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『ささゆり紀勢本線』が出来ました。
たいへんご無沙汰しております。ささゆりでございます。
みなさま(10名ほどのフォロワーのみなさま!)、すでにフォローしたことさえお忘れかと思いますが、お元気でお過ごしでしょうか。私たちささゆりは、それほど元気でもないですが、超低空飛行ながらしぶとく生き延びております。
実はこのたび、私たちの本『ささゆり紀勢本線』が出来上がりました。
私(北浦)と清水さんが二人で勝手につくった旅本です。
各駅停
鳥取で聴いた和歌山ブルース
怒涛の10連休が幕を開けたその日、清水さんと私はリュックを背負って早朝に和歌山を発ちました。ゴールデンウィークの時期は青春18きっぷの鉄道取材をすることが多いですが、今年は京都から鳥取まで山陰本線のルポです。
女性同士の旅だと「電車でしゃべり通し」のイメージがあるかもですが、私たちはそんなことはありません。車両も別々で出発しますよ、仕事だし。
電車を乗り換えるタイミングにホームで見かけたら「おはよ
熊野の新宮、たそがれて瓶ビール。
「一本早い特急で来てホテルにチェックインしました」
夕方、新宮駅を出て歩き始めると、清水さんからそんなメッセージが届きました。
「清水さん、何してたんやろ」と思いつつ、ホテルに向かって私はぶらぶら歩き始めます。翌日は三重県熊野市で取材だったので、その日は前乗りで、それぞれ新宮入りしたのです。(新宮市は和歌山県のいちばん南にあり、熊野川を渡るともう三重県です)
見上げれば山の中腹に、神倉神社の
南紀白浜、温泉街にて。
早朝4時半、あたりはまだ真っ暗。「魚市場に行くトラックの運転手みたいですね」と言いながら、南紀白浜に向かって清水さんと車を走らせます。(白浜温泉の取材は通常、外湯が営業を始める朝7時までが撮影タイム)
夜がしらじらと明けてきた頃、外湯をめぐって撮影開始です。ひとまず人物ナシで撮り終えてから、営業が始まった頃に再訪しました。撮影に協力してくださる入浴客がいたらラッキーなので、海の岩風呂「崎の湯」へ
加太と和歌浦、ちょっと阿佐ヶ谷。
気がつけば今年初の旅記事です。仕事が忙しかったというのもありますが、前回の「十津川村の秘湯に、おじさま降臨」が好評だったので続けて書くのはハードルが高かった。あんな大ネタ、めったにないですし。
今年に入ってから和歌山県内の仕事を発注していただく機会が多く、しみずさんとの取材も県内が続いています。しかも今回は地元の和歌山市。初日に加太、和歌浦など、2日目にカフェ、和菓子店、和歌山城などを取材してま
十津川村の秘湯に、おじさま降臨。
「秘湯の宿特集なんですが、十津川村へ取材に行ってもらえませんか」
某旅雑誌の編集者、Yさんからメールをいただきました。前回、請求書の計算を間違えてご迷惑をかけたのに、懲りずに発注をくださってありがたい限りです。でも、もしかして今回の仕事、私が温泉に入るやつ?
(人物なしだと池みたいに見える温泉はライターが入ることがあります。後ろ姿でちらっと写り込むだけとは言え、諸般の事情で極力避けたい)
早速
松阪の城下町でヨシコを撮って日が暮れて。
「次の号、駅弁特集なんですが来週あたり忙しいですか? 松阪牛の取材なんですけど」
いつもお世話になっている旅雑誌の編集者、Tさんから電話をもらいました。
「松阪ぎゅ…。あ、わたし行けます」
「カメラは清水さんにお願いしたいので日程の調整をしてみてください」
「わかりました」
というわけで今回の取材地は松阪。まるで「ダーツの旅」のような私たちの出張は、たいていこんな感じで始まります。
一緒に旅取材
熊野古道で芽吹いたささゆり。やがて咲くかも。
あれは夏の終わり、8月31日のことでした。いつものように旅雑誌の仕事で出張していた清水さんと私。今回の取材地は熊野古道です。早朝から中辺路を撮影し、続いて三重県熊野市の鬼ヶ城(世界遺産の海岸景勝地)も取材して、山上の宿「霧の郷たかはら」に到着したのは夕刻でした。
「霧の郷たかはら」は私にとって思い入れのある宿。かつて熊野古道を紹介するウェブサイト「みちとおと」を制作した時、オーナーの小竹さんに地