さとのば大学1年生、はじめてのマイプロ奮闘記【合宿プロジェクト 前編】
■このコーナーについて
このコーナーは、さとのば大学の在校生が、学生の目線からさとのば大学の今をお伝えするシリーズエッセイです。
現在、4年制のさとのば大学には1年生6人、2年生1人が在籍中。7人のメンバーそれぞれが留学地域に暮らしながら、オンライン講義で日々顔を合わせています。
そんな彼らが夏休み期間に合わせて立案・企画・実施したのが「さとのば生合宿」。今回はそんな「合宿プロジェクト」について、1年生のももちゃんが振り返ります。
(さとのば大学note編集部)
▼語り手
▼過去のエピソードはこちら
8月某日、2泊3日の「さとのば生合宿」が初開催されました。
一年に一度だけの、ちょっと特別な、いわば課外授業のような、そんな初めての合宿。
普段、オンラインで顔を合わせる私たちにとって、全員がリアルで会うのは初めて。
舞台は静岡県牧之原市。総勢13名でお送りするこの夏の合宿は、遊びありお泊まりありと、てんこ盛りの公式イベントであり、まさに青春そのものでした。
過去の暗い経験によって、そしてコロナウイルスによって奪われた、当たり前のように過ごすことができたはずの青春。それを取り戻すために闘った、およそ3ヶ月ほどに及ぶ、わたしたちの青い夏の話をお送りします。
合宿プロジェクトは1年生にとって初めての「マイプロ」
あれはいつの日だったろうか。
5月も終盤に差し掛かっていたように思う。
私たちさとのば生は毎週木曜日の講義で、「リフレクション」という振り返りと、今話したい話題を持ち寄り、同じテーマで話したい人たちで分かれて語り倒すOST(オープンスペーステクノロジー)を実施しています。
始まりはそのOSTの中で出た話題でした。
「みんなで合宿とかやってみたくない?」
誰かの思いつきの一言に、意外にも多くのさとのば生が賛同したのです。
単にみんなでお泊まりというイベントが好きだという人もいれば、ドンピシャで修学旅行が潰れた世代でもあったため、リベンジがしたいだったり、リアルで会いたいだったり。
そんなそれぞれが秘めていた、些細なようで熱い理由から共感を集めたのでした。
さらに講師陣も、去年までは実現が叶わなかった”リアルで会う”というイベントをどうにか開催したいと考えていたらしく、そんなこんなで、気がついたらプロジェクトチームが発足し、合宿プロジェクトの火蓋が切られていたのです。
そう、ここから全ては始まりました。
そこからは、さとのば大学に入ってまだ1か月・2か月足らずのひよっこ1年生たちを筆頭に、自分たちにできうる限りそれぞれの役目を果たすべく奔走する日々が幕を開けました。
もちろん先輩たる2年生もいるし、講師やLA陣(※)もあたたか〜い目で見守りながら力を貸してくれていたから、ひよっこたちだけのプロジェクトという訳でもありません。
それでも今年入った1年生たちにとって、いわばこれは、「初めてのマイプロ」(※)みたいなもの。マイプロとは何かすら掴みきれていない段階でもあったため、なかには苦しいこともあり、学びながら、もがきながら、準備を重ねていきました。
熱いプレゼン、そしてプロジェクト運営の苦難を経て実現へ
6月には、さとのば大学の名誉学長・いのさん(井上 英之 名誉学長)が資金援助をしてくれることになり、時間を作ってもらい、スライドを携えてプレゼンをすることに。「こういう思いを持って合宿を開催したいんです!」と、だいぶ熱量のこもった熱い経験になりました。
海と花火はマストでしょ。BBQも外せないし。そんなことをやっていたら、随分てんこ盛りの過密スケジュールができたりもしました。
役割分担はいくつか揉めたところもあって、一部の人に負担がいきすぎているとか、意思疎通がうまく取れていなかったりだとか。
合宿といえば、修学旅行といえば、しおりじゃないか。なんていう安直な発想からしおり作りにも着手し、係まで新たに立ち上げました。その結果とんでもなく素晴らしいしおりが目の前に現れた訳ですが、それと同時に事件が多発しまくった作業でもありました。
そんな試行錯誤のうちに地獄の3時間ミーティングという黒歴史も生まれました。振り返ると、宿泊施設を決める際にリーダーを務めていた私がうまくMTGの場を回すことができなかったことが原因でした。二択まで絞られていて、ほぼ一方に決まりつつある空気感だったのに、最終的なゴーサインを出すことができなかったんです。
今思えば、「みんなで」という言葉に囚われすぎていたせいでもあると思うのですが、沈黙の続く謎時間を必要以上に過ごすことになってしまいました。
前日まで足掻いていました
夏休みに入ると、講義に割かれていた時間も自由に過ごすことができるようになったため、個人の予定やそれぞれの地域でのイベントも増え、合宿プロジェクトの進行が鈍くなった時期もありました。
そんななかでもなんとか立ち止まることなく準備をしてきたんですが(滞ってはいました)、正直、合宿開催に間に合うとは思えないくらい、事件も事故も大量発生しました。
請求書が届かなかったり。交通費を自分達が調べないから計算できなくて予算管理の業務が止まったり。参加人数がなかなか確定しなかったり。連絡してもなかなか反応がなかったり。期日をみんなして破ったり。しおりのデータが飛んだり…。
あれ、なんかいっぱいあるな(笑)
…今となっては笑い話、けれど当時はとにかく必死でした。
気が滅入って全部投げ出したくもなりました。
それでも、”青春”に対して並々ならぬ思いを抱えていた私たちは、決して走ることをやめたりはしませんでした。
前日まで色々足掻いて準備をしていて、当日の朝4時の段階でも”まだ起きている”のか”早く起きた”のか、messengerでみんながオンラインになっていることににやにやが止まらなかったのは 私です。(つまりは寝ていない、と)
そわそわ浮き足立つ1日目
そんなこんなで迎えた1日目。
実家に帰省していてそこから向かうよという人。滞在している地域から向かうよという人。
みんな出発地点はバラバラで、新幹線や在来線、特急を駆使して静岡駅へと向かっていました。
トラブルが起きても対処できるようになのか、集合まで自然とmessengerで連絡をとっていました。それに加えて各々インスタグラムのストーリーを更新するものだから、今どこでどういう状況なのかは把握し合っていた、つもりでした。
ですが…
なぁぜかその必要はないのに始発で出発して、横浜観光をしながら帽子を新調してやってきた人がいたり。
誰よりも遅く出発しているはずなのに、途中で靴を新調して余裕で到着した人がいたり。
東京から新幹線ではなく在来線で熱海経由で到着したり。
大体こういう修学旅行的なイベントではあるあるで、いつもと違う「なんでそんなことに…?」みたいなことが起きている人って人っていますよね。
いました、今回も。
それぞれのペースで歩いているからこそクスッと笑える状況が生まれる人たちだし、それをいいね!と言えるさとのばの関係性はやはり愛おしい。
という具合に全員なんとか揃ったところで、まずは集合写真を撮りました。
そわそわ。
わくわく。
きらきら。
今どういうことを考えているのかはわからないけど、「楽しみだ」と感じていることは間違いないと思う。そんな表情でした。
レンタカーを借りている間、唯一、今期のさとのば生で他のさとのば生に会ったことがなかったためずっとそわそわしていたシャイボーイを微笑ましくみんなで見守っていました。
案ずるなかれ。
荷物を積み込みさあ出発!
目的地は、静岡県牧之原市。遊んで泊まれる元小学校、カタショー!
(続きます)
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