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資生堂の「Optune」がサービスを停止した理由を勝手に考えてみた

こんにちは、さるこじといいます。

資生堂のサブスク化粧品「Optune」がひっそりとサービスを終了していました…
ネットで検索しても公式HPにペロッと書いてあるだけで何も情報が出てこない…

Twitterで見る感じ、4月ごろには利用者に案内があり、2020/06末で終了だったようです。

個人的にはけっこう注目していて、
・化粧品のサブスク
・パーソナライズドコスメ
・大手のD2Cへの取り組み
など、化粧品業界が今後進んでいくであろう方向の試金石になると思っていたため、これがコケてしまったのは化粧品業界全体の痛手ではないかと…

(大手のD2Cへの取り組みについてはこちらで考察しています。)

サービスが終了してしまった理由として考えられる理由としては以下の4つかなと思います。

考えられる理由①採算が合わなかった

一番わかりやすい理由はこれですよね。
ただ、サブスクという性質上売り上げ予測、損益分岐点の計算もしやすく、定めていた枠上限いっぱいまで申し込みもあったようなので考えづらいかなと。
また利益以上に顧客の肌状態の生データが収集できることが重要だと思うので多少採算が採れなかったとしても継続する価値があるのではないかなと思います。

考えられる理由②システムが不完全だった

終了の案内状を見る限りではこの理由です。
確かにTwitter上でもちょろちょろと、特に診断精度への不満の投稿はありました。
診断精度が不十分であればブランド毀損にもつながりかねませんし、顧客のデータが収集できるという資生堂側へのメリットもなくなってしまいます。

考えられる理由③既存取引先からの反発

もともと資生堂は、「チェインストア制度」によって戦後大きく業績を伸ばしてきました。チェインストア制度とは、定価で販売すると契約した専門店のみ、自社系列の販社から商品を仕入れることができるという仕組みです。取扱店舗の増加やブランドイメージの確立に大きく寄与しましたが、専門店との関係性があだとなり、ドラッグストアやネット販売への参入が遅れた過去があります。

現在は高級ブランド2ラインは専門店専売、そのほかはカウンセリングなしで販売できるような制度にしています。

専門店で化粧品を購入する人とOptuneの利用層は異なりカニバリしないとしきりに言ってはいますが、価格帯的に重なる部分がありますし既存店からの反発があった可能性はゼロではないかと思います。

ただ、昔からある問題ですのでそのあたりは根回ししたうえでサービスを開始しているとは思うのですが…

考えられる理由④薬機法的な問題

薬機法上の問題でお役所から指摘が入り、改善できないため一旦終了、というパターンもありますが、
(そもそも、Optuneは薬機法のハードルをどのようにクリアしているのでしょうか。ざっと考えただけでも10個くらい出てきそうです…)
ただこれも資生堂ほどの企業であれば薬機法上のリスクはすべて潰したうえで開始すると思いますので考えづらいかなと思います。

と、私が思いつく理由はこんなところです。
案内状の通り②なのでしょうか。であればもう少しニュース記事があってもいいのでは、とも思いますが資生堂への忖度でもあるのでしょうか…

③以外の理由であれば改良をして再度ローンチしてくれることを期待したいです。

では。

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