筋トレのコツ10:トレーニングの原理について考える

この記事では筋トレを続けていく上で重要になるコツの中でも、特に「トレーニングの原理」について簡単にまとめています。


「トレーニングの原理」とは?

「原理」という言葉には「元となる理屈や理論」という意味があります。

つまり「トレーニングの原理」とは「守らなければならないルール(決め事)」というよりも、「事実としてこういう事になっている」というように理解した方が良いと思います。

尚、トレーニングの原理には3種類あると言われています。原理の名前だけを聞くと、難しい事のように思えますが、実際にはただ当たり前の事を言っているだけです。決して難しく考える必要はありません。


過負荷(オーバーロード)の原理

そもそも「何故筋トレをすると、筋肉が大きくなり、筋力が上がっていくのか?」ですが、これは筋肉に対して大きなストレス(負荷)が与えられると、そのストレスに抗おうとして、自分の身を守るために、筋肉の細胞一つ一つを肥大化させています。それに伴って筋力も上がっていきます。

つまり筋肉を効率良く大きくしていくためには、『少なくとも「今の自分の筋肉にとって、ストレスとなる程度の大きさ」のストレス』を与える必要があります。

特に筋トレを続けていくと、次第に「今までの大きさのストレスでは、ストレスにはならない」ようになります。何故ならそのように筋肉がストレスに適応してしまうからです。

よって筋トレでは、筋肉が大きくなり、筋力が上がる度に、筋肉へ与えるストレスの大きさを上げていかなければなりません。それこそが「過負荷」の意味です。

ただし筋肉に与えるストレスの大きさは、大きすぎてもいけません。何故なら大きすぎると、むしろ筋肥大が起こりにくくなる上に、筋肉の細胞が壊れてしまう事もあるからです。今の自分の状態(筋力など)を見極め、それに合わせたトレーニングが必要です。


特異性の原理

筋肉に対してストレスを与える場合、前述したように「ある一定以上のストレス」が与えられていれば、その与えたストレスに応じた変化が起こります。

これは別の言い方をすると、トレーニングの実施方法次第で「筋肉のつき方やその効率が大きく変わってしまう」という事です。

つまり効率良く筋肉を鍛えていくためには、自分の目的に最も適した「正しい実施方法(効率の良い方法)」でトレーニングを行う必要があります。それが「特異性」です。ただ単に大きなストレスを与えたり、回数を増やせば良い訳ではないという事です。

ちなみにそれは「筋肥大を目指さない場合」も同じです。筋肥大を目指さないのであれば、目的をしっかりと明確化させ、その目的に適した方法でトレーニングを行う必要があるでしょう。


可逆性の原理

筋肉に対してストレスを与える事によって、短期的に大きな変化が起きていたとしても、その変化は永続的に続く訳ではありません。

例えば数ヶ月に渡ってトレーニングを続けていた人が、数日~数週間程度トレーニングをサボると、すぐに筋肉が落ち、それに伴って筋力も大きく低下してしまいます。

一方、トレーニングを数年に渡って続けてきた人が、数日~数週間程度トレーニングをサボっても、大して筋肉は落ちませんし、一旦は筋肉が落ちても、トレーニングを再開すればすぐに元に戻す事ができます。

つまりトレーニングは長く続けるほど「変化が蓄積」され、その蓄積があるほど短期間休んでも「変化を維持」できますし、長期間休んでもすぐに「変化を取り戻す」事ができます。逆に蓄積がなければ、休んだ時にすぐ振り出しに戻り、元に戻すのも難しくなります。これが「可逆性」です。

尚、ストレスを蓄積させていくのは、筋肉だけではありません。特に重たいバーベルなどを用いて大きなストレスを与える場合、そのストレスは骨や関節にある軟部組織などにも積み重なっていきます。

またハードなトレーニングによるストレスは、肉体だけでなく精神にも及びます。その状態では、突発的に大きな怪我に繋がったり、何か大きな出来事があった時、気持ちが落ちてしまって、そのままトレーニングを止めてしまうかもしれません。

つまり単にトレーニングを続けていけば良いという訳ではなく、上手く休養を挟みながら続けていく必要があります。「可逆性」にはこれも含まれています。


今回はかなり短めですが以上になります。何かのお役に立てれば幸いです。


「サポート」とはチップのようなものみたいです。頂いたチップは食品やサプリメントなどの検証に活用させていただき、後日記事にしたいと思います。