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モノラル・ひとつの/鈍色の空に冬の梢が滲む

作成した小冊子の紹介をしています。
見開きを一枚の写真・一つの詩で綴りました。

鈍色の空に冬の梢が滲む
鉄道のきしむ音、水の濁り
旅に出たいと思った
寒さの果てしない町へ

今年着ることのなかったコートを想う
背を丸めて歩きたい
襟を立て、白い息を吐きながら
キラキラと光る氷の道を行こう

細道の先に海の気配を感じたら
駆け出す前に大きなため息をつこう
忘れ去ることができない心を
永遠に凍てさせるために

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