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子供の思いに対して親ができること

少し前になりますが、WEBメディアの「森ノオト」に取材いただいた記事が公開されました。
今回はその内容の補足も兼ねて書きたいと思います。

ここで取り上げられているのは、息子達が小学生中心に立ち上げた環境活動団体。私も事務局として彼らの活動を後方支援しています。

実はこれまでにも、いくつかのメディアに彼らの活動は取り上げていただいています。


「なぜ子供たちが?そう言う子供たちは特別なのですか?」

彼らの活動が新聞などに取り上げられた後で、某放送局から非公式での問い合わせがあり、その際に聞かれた質問の一つでした。
そして、今回の森ノオトさんからも同様の質問がありました。
答えは「決してそうでは無い、普通の子供達です。」

「自分の子供がやりたいと思うことに対して、どう向き合っているのですか?」

これも共通の関心事項でした。
そこについて、私はこう思っています。

「問題解決のために、子供達は自分の小さな世界(学校やクラスなど)の中で解を見つけようとするけど、それでは見つからないことが多い。親ができることは、より広い世界を見せてあげて、可能性を広げてあげること。そして親だけでできないことは、さらに可能性を広げてくれる人に頼ること。」

結果的に、それが親自身の世界も広げてくれていることを実感しています。

この取材を通して、ずっと感じていたことがあります。

私も子を持つ親として、子どもが社会課題や問題に関心を持った時、どんな風に向き合うとよいだろう。きっと、その感性を生かすのも消してしまえるのも大人だと思うのです。Welc0meの活動は、子どもたち発の問題意識を、まわりの大人たちが一人の人として向き合っていることで、その淡く熱い気持ちを前進させることができている。そして、子どもだけではできないチャレンジを、大人に頼ることで広がりや継続につながっていると感じました。

森ノオト”「プラスチックごみをゼロにしたい!」小学生が立ち上がる。マイクロプラスチック・ゼロ・コミュニティ「Welc0me」の挑戦”より引用

親が手を貸すことの意味

11月の頭に、この団体で上映会&活動報告会というイベントを行う中で、多くの方から応援や励ましの声をいただくことができました。
その一方で、中心となる3人の小学生とその親が中心にやっていることで、しょせん親子イベントだ、といった声や「親が頑張ってやってるだけだ」と言って揶揄する言葉も聞かれました。
残念ながら、子供たちがどういう思いをもっているのか、その思いに対して親が手を差し述べていることの意味、をそういう方々は理解されていないのだろうと思います。

「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」という言葉から来ているといわれているのは有名な話ですが、ある目標となる人物、会社ではロールモデルといわれる人物がいることで、それに続く人たちは成長しやすくなるというメリットがあります。自分が体験していなくても、すでに誰かが体験している道があれば、その道を通る(つまり真似る)ことで先が見えるからです。

では、子供たちがやろうとしていることが誰もやっていないことだったらどうでしょう?自分の過去の経験からは想像できない、ロールモデルもいないので、きっと何をしたら良いかがわからず、途方に暮れてしまうのではないでしょうか。

見えない景色を見せることの重要性

例えば、大人の身長とこどもの身長は異なるので、大人の視点、視野と子供の視点、視野では大きな違いがあります。先が見通せない状況の場合では(たとえば混雑している雑踏の中)、子供は先が見えないので不安でしょう。手をつないでいる大人の手が離れたら、方向もわからないので迷子になって途方に暮れてしまうでしょう。そんな時に親が肩車をしてあげたとしたらどうでしょう?一気に視点が変わり、自分の進んでいる方向、自分の進むべき方向が見えますよね。
親が手を貸す、というのはこういうことだと思います。子供の視野では見えないことを大人が手助けして見えるようにする。行く方向と今いる自分の場所が理解できれば、自ずとどこに向かえば良いかがわかるはずです。

私は、どんどん親は手を貸せばよいと思います。もちろん、それは何にでもよいわけではなく「子供の視点では見えない景色を見せるため」ではないでしょうか。
一度高い視点から見ることの重要性、すばらしさを理解すれば、子供の視点では解が見えなくても、高い視点で見るための選択肢を選ぶことになると思います。ひいては、「高い視点を得たい」と思えば、自ら「成長する」ことを選べると思います。肩車をした時の子供の喜び方を見たら想像できると思いますが、自分では届かない高い視点から物事を見るのはそれぐらい魅力的なのです。
一方で、高い視点で見ることは、子供だけではできないし、経験がなければ想像すらできない選択枝なのです。

今はもう小学6年生の息子ですが、高い視点、広い視野が持てるようにどんどん肩車をしてあげたいな、と思います。(もし嫌がられなければ・・・。)


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