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アーティゾン美術館開館!所蔵作品を深掘り。

2020年1月にアーティゾン美術館がOPENしました。
元々はブリジストン美術館。
名前を変え,新たに日本橋にOPENしました。

ぷらいまり。さんのnoteでは楽しみ方がとてもよくまとめられています。

館内のピクトグラムデザインも美しく凝っている。
洗練された空間でした。

今回のnoteでは展示されている作品の一つについて考えてみましょう。
カンディンスキーのTwo Linesという作品です。

シンプル!よくわからないパーツがいろいろ転がってる,でもなんとなく全体のバランスは不快ではなく,安定してる..かな?
という印象でしょうか。
この作品にはどんな意図がこめられているのでしょうか。

カンディンスキーは抽象絵画を美術史に刻んだ1910年頃に活躍したロシアの巨匠です

カンディンスキー以前の絵画は,できるだけ目で見えているものをキャンバス状に再現しようという潮流でした。

たとえば,1628年のレンブラントの作品。

うますぎ。デッサンうますぎ,レンブラント。
はい。この作品では人の表情や光の陰影が写真のように表現されています。実際を写したような絵画。まさに写実。

一方でカンディンスキーは視覚経験の限界を探っていました。
あまりに写実的なものは受け取り方に個人間差がなく,低次の鑑賞体験だと。
具象を抽象へ,ここでは,線と色と基本的な要素に還元することによって,高次の鑑賞体験になり,それこそが視覚表現の本質であると探究を進めていました。

その辺りはなぜ脳はアートが分かるのかという書籍にも詳しくかいてありますのでぜひ。私の書評はこちらから

アーティゾン美術館。
現代に生きる我々の短い一生では,ここまで重厚なコレクションは作れないだろうなあとその価値に圧倒されます。建築,デザインも素晴らしい。

2020年1月18日 - 3月31日
10:00~18:00(金〜20:00、3月20日を除く)
月曜日と2月25日は休館(ただし2月24日は開館 )
一般 1100円
https://www.artizon.museum/


こつこつ更新します。 こつこつ更新しますので。