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【適応障害入院日記】安心はどこにありますか

32日目

さて、ブラックペアンに向けてお茶やおつまみの準備を…と思っていたら、
けたたましく鳴り響くサイレン。
火災報知器が作動したのだ。(もちろん誤報。急性期閉鎖でポチッとしたらしい)
安全確認が取れるまで一応全員デイルームに集められたが、
体調を崩してから、大きな声や音に過敏になってしまっているため、
アリクイを抱いて床に座り込んでしまった。
どこかの部屋のおばさんに「大丈夫よ、誤報だから」となだめられる。
どこかのおばさん、ありがとう。
その後はイッテQを見たり見なかったりしながら気持ちを落ち着けて、
21時からはしっかりブラックペアンを見た。ニノ、強し。(ニノファンではない)

楽しい時間を過ごしたい

午後はデイケア。
前にもやったビーズシールアート(ダイヤモンドアートの簡単版)。
今回はキットではなく、前回スタッフさんが実験して成功した、
アイロンビーズの図版を使ってオリジナルを作成。
すみっコぐらしのとかげをチョイスし、両面テープを貼ったプラ板に貼り付けていく。

「楽しい」

自然と頬が緩む。

病棟に戻るときにスタッフさんについ言ってしまった。
「OTつまんない」

デイケアに通い始めたときからいるスタッフさん。
私のこともよくわかってくれている。
「そうだよね。いろどりさんには物足りないでしょ。もっといろんなことしたいよね」
「もっと通所増やせたらいいのにね」

私の気持ちをわかってくれてる。
共感してくれてる。
それだけですごくうれしかった。

「次は?材料用意して待ってるから。いろどりさんきっと好きだよ。待ってるね」

ありがとう。楽しみにしてるね。

話したい人と話せない

病棟に戻ると、リワークスタッフさんが来ていて、他の患者さんと話していた。

「Tさんがいる!」それだけで安心したしうれしかった。
話が終わったらあいさつしようと思ってた。
本当は話したいことがたくさんあるけど、全部は話せないから、
母とのことはちゃんと話せたよってことだけは伝えたかった。

けれど、そんなときにかぎって作業療法士さんが面談に来た。
「もう少し待って」と断ろうと思ったけど、今の自分に必要なことだから受け入れた。

面談が終わるころにはスタッフさんはいなくなっていて、結局話せなかった。
部屋に戻ると一気に寂しさともどかしさに襲われた。

同じ建物にいるのに、自由に話せない。
聞いてほしいこと、たくさんあるのに。
頑張って話す時間じゃなく、安心して話す時間がほしい。
スタッフさんに会いたい。「あら〜、いろどりさん〜」って言ってくれるだけでいい。

会いたい人に会えない。
話したい人と話せない。

つらい時間をどうやって耐えようか。

今、私ができるのは「休む」こと。
できることを、一歩ずつ。
大丈夫だね。

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◯今日のご飯
朝食
・ご飯
・みそ汁
・オムレツ
・ほうれん草のおかかあえ
・牛乳

昼食
・ご飯
・みそ汁
・シャケのマスタード焼き
・キャベツサラダ
・オレンジ

夕食
・ご飯
・みそ汁
・鶏肉の磯辺焼き
・ほうれん草のごまあえ

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