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ホアキン・フェニックス主演の「カモン カモン」

友人がInstagramのストーリーにあげているのをみて、観たいと思っていたことを思い出した。

日々生活に追われて、観たいものや読みたいものは山ほどあるのに、どれも実現できない。これはいい機会だと思って、平日の昼、仕事を早めに切り上げて一人で映画館に行った。(何年振り!?)

映画館はDVDの貸し出しもしているようで、学生のころを思い出すようなレトロな感じ。中に入ると観客は自分一人で、たまたま思いきで来たけど、ついている!
タバコの匂いが染み付いて、座席は絶対ダニがウヨウヨしていそうだったけど、贅沢な映画の見方だ。

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中年独身の男が、家庭の事情がある9歳の甥の面倒を見る話で、二人の関係性にはよくある変わりもん同士の心の交流っていうタイプ。男は移民の子供たちに「未来についてどんな想像をするか」というインタビューをする仕事をしていて、移民の子たちの回答と二人の関係性がオーバーラップして、グッとくる。
移民としてアメリカで生きるタフさを体験している子供たち。その姿は9歳の甥が経験する家族内でのタフさと重なる。
大人もこどもも、それぞれの事情や性質があって、近くにいても、同じ景色をみることが難しい。近くにいるからこそ、共有したいし、同じ風景をみたいのに。男の子がこの叔父さんとの関係の中で、徐々に大人を受け入れて、見ている風景が違くてもいいし、その違いに戸惑ったりしている自分も含めてオッケーなんだと受け入れ始める姿に、心を動かされる。不完全な自分で、不条理な世の中で生きることは、どんな人にとってもチャレンジングだ。大変なことばかりで、その度に狼狽えて怖かったり怒ったり悲しかったりして。それでもオッケーなんだと思わせてもらって最高!だった。



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