見出し画像

ミレニアムとねじまき鳥クロニクル

ゆりあ

みなさまは覚えていらっしゃるでしょうか?

2006年頃世間を席巻したミステリー小説「ミレニアム」を。
スウェーデン人が書いたミステリー小説でここまで世界的なベストセラーになったのは珍しく、評判になりました。

スウェーデン版に続いてハリウッド版と、映画が2本もできました。

強烈な暴力表現があちこちに散りばめられ
え?スウェーデンってこんな国なの?
穏やかな福祉国家ってイメージしかなかったけど、現実は違ってたんだね

と思うような、衝撃的な作品でした。

特に第1作です。
この小説がベストセラーになる直前に、著者スティーグ・ラーソン氏が亡くなりました。

ミレニアムは当初5部作の予定で、第3部までは(映画発表の前に)発刊されてました。
日本で映画が公開されるときには、4作目の執筆の途中で著者が亡くなり、そのファイルが会社所有のパソコンに入っているため、出版社と奥さんとの間で裁判になり係争中ということになってました。

最初は猟奇的殺人事件を追うという話だったミレニアム、3作目ではスウェーデンという国の「秘められた政治の闇」に言及してるのです。

ちなみに「ミレニアム」の主人公ミカエルはジャーナリストで雑誌「ミレニアム」に寄稿するフリーライターという設定です。
今後雑誌に国家や政治の闇について暴露記事を書くという流れになるのだろうと予測が付きます。

さて、私がこの20年近くも前の「ミレニアム」に言及するのはなぜかというと、村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」と設定が相似していると感じたからです。

ねじまき鳥は1994年に発表。
もう30年近く前の作品ですね。

この小説で出てくる綿谷ノボルという人物は元々学者だったが、テレビやマスコミに出て人気者になり、さらには叔父の地盤を継いで政治家に転向する。
その綿谷ノボルの妹クミコが失踪し、クミコの夫である「僕」がその行方を「意識の力」を使って捜索する。
「僕」は、クミコは綿谷ノボルの元にいて、別次元的な場所に隠されているらしいと気づく。

どこが似ているのかというと、ミレニアムでも出てくるんですよ。
妹を悪用する兄が。

ミレニアムでは、
ある名門の家族で、妹は兄から到底受け入れられないような目にあわされる。
そして共犯者になることを強要される。
悪魔の力を増幅するバッテリー的役目を負わされる。
できない
やりたくない
でも身内だから逃げられない
苦悩する。

そこが似ているんです。

おそらくそれもこれも世界のどこかで起こっている「事実」だから
みんなの無意識に響いて、
2つのベストセラー小説となって、
世界中に広まることになったのだろうと思った。

「ねじまき鳥クロニクル」については、読み直してもう一度ブックレビューを書くつもりです。
今のこの日本の状況下で読むと、また新しいフレッシュな気持ちで読めて、別の意味を発見できそうです(^^)/

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!