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私はアーバンリサーチで「マルジェラ」も「エルメス」も購入しない。

みなさんこんにちは。
笹本康貴(ささもとこうき)です。

今回は、顧客体験についてです。

私は仕事柄『店舗集客』『購買促進』の案件を請け負うことが多く、市場調査も兼ねて普段ウィンドウショッピングを頻繁にします。

特にファッションが好きなので、シーズンが変わったタイミングで主要なエリアにてふらっとアパレル店舗に入り、主に下記の項目を観察してます。

・店頭の推し商品(マネキン、メイン棚)
・ディスプレイ配置
・顧客の導線
・スタッフの接客
・スタッフの服装
・スタッフの第一声

そもそも、私はアパレル経験がないので「プロ」ではないですが、ブランド・店舗ごとに店内の作り方が様々で観察していてとても面白いです。

そして本日も打ち合わせの合間に少し時間があったので、新宿のルミネ内をふらついていたら面白いことを発見しました。

アーバンリサーチで「ハイブランド」が取り扱われていた

今回は新宿ルミネ内にある『アーバンリサーチ ルミネ新宿店』でのお話です。

まずそもそもアーバンリサーチを知らない方もいらっしゃるかもしれないので補足をしておくと、大阪府に本社を置く、衣類・小物類等を販売するセレクトショップを運営するアパレル会社になります。参考までにオンラインストアはこちら。

そして今回はアーバンリサーチの「ルミネ新宿店」にたまたま入りいつも通り店内を見渡していたら、あることに気づきました。

ハイブランドである「マルジェラ」や「エルメス」のアイテムが取り揃えられている。

個人的な感覚では、アーバンリサーチはセレクトショップの中でも比較的お手頃な価格帯の印象を抱いていたので正直「意外」でした。

少し調べてみると、2019年3月に店舗のリニューアルがされており、店内の間口を広げたりアイテムも幅広く取り扱われたとのことでした。アイテム関してはこちらを参考にどうぞ。

オープニングでは1〜13日に、有名ブランドのビンテージアイテムを扱う「江口洋品店・時計店」のポップアップショップをオープン。「エルメス(HERMES)」のビンテージジュエリー、60年代の「IWC」や「オメガ(OMEGA)」「カルティエ(CARTIER)」のアンティークウオッチなどを集め、好評だったという。
<引用:https://www.wwdjapan.com/articles/832870>

上記の通り、戦略的に「エルメス」や「オメガ」「カルティエ」など取り扱っているとのことですが、個人的には『どのような顧客が上記ハイブランドのアイテムを、どんな目的で購入するのか?』を疑問に持ちました。

商品購買するポイントとは?

買い物

私の疑問を少し噛み砕きます。まず人が商品購買する時は下記の項目を満たしているかで購入判断をすると考えます。

・利便性(便利か)
・実用性(実用的か)
・デザイン性(オシャレか)
・価格性(値段に即したアイテムか)
・必要性(生活に必要か) など

そして今回の話で抑えどころなのは『ハイブランドのアイテム』ということです。

今回店内で私が目に入ったのは「マルジェラ」と「エルメス」でした。マルジェラはカバンや靴や小物があり、エルメスは小物とビンテージジュエリーが取り扱われていました。どちらも数万円〜ものによっては十万円を超えていました。

「マルジェラ」や「エルメス」などのハイブランドは、人の購買理由としては主にデザイン性やステータスに惹かれて購入されるケースが多いと思います。なぜならば、ハイブランドよりも安価で同じような機能を兼ね備えたアイテムは既にありふれているからです。

アイテムの魅力よりも、「購買体験」が大事だ

エルメス

ここからが本題です。

私がアーバンリサーチで「マルジェラ」や「エルメス」を購入しないなと思った理由は、『顧客体験』がアーバンリサーチには不十分だなと思ったからです。

具体的にお話ししますと、実用性や必要性で商品購買をする場合(ここでは食品や日用品など)は、正直どこで購入してもそこまで差異はないと思います。

例えば喉が乾いて飲み物を買おうと思った場合、セブンイレブンでも、ファミリーマートでも、近くのスーパーでもそこまで違いはないです。(人によっては価格帯で場所を選ぶかもしれません。)

マルジェラ

ただし、「ハイブランド」という嗜好品を購入する場合、商品のデザインに惹かれて商品購買するというよりかは、『高級な店内空間で、上質な接客を受けて、商品選定をしながら、最終的に高額なお金を支払う行為』に顧客は時間とお金をかけているのではないか?と私は仮定します。

なので、私は「マルジェラ」や「エルメス」の商品を購入場合、各店舗の『独特な特別な空間』を味わいながら最終的に商品を購買したい、という思いがあったため、『アーバンリサーチ』という比較的身近で認知度が高い場所にはミスマッチしていると感じてしまいました。

これは私の個人的な感覚なので、もしかしたら「そんなことはない!」と批判する方もいらっしゃるかもしれません。ただ、大事なことは店舗はただ商品を販売することが役割ではなく、『顧客体験』をしっかりデザインしているかがポイントである、ということがお伝えしたいことです。

少しでも小売業や販売促進に携われている方の参考になりますと幸いです。

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笹本康貴(ささもとこうき)

1992年生まれ 千葉県出身
2016年 法政大学 卒業、新卒としてサイバーエージェントグループ会社に入社。新規営業として大手飲料・食品メーカーにウェブ広告媒体の販売並びに、小売店に対する店舗集客ソリューションの提供に従事。
2019年 マーケティング戦略策定を主軸に独立。
2021年 re株式会社を設立し、現在に至る。

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