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「叱ってくれる人」が周囲から次々といなくなる難しい年代を、どうやって生き抜くか


今日、59歳になりました。

1961年の6月1日生まれ。
6161な生まれ日をわりと気に入っています。
61歳になったら616161だなw


1961年の高精細なYouTubeを娘が教えてくれました。


ああ、この年、こういう空気の中、東京の片隅でボクは生まれたんだなぁ。。。このフィルムに映っている大人たちのほとんどはもう生きていないんだなぁ。。。

今日、そんな感慨を思いながら、ゆっくり眺めていました。



ということで、あと1年で50代が終わるわけです。

この年代の難しいところは、「叱ってくれる人」「教えてくれる人」「軌道修正してくれる人」が周囲から次々といなくなること。

ピッチでプレイするボクをベンチから客観的に見て、大声で修正を叫んでくれるコーチや監督や先輩が、すごい勢いで消えていくのです。

そうなると、自分自身でちゃんと気がついて修正し続けないといけない。

そうしないとまともなプレイができなくなる。

でも、自分でちゃんと気がついて修正するのって「至難の業」なんですよね。


世界のトップアスリートですら、修正をくり返しながらゲームを進めていくじゃないですか。

ボクみたいな平凡なプレイヤーは、もっともっと修正をくり返さないとまともなゲームはできません。

そして、平凡であればあるほど、その「修正」には、誰かしらの客観的な目が必要です。


そこそこに優れたビジネスマンが、次第に「老害」になっていくのは、たいていそういうことだとボクは思っています。

それなりに優れているから、周りは言うことを聞いてくれる。
年上になればなるほど、周りも意見を言いにくくなってくる。
そのうち苦言を呈してくれていた先輩たちも引退していなくなってしまう。

そして、だんだん「客観的な修正」が利かなくなる。
周りが何も言わないから変に自信ができてしまう。
それが過信だということもわからなくなる。

そのうち少しずつ時代の感覚とズレていき、煙たがられ、老害化していく。。。

「本当に優れたビジネスマン」ですら、そういう罠にはまる例をよく見ますよね。くわばらくわばら。


ご多分に漏れず、ボクも周りから「叱ってくれる人」「教えてくれる人」「軌道修正してくれる人」がほとんどいなくなりました。

それに気づき始めたのは55歳くらいかな。

どんな会議に出ても、ボクがダントツに年長ということが増え、だんだんと自分の意見がスラスラ通るようになってくる(みんながボクの意見を尊重してくれだす)。

危ない。
これはとても危ない。
というか、滅亡が近い。。。

そのころから、とにかく年下の友人に教えてもらうことを自分に課すようにしました。

ちょっとしたことをいろいろ質問して教えてもらう。
年齢が行くとちょっとしたことも「まぁいいか」って面倒くさがって質問しなくなるんだけど、とにかく教えてもらうことを課す。

それを習慣づけると、周りに威張ることがなくなります。

だって、みんなより出来ないこと・知らないことがたくさんあるからね。

そうやって常に自分をフラットに持って行かないと、本当に「修正」できなくなってしまいます。


それと、「自分が初心者なモノをやる」こともわりと効きますね。

いま旧約聖書新約聖書のアートを追っているのも、そうやって自分が初心者な分野をもっていると「謙虚さ」を保てるからです。

少なくとも増長はしない。
自分の無知さ加減や、先達の凄さに毎日のように打ちのめされるから。

社長とか会長になるとお茶とか長唄とか「習い事」を始める人がいるけど、それはこういうことだったんだな、って、最近よくわかります。

みんな必ずしもその習い事がしたいわけじゃなくて、わざわざ「叱ってくれる人」を作っているんだ、って。

銀座の毒舌ママのクラブに高いお金を出して通う偉いさんたちがいるのも、きっと「叱って欲しいから」なんだろうな、って。


そんなこんなで、またひとつ歳をとりました。

今年も、去年より厳しく自分を疑いながら、現役の最前線で仕事をしていこうと思います。

いやホント、周りにいてくれる優しい方々、ボクがズレてたらちゃんと「修正ポイント」をキツめに叫んでくださいね。

是非よろしくお願いします。



ちなみに、タイトル画像は、これです。

今日、会社の若い仲間たちが「今日のボクに贈りたい曲」のプレイリストを作ってくれました。

題して「S.A.T.O.N.A.O.59」。

自分ひとりで楽しむのは申し訳ないくらい、うれしいプレイリストだったので、ちょっとお裾分けします。

どうぞお楽しみください。

そして、今年もよろしくお願いします。



古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。