事にて詳細に以前ご説明しておりますのでご覧くださいませ。

トレーディングを生業とする市場本部の業績は不確実性に左右される面があり、2021年度はマイナスに振れた訳ですが、それを見事外部の力であるモルガン・スタンレー証券の持分法による投資損益でトントンとすることができたのです!!

下記の右側の図をご覧下さいませ。

今回の最終純利益11,308億円を会社ごとにブレークダウンしたものです。

三菱UFJ銀行の純利益が1,883億円に対して、モルガン・スタンレー証券の持分法による投資損益が4,210億円って持分法適用の他の会社が稼いでいて草😇

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

本体の三菱UFJ銀行とモルガン・スタンレー証券の持分法による投資損益が2倍以上をつけられているってもう何の会社で何が本業かわかりませんね笑

まぁこれこそ金融の醍醐味です笑

正直、三菱UFJフィナンシャル・グループはもう本業の銀行業で稼ぐってよりかは総合金融グループとして商社みたいに純利益で考えた方がわかりやすい企業なのかもしれません。

ちなみにライバルの三井住友フィナンシャルグループにはこのようなモルスタ砲のような長距離砲がないのでこれが両者の大きな違いでもございます。

三井住友フィナンシャルグループの分析記事も追ってご報告申し上げます🙇‍♀️

三菱UFJフィナンシャル・グループ 2022年度通期見通し

2022年度通期見通し

それでは来期の経営見通しですが、こちらが冒頭で少し触れました通り、三菱UFJフィナンシャル・グループの2022年度見通しですが、

最終利益10,000億円(前年比▲1,308円)

と今年のような爆益にはならないものの、最終1兆円は維持する見通しです。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

配当金につきましても、

配当金32円(前年比+4円)

とのことで、中期経営計画での約束どおり、配当性向40%を維持するので今年も三菱UFJフィナンシャル・グループの経営に期待ですね!

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

今後の戦略

次に、本業でなかなか稼げなかった三菱UFJフィナンシャル・グループの今後の戦略について申し上げます。

下記の通り、本業を構成する預貸金ビジネスですが、利ざやは国内は縮小の一途をたどっており、活路を見出すには2021年通年通じて上昇の一途をたどった海外貸出に賭けるしかないと言えます。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

で、三菱UFJフィナンシャル・グループは下記のように、海外向けには近年40兆円ベースで貸し出しているみたいですので、これを加速して本業の収益改善に努力する他ないと言えます。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

2021年下期は為替影響を考慮しても貸出が増加したので今後この部分を引き続き伸ばしていけるようにしたいところです。

しかし、それと同時に下記のように、リスク管理債権合計÷貸出金残高(銀行勘定、末残)で求められるリスク管理債権の比率も上昇しつつあることは考慮すべきです。

【出典】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年度 決算ハイライト 2022年 5月16日

2022年度は徐々に米国を中心に世界は新型コロナウイルスとの戦いを良い方向に持っていけるようになっているとは思いますが、いかにその中で成長の機会を見出す融資を実行し、一方で事業リスクを鑑みてトラブルのないオペレーションを行えるか、難しい舵取りが迫られる環境ではありますが、本業で稼げない分言い訳はできません。

高いレベルでの本業のテコ入れ、再生が三菱UFJフィナンシャル・グループには強く求められます。

まとめ

最後に三菱UFJフィナンシャル・グループの最新株価を確認してまとめとさせていただきます。

こちらはここ1ヶ月の三菱UFJフィナンシャル・グループの株価推移ですが、本日5月16日取引終了後に決算発表をしましたが、最近は下降線をずっとたどっており、この21年度1兆円決算が明日の相場でどのように評価されるか楽しみです!

ここ1年間の推移ですが、株高の影響もあって、リーマンショックの時のような金融機関に対するマイナスの見方はこのコロナ禍の中ではされずに上昇を続けておりました。

先述した通り、純利益1兆円実現で来季も1兆円キープかつ増配のインパクトはかなり大きいはずですので、もう銀行の本業とかそういう枠にこだわった考えではなく、総合金融グループとして1兆円を目指して増配!といった感じで思い切った経営成績を来季の三菱UFJフィナンシャル・グループにも期待したいと思います!!!

これだけの期待を込めて、配当利回りは3.57%と驚異の高利回り!!!です。

私は必ずやってくれる企業だと思っております。

8月の1Q決算につきましても分析の上、速やかにご報告申し上げます🙇‍♀️

今回の報告は以上です。

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