本が放つ「気品」

『眠狂四郎無頼控』

20年ぶり？ぐらいに再読。高校時代にこれを読んで、漢文や古文の成績が良くなったのを覚えている。難読漢字にも強くなったっけ。今読んでも十分面白い。GACKT氏が惚れこんで、舞台にしたとか。なんだか、うむむであるが、それだけ惚れこむ気持ちはよくわかる。

この1行がすごい！

“俺、リフレ。冷蔵庫です。” 久しぶりに強烈な1行に出会った。 思えば「吾輩は猫である」以来、人間でないものを擬人化して物語の語り手にする手法は広がっているけれども、それにしても「冷蔵庫」である。 この冷蔵庫が壊れそうな家族を救う、というのが物語の筋だけど、私が特に引き込まれたのは、冷蔵庫がバイオリンの響きに魅せられていく場面。バイオリンの音色に感動したことのある人なら、きっと共感してくれると思う。 『俺、リフレ』ヒキタ クニオ・著 http://www.amazo

『犯罪』はノワールにして、ノワールに非ず

フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』読了。 http://www.amazon.co.jp/dp/4488013368 淡々とした描写ながらも、あるときには背筋が凍り、あるときには涙腺が決壊するのは、吉村昭の技に近いものを感じる。いちばんおすすめは、やはり「エチオピアの男」かな。ノワールなテイストでも読めるし、ヒューマンなテイストでも読める一冊です（ドイツの本だけど、ノワールって言っていいのかな？　自問自答）

アンダー・ザ・ドームの既視感

スティーブン・キングの『アンダー・ザ・ドーム』を読んで、激しい既視感が。閉ざされた状況で、邪悪な人間が暴走する、ってのは『ミスト』だな、と思ったのだけど、もっとたどればこれになるのかな？ 『難破船バタヴィア号の惨劇』 http://www.amazon.co.jp/dp/4757210027/ 舞台は17世紀のオランダ貿易船。オーストラリア付近で座礁、難破し、命からがら逃げ出したものの、無人島でサイコパスが暴走し、逆らう人間、気に入らない人間を次々と虐殺していく。 当

冬の斑尾

斑尾にスキーに行きたいのだが、忙しすぎて、３月中に行けるかどうか。４月になっても、滑れるだろうとは思うのだが、今シーズンの雪のコンディションはどうだろうか。。。