
新人はつらいよ-朝のあいさつ編-
みなさんは会社とか学校で、自分からあいさつってしてますか?
私は、どんな顔して言えばいいのか分からなくて、苦手です。
新人看護師として、大学病院で働いていた時のあいさつ事情について、お話したいと思います。
暗黙のルール
前に働いていた病院は、体育会系のところでした。朝、一緒に勤務する先輩看護師たちに、順番にあいさつをする暗黙のルールがありました。
「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」
この一言がないと、先輩方はご機嫌を損ねてしまいます。
その日一日は、「あいさつもできない、生意気な奴」として、まともに教えてもらえず、当たりがさらにきつくなるのです。
しかし、先輩方は申し送りが始まるギリギリにやってくる。
そして、新人は受け持ち患者さんの情報収集と、このあと先輩に聞かれる受け持ち患者さんの観察ポイントや看護の注意点の予習で必死です。
1秒もムダにはしたくありません。誰に言って、誰に言ってないかなんて、正直そこには時間を使いたくありませんでした。
しかし、言わなければ1日が地獄になってしまう(無視され続けるか、やることなすこと怒られ続ける)。
予習を怠っても、地獄(患者のケアが出来ないので、予定が狂い終われない)。
朝は憂鬱でした。
声をかけにくい雰囲気
私は、自分から声をかけるのが苦手です。さらに、あいさつが嫌になるのは、先輩方の雰囲気でした。
眠たくて不機嫌なのか、なんか知りませんが、鋭い眼光で、パソコンをにらみつけています。不機嫌オーラが全開で、話しかけるタイミングが全く分からないのです。
さらに、あいさつを勇気を出してしたとしても、新人が嫌いな先輩は、無視します。
でも、「無視されたから言わなくていいか」と、思ってしてないと、やはり地獄が待っています。
壁にむかってあいさつ
そんなこんなで、朝のあいさつが日に日に苦痛になりました。
「どうせ言っても、無視されるし」と、なかばやけくそになってました。
先輩の顔を見るだけで、胃が痛くなります。自分から声をかけることも相当なストレスとなっていました。
「このままだったら、私の身がもたない」
悩んだ末に、先輩のそばまでいって、とにかく先輩の後ろの壁とか、椅子に目線をおいてそちらに向かって、早口で言う。
とうい方法に辿り着きました。
しかし、これははたからみたら、大変あやしかったと思います。焦点の合わない新人が、なにやらごにょごにょ言って立ち去る。不気味ですね。
当時の私は、客観的に考えることはできませんでした。
ただ、その場をやり過ごしたい一心でしたから。
過去の自分にアドバイス
自分が先輩の立場になってみて、やっぱり当時の自分のあいさつスタイルは、いかがなものかと思いました。
先輩にしてみれば、元気よく自分の目を見てあいさつしてくれた新人のほうが、かわいいと思うし、サポートしてあげようという気になったでしょう。
焦点も合わず、ごにょごにょと小声で言われても、「大丈夫か?」と、なり信用してもらえなかったと思います。
なので、新人だった私よ。
あいさつは、相手の目をみて元気よくした方が、もうちょっと働きやすくなってたかもよ。
読んでくださってありがとうございました。