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日々のほんの片隅

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なんでもない日の、なんてことない哲学。
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「美味しいっ」とオトナ

「美味しいっ」とオトナ

マスクをすることよりも、していないことに違和感を覚えるようになって久しいとさえ思うようになった。月日が経つのはあっという間なのだ。

それはさておき、文章を書く時、ここぞとばかりに「ナニナニとなって久しいが、」と言いたくなるのはなぜなのか。
僕だけか。

まだ僕が「エッセイスト」という仕事を知らない頃だから、高校1年の時だ。

その頃から何かにつけて「気取った文章」を書くのが好きだったのだろう、自

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私の生活、点字ブロック考。

私の生活、点字ブロック考。

点字ブロックに意思があるかないか、まぁきっと無いだろう。いや、絶対無いか。

でももし仮に、点字ブロックに意思があったなら、きっと点字ブロックの気持ちも揺れに揺れるだろう。

目の効かない人の役に立っているのだから、
本当は揺れなくていい。
ゴムだか何だかわからない素材でも、コンクリートに貼り付けられているだけでも、それでも、いいではないか。

凛として踏みしめられ続けるべきではないか。

でもき

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喉が痛くてビール考

喉が痛くてビール考

ウィルスがカラダに入り込んでくる時、潜伏していたウィルスがコンニチハと顔を出す時、私たちヒトは「何か、来た。」そう認識するとまではいかないものの、覚悟めいたものを内に宿しはしないだろうか。

アヤシゲな雲を見て、明日地震があるかもしれない、なんて思うのと似ている気がしないでもない。
あの日あの時、クーラーの近代科学臭い感じ悪い風を浴びながら、
考え事などしているまさにその時、
「キタッ」という感覚

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充満する朝

充満する朝

「目覚ましをかけなくても良い。」ことが、休日というモノを構成する最も初歩的な特性だと僕はかねがね感じている。けれどもその割にはすんなり、あまりに潔く目覚める日もあるから不思議だなと、また、ある種張り合いが無いなと、思うのだ。
今朝もそういう朝であった。
ニトリで買ったオーソドックスという言葉がぴったりな時計を掛けてある壁の色と、朝の空の色とが同じような乳白色で、僕は、まぁいいかと起きた。深い意味な

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今日は何考えて生きてく。

今日は何考えて生きてく。

朝はもっぱらパンとスープをいただきたい。
僕の冷凍庫には、アパートからチャリ圏内でもとくに優れたローカルパン屋の食パンが、1人暮らしにしては少し多めに、常に、入ってる。

目覚めの春というか、ただの解凍というか、
きっと多分食パン達は、朝僕に食われるのを待ってる。

たまにはカノジョもアパートにやってきて、朝は一緒に食うから、夜忍ぶようにやってきたカノジョを察知したならより一層、待ってるんだろうな

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4月になってもこどもな自分が気がついたイイオトナのこと。

「なんでも出来る気がする。」そういう万能感にかられ、春をも追い越す勢いで大学の卒業式、その後の就活、即採用と怒涛のごとく社会への扉に手をかけた。
その勢いに任せて気が大きくなっていた僕。

4月になって、「もう大人にならねばいけないよ。」という事実から目を背け、斜に構えた結果、3月中旬にいただいた内定を蹴った。
4月から一人暮らしをすることだけが決定した。気がつけばネオ・フリーターになっていた。

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他人の「あわよくば」が気になって。

他人の「あわよくば」が気になって。

引越しに伴って今朝、ガス屋が訪問してきた。

僕だから良いけど、例えばキラキラ春から女子大生が一人暮らしする家にも、ガス屋のおじさんは、「今日はよろしくお願いします。」とヅカヅカ入ってくるのだろうか。

そんなことが、僕には気になってしまう。

「あわよくば」のチャンス、略して「あわチャン」。案外、身の回りに落ちている気がする。
というよりは、他人の「あわよくば」が気になってしまう。

電車のロン

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平成31年4月1日に書いておきたい。

平成31年4月1日に書いておきたい。

このまま実家に居たら泣いてしまいそうだった。少し急ぐように、僕は21時27分発の電車に乗ることにした。
5分かけて、最寄駅へ向かう。

時刻は21時02分。

「れいわ」と呼ばれる新元号が発表されて、
9時間半くらいが経とうとしている。
僕も家を出る。まだ風は冷たい。

何か始まる時、例えば小学校から中学へ上がる時だって、高校を卒業する時ですら、どこか間の抜けたような気分で、僕はいた。

心の中で

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川の流れとオサカナさん

川の流れとオサカナさん

英語で言うselfishっていうか、自己中心的な心って言うのは、なんていうか、他人に迷惑を掛けてこじれることとは一線を画した、開拓する気概であると、私は思う。

なんだってやるんだ。

なんて、普通思わないじゃない。

僕なら大丈夫だ、なんて、言えないじゃない。

そういうコトを言って、やりきっちゃうんだから、selfishって言うのは、力強いと思うな。

なにか心がくじけそうな時、一歩立ち止まっ

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受け取ったコトバが内面化する時

受け取ったコトバが内面化する時

すぐに、返事が出来ない私である。

本当に、申し訳なく思いながら、パン修行をさせてもらっている。

たとえば、師匠に、「パン生地を張らせないといけない」と言うようなことを言われた時、正真正銘の体育会系であるなら、「おっス」をはじめとした各種返事が出来て当然ではないか。

私は、意味が伝達し、内省してからやっと、コトバのような、うめき声のようなものが、出たり、出なかったりする。

レスポンスは早いん

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近所の温泉のサウナの砂時計の数分

近所の温泉のサウナの砂時計の数分

ひたむきなのだ、砂時計っていうのは。

たとえば、”I'm a driver" "I just keep driving" なんて、ドイツに出稼ぎに来ているトルコ人が言うとしたなら、私はパンの修行中だから、「僕はパン職人、ただ、パンを、美味しいパンを作るだけ。」なんて言いたくなるに決まっている。

砂時計って言うのは、ひっくり返されて、ただ、砂が落ちるのを待つのがシゴトであり、全てである。そうして

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コスパ問題

コスパ問題

実に、夏の遠雷というのは、コスパが良い。

ただなんとなく見ているだけで。テンションが上がってきますから。

たとえば誰某が作った鎌倉もコスパがいい。

と言うことは、四季をかかわらず、その時期に合わせた何かと言うのはコスパがいいのではないか。野菜も、フルーツも、やはり季節モノは、美味い。

山梨に住んでいると、この時期、桃だのスモモだの入らんほど戴く。

そういうふうに、コスパ善く、私は生きたい

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すっかり夏。

すっかり夏。

こう、なんと言うか、延々に坂道が続くなら、私はまたさらに延々と、自転車を走らせたい。

と、そう思う、それほどまでに、暑い。

自転車は自分の足でズシリと漕ぐ重さが心地よい、風だって切れるし、でもオトナになった私は小賢しいので、まだ登りもしない登り坂を毛嫌いして、すっかり自転車なんかには乗らないでいた。

家からTSUTAYAまで、歩いて6分なのだけど最近は自転車で行くようにしている。
歩いている

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お酒の正しい、楽しい飲み方

お酒の正しい、楽しい飲み方

「ハタチともなればオサケヲノム。」というのが、人生の本懐である。

まず飲み方を知らない大学生が、お酒を覚えたての頃にやる過ちというのがある。

これは簡単な話しで、「安く飲みたい」という一心で、120分1980円的な飲み放題プランで、
自分を潰すパターンである。

まずビールか、レモンサワーなどを飲み、
唐揚げと焼き鳥を食べながら、
いかにもお酒を覚えたてといった具合で、ハイボールを飲み、飽きる

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