古月玲

雑多にささやかなお話を書いています。 https://yokaze.kittodoko…

古月玲

雑多にささやかなお話を書いています。 https://yokaze.kittodokokade.com/

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    「サテライト!」で発行した書籍でイベント頒布を終了した作品のWeb再録です。基本的に有料(pixivで試し読みとして公開している部分は無料)です。1冊をいくつかに分割しているので、すべて買っていただくと製本版の頒価を上回る可能性もあります。

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冥王星りりか

 ポン、と軽い通知音がしたのでメッセージを読む。ゆなからだった。 「りりか、脱退だって」  なんじゃそりゃ。  世界が一瞬で暗くなったと思った。  慌てて公式リリー…

古月玲
2か月前
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2023年10月の短歌

(misskeyより) この世より酷いところがあるのなら、なるほどそれは地獄でせうね (20231022)

古月玲
2か月前

2022年6月の短歌

(Twitterより、#安牌短歌) まだそんなところなんだねこの世界 牛歩の方がずっと速いわ 風の通り道もない癖に誰かが決める追い風参考記録 知らぬ間にどこかの誰かが決…

古月玲
1年前
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2022年3月の短歌

(Twitterより) 「嘘だって」言った君の右の眉がぴくと動いた 今のが嘘だね (20220322)

古月玲
2年前

2022年1月の短歌

(Twitterより) この日々も、いつか振り返るときには後悔の濃いものになるのか (20220119)

古月玲
2年前
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2021年12月の短歌

(Twitterより) これを見てる人に訃報は届かないことを思うと少し気が楽 (20211205)

古月玲
2年前

2021年11月の短歌

(Twitterより) 君が生きているのを観ていることで僕もなんとか呼吸ができる (20211130)

古月玲
2年前
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2021年4月の短歌

(Twitterより) またいつかなんて望みは抱かずに 星の間を漂う僕ら 一瞬を永遠にしたい欲深き者だけが見える光もあるさ (20210414)

古月玲
3年前
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2021年1月の短歌

(Twitterより) 一の位変われば何か変わるように思っちゃうけどそんなことない (20210101/「ように」の意で音としては「よに」にしたい、でも「よに」って書くとわか…

古月玲
3年前

2020年11月の短歌

(Twitterより) あの人を売ったお金でこの人を買えるわけじゃない 値段が違う (20201124)

古月玲
3年前
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「夢を見たんです」  と、男は言った。  電車はしばらく止まっていて、まだ動き出す気配はない。車内には繰り返し、車掌による振替輸送の利用を促すアナウンスが流れてい…

古月玲
3年前
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2020年10月の短歌

(Twitterより) リロードでいなかったことになる世界 記憶もいつか煙と消える?   (20201004) これからをわたしが観なかったとしても あなたはどうか幸せでいて (20…

古月玲
3年前
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『通りすがりの地球人』と通販のおはなし

通販で新刊を出しました、のお知らせです。 通販のご案内と、後ろに試し読みもあります。 ◆こんな本 この夏、イベント参加予定もないのに本をつくりました。 『通りすが…

古月玲
3年前
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2020年9月の短歌

(Twitterより) わかってる 澄んだ人が生きられない 世界の方がきっとおかしい (20200901/きれいな→澄んだ) いつだって好きだと信じていたんだが 今はとにかく距離…

古月玲
3年前
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2020年8月の短歌

(Twitterより) 暗闇で手を伸ばすなんてできなくて ただ縮こまって眠りを待つの (20200829)

古月玲
3年前
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2020年7月の短歌

(Twitterより) たぶんだけど、たとえ魔法が使えても わたしの望みはきっと叶わない (20200711) きっとだけど、きみが見せる無邪気さは 何も知らないわけじゃないでし…

古月玲
3年前
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固定された記事

冥王星りりか

 ポン、と軽い通知音がしたのでメッセージを読む。ゆなからだった。 「りりか、脱退だって」  なんじゃそりゃ。  世界が一瞬で暗くなったと思った。  慌てて公式リリースを探す。それはすぐに見つかった。一身上の都合により本日付で脱退。なんじゃそりゃ。  世界が一瞬で暗く重くなった。  公式サイトからは名前も写真も動画も消えている。MVはりりかの姿を消して上げ直されていた。歌声からもりりかの声だけなくなっている。たしかにいたのに。笑って歌って踊っていたのに。ぜんぶなくなってしまった

2023年10月の短歌

(misskeyより) この世より酷いところがあるのなら、なるほどそれは地獄でせうね (20231022)

2022年6月の短歌

(Twitterより、#安牌短歌) まだそんなところなんだねこの世界 牛歩の方がずっと速いわ 風の通り道もない癖に誰かが決める追い風参考記録 知らぬ間にどこかの誰かが決めてしまう わたくしのこの痛みでさえも (20220624)

2022年3月の短歌

(Twitterより) 「嘘だって」言った君の右の眉がぴくと動いた 今のが嘘だね (20220322)

2022年1月の短歌

(Twitterより) この日々も、いつか振り返るときには後悔の濃いものになるのか (20220119)

2021年12月の短歌

(Twitterより) これを見てる人に訃報は届かないことを思うと少し気が楽 (20211205)

2021年11月の短歌

(Twitterより) 君が生きているのを観ていることで僕もなんとか呼吸ができる (20211130)

2021年4月の短歌

(Twitterより) またいつかなんて望みは抱かずに 星の間を漂う僕ら 一瞬を永遠にしたい欲深き者だけが見える光もあるさ (20210414)

2021年1月の短歌

(Twitterより) 一の位変われば何か変わるように思っちゃうけどそんなことない (20210101/「ように」の意で音としては「よに」にしたい、でも「よに」って書くとわかりにくくない?という悩み(?))

2020年11月の短歌

(Twitterより) あの人を売ったお金でこの人を買えるわけじゃない 値段が違う (20201124)

「夢を見たんです」  と、男は言った。  電車はしばらく止まっていて、まだ動き出す気配はない。車内には繰り返し、車掌による振替輸送の利用を促すアナウンスが流れているが、空いた車内で座席に座る乗客たちはもう動かない。この路線しか止まらない駅へ行くとか、せっかく座れたんだから乗り換えたくないとか、そういうことだろう。僕も同じ理由で、窓際の席に座り続けている。仕事帰りで疲れている。動きたくない。振替輸送の電車は混んでるし。電車が動いていないからか、ホームにも人は多くない。  二人掛

2020年10月の短歌

(Twitterより) リロードでいなかったことになる世界 記憶もいつか煙と消える?   (20201004) これからをわたしが観なかったとしても あなたはどうか幸せでいて (20201011) ありふれた世界だなんてそりゃそうだ 僕らはそこで今日も生きてる 君の一番になりたいわけじゃない 君に一番でいてほしい。 (20201027)

『通りすがりの地球人』と通販のおはなし

通販で新刊を出しました、のお知らせです。 通販のご案内と、後ろに試し読みもあります。 ◆こんな本 この夏、イベント参加予定もないのに本をつくりました。 『通りすがりの地球人』というのがそれで、宇宙人がふつうに(?)いるらしい地球で、たまたま宇宙人と出会ってしまった大学生(たまに院生)たちのお話です。同じ世界が舞台の全然違う主人公の短編が3つ入っています。表題作(試し読みとして載せています)は短め、ほか2編はもう少し長めです。(一応書いておくと、この場合の「宇宙人」は地球以外

2020年9月の短歌

(Twitterより) わかってる 澄んだ人が生きられない 世界の方がきっとおかしい (20200901/きれいな→澄んだ) いつだって好きだと信じていたんだが 今はとにかく距離を稼ごう (20200924) いつ振りか、出会ってしまった 強烈に 圧倒される 声、形、光 (20200928) 幻を覗き込んでいるみたい 手の中の窓 遠くの世界 (20200929/スペースを半角→全角)

2020年8月の短歌

(Twitterより) 暗闇で手を伸ばすなんてできなくて ただ縮こまって眠りを待つの (20200829)

2020年7月の短歌

(Twitterより) たぶんだけど、たとえ魔法が使えても わたしの望みはきっと叶わない (20200711) きっとだけど、きみが見せる無邪気さは 何も知らないわけじゃないでしょう (20200724) いつよりも今のあなたの方がって、好きを更新し続けていたい (20200726) 虚空にもなれない部屋で眠れない夜に偽物の月を浮かべる (20200728/カバー写真、Radiostarさんの密造月光) 美しいものを愛しているの 憧れと絶望はとても近い (20200