オーストラリアで建築を学ぶこと。
昨年、メルボルン大学の建築・景観建築学科を卒業して現在地元の建築事務所に勤めているのですが、お国が違えば、教わる内容も少し違ってきます。
今回は土地や歴史との関係性についてお話しします。
オーストラリアにはもともとアボリジニの先住民の方々が住んでいて、季節によって、場所を移動しながら土地の管理を行なっていました。ひとりひとりに生き物の守り神がいて、特に自然とのつながりを大事にする文化があります。
結果的に植民地となり、迫害を受けた過去がある中で、先住民の考え方を尊重するデザインや考え方が広く受け入れられています。
例えば、有名なので言えばARM ArchitectureのBarak Buildingです。William Barakという地元のElder(長老)の顔をアパートのファサードに重ね合わせることで、メルボルンの歴史や先住民の存在を表現しています。
オーストラリアを代表する建築家の一人であるGlenn Murcuttは、「touch the Earth lightly」という言葉で知られていますが、自然のことを大切にする建築でとても有名です。
建築で直接的に先住民の文化を表現するのはかなり難易度の高いアプローチですが(安易にするとめちゃくちゃ非難されます)、自然への敬意を表すことで土地とつながりを持つということがよくあります。
今後いろんなオーストラリアの建築を紹介していけたらなと思います!
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(photo credit: ARM Architecture)
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