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【着物コラム】着物姿をSNSに投稿し続けて感じた、人種差別の事

こんにちは、着物コーディネーターさとです。

時々noteでも中国のTwitter、Weiboの事を書いていますが、
着物を着てSNSをしていると「日本人」と丸分かりのせいか
外国の人からのコンタクトが多いです。

接触機会が増えれば、勿論マイナスの部分に接触する機会も増えます。
外国語が全然出来ない上に、居住はおろか、
海外(しかもお隣の中国)に行った事も一度だけの私でも、
時折、差別的な扱いを受けることがあります。

最近の人種差別に関する報道の影響で、
私の周囲でも人種差別の話題が多く上がるようになりました。
今日はSNSを通して感じた、人種差別の事を書きたいと思います。


初めて感じた「あからさまな人種差別」

2019年6月、
アメリカのソーシャライト、キム・カーダシアン氏の商品(下着)が
「kimono」という名称で商標が出願された事がありました。
結局、商品名は変更されて商標出願も取り消されたのですが、
私もSNSで彼女を批判しました。

結果、BBCニュースにインタビューを掲載していただき、
当時のTwitterのインプレッションは700万を超えました。
海外からのリプライも寄せられたのですが、
それに伴い、結構な件数の差別・侮辱のDMが届きました。

・見た目に関する罵りの言葉
・おい黄色いの、お前生意気だぞ
・アジア人のクセに白人様に意見するな
・アジア人はブルージーンズを履くな

(英語ができる知人に尋ねたのですが、よく使われる表現のようです)
などなど。
面白い事に、トランプ大統領のアイコンの人が多かったんですよね。笑
冒頭で述べたとおり、私は海外の人に触れる機会が極端に少ない生活をしていたので、
あからさまに差別を受けたのはこれが初めてでした。

ショックとか衝撃だったというよりは、
「こんな言い方されるんだ、勉強になります…」と思いましたが、
実際に面と向かって言われたり、危害を加えられたら、
こんな暢気な感想は持てなかったでしょう。

そしてこの出来事を通して、
「日本人(アジア人)も差別される側である事」を実感しました。
きっと既に認識している方々からしたら
「今更何を言っているんだ」と思われますよね。
でも、私は今までの人生で、
「自分は海外からどう見られているか?」なんて、気にも留めたことがなかったのです。

この頃からInstagramを英語で更新し始めました。
以前から度々DMが送られてきていたのですが、
「アジア人女性が大好き」な欧米人男性の存在も気になるようになりました。
今までは「好意的に見られているんだな」と、こちらも好意的に受け止めていたのですが、
「あれ?おかしいな、これって私がいう事を聞くと思ってるよな?」
と思うような内容が大変多いんですよね。
自分が過敏すぎるような気もしているのですが、
今はもう、この違和感を無視できなくなってしまいました。

上手く表現ができないのですが、
こういうDMの相手は、最初から私の人格を尊重せずに、
「アジア人だから」という理由だけで、
自分の欲望を満たすことだけを目的にコンタクトを取ろうとしているんですよね。


新型コロナウィルスに関する罵倒

最近では、「おいコロナウィルス!」
というド直球の差別的なダイレクトメッセージがInstagramで届きました。
恐らくアジア人を対象にした絨毯爆撃みたいな物だと思いますが。

中国・日本での感染拡大が報じられていた頃だったので
内心「あぁやっぱり」となんとも複雑な気持ちになりました。
TwitterやInstagramは人種差別に関しては対応が早いので、
通報するとすぐアカウントが凍結されるので特に支障は無かったです。

しかし、海外ではアジア人が暴力を振るわれるケースもありましたよね。
新型コロナウィルスがトリガーになった部分もあるのでしょうが、
もともとの差別意識が顕著になっただけなのだと思います。

つい先日も、黒人男性が警察官に殺害された事件を発端に、
Instagramを中心にBlackout Tuesday(ブラックアウト・チューズデー)
という抗議のタグが広がりました。

でも、私の周辺では日本人でこのことに触れている人はとても少なかったように思います。
SNSの投稿だけなら正直誰にでもできる、超ラクチンな事ですから、
それだけに便乗するのに抵抗を示す人も見かけました。
けど、沈黙することは有意義なのでしょうか?私はそうは思えません。


これから考えるべきだと思う事

Blackout Tuesdayに関しては、私は無知な事も多いので深くは語れません。
でも、この件に関してはグーグル検索だけでも色々な情報が得られました。
個人で出来るのは、継続して問題意識を持つこと、繰り返し考えることだと思います。

また、このニュースを、
かつての私のように遠い国の出来事だと感じている人もいると思います。
でも、蓋を開けてみれば、アジア人もバリバリの差別対象です。
(自国の民族衣装を着ているだけでウィルス呼ばわりですからね…苦笑)
少しでも多くの人が、人種差別について当事者としての考えを持ち、関心を持って欲しいと思います。

また、私自身も無意識のうちに差別意識を持っている部分もあると思います。
そういう部分は反省して、どんどん改善していきたいですね。