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【京都ライター塾】第5回講座レポ:編集者の視点を育てる

こんにちは。30代、11ヶ月の子どもを子育て中の天宮さらです。
現在、フリーライターを目指して、京都ライター塾を受講中です。この記事では、受講して学んだことを京都ライター塾に興味がある人に向けて、お届けします。

京都ライター塾とは、エッセイスト・ライターの江角悠子さんが「ライターとして幸せになる」をゴールに、具体的な方法を教えてくださる全6回の講座です。

9月2日(土)に京都ライター塾の5回目の講座に参加しました。
今回のテーマは「インタビュー原稿の書き方その2」。前回の講座の後に江角さんにインタビューをして、原稿を書くという課題がありました。今回はインタビュー原稿のフィードバックをいただくという、ドキドキの内容…!
それでは、5回目の講座のレポートをお届けします〜!

4回目のレポート記事はこちら↓


インタビューをしてみて

最初に、インタビューをしてみた感想のシェアをしました。インタビューの進め方や原稿の構成の仕方など、それぞれが難しいと感じたポイントを話し、共感することがたくさん。インタビューするのも、原稿を書くのも、難しかったです…!でも、お話を聞かせていただいて、どうやったら読者に伝わるか考えながら書くのは、めちゃくちゃ楽しかったです。

私はインタビュー原稿を書いたあと、原稿を一晩寝かせて推敲したのですが、推敲が足りていませんでした。原稿を提出したあとに、「あれも書けばよかった…」と思い出すことがあって。書き上げることに夢中で、冷静ではなかったなと思います(笑)私は推敲を1回するだけでは不十分だとわかったので、これからは時間に余裕を持って2回推敲したいです。

編集者の視点を育てる

江角さんから、受講生へのアドバイスをいただきました。それは編集者の視点を育てること。読者に想像させないように書いて伝えることができているか、第三者視点で客観的に原稿を読んで、ブラッシュアップするといいと。

夢中で原稿を書いていると、どうしても主観的になってしまいます。そうすると、書き手が知っている情報は、誰もが知っている情報だという前提で書いてしまうんですよね…それだと、第三者が読んだら、ぼんやりとして伝わりにくい文章になってしまいます。

江角さんは原稿を「読者に2回読ませたら、負け」だと思っているそう。1回読んだだけで伝わる文章を書くためには、読者に想像させないことが大事です。例えば、お店の紹介なら何のお店か説明を入れたり、具体的な数字を入れたり。編集者の視点を育てると、誰が読んでも具体的にイメージできる文章を書けるようになるんだなぁと思いました。

ライターが木を見る人なら、編集者は森を見る人なのかなと思いました。どっちの視点も大事。でも、より広く森を見ることができたら、ライターとして書く文章にも深みが増すと思います。

ワークで編集者の視点を体験

編集者の視点を育てる、2つのワークに取り組みました。

ひとつ目は、実際に生の原稿を添削してみるワーク。
原稿を読んで分かりにくいところ、いいところを挙げたのですが、まだ気づけていない気がする…難しい。
江角さんからのコメントで印象に残ったのが、「小さいという表現は、具体的に数字を書くといい、サイズ感は人によって違うから」というものでした。「小さい」という表現を私は完全にスルーしていました。その人のそれまでの経験や置かれた環境によって、サイズ感の捉え方は変わってくるなと思いました。でも、具体的に数字で書かれていれば、その大きさとして認識することができます。

ふたつ目は、自分が書いたインタビュー原稿を添削するワーク。
原稿を読んで、何か足りない、分かりにくいとは感じるのですが、一度自分でOKを出している文章なので、気づくのが難しかったです。

ワークを通して、編集者の視点を育てるためには、常にこれはどういうことかな?と丁寧に見ていくことが大事だと思いました。そして、違和感を無視しないこと。日々の生活の中でも、解像度を高めて物事を見ていきたいと思います。

インタビュー原稿を添削していただいて

前回の課題、江角さんへのインタビュー原稿のフィードバックをいただきました。とても丁寧に添削していただき、感動しました…!そして、他の受講生へのフィードバックも聞かせていただけたのが、貴重な経験でした。私自身つまずいていたところもたくさんあったので、すごく勉強になりました。
受講生へ向けての江角さんのアドバイスをお届けしますね。

① 記事のゴールを意識しながら書く
書いているうちに、タイトルやリード文と記事のゴールがずれてしまい、読者に何を伝えたいか分かりにくくなるというお話がありました。「記事のゴールを意識しながら書く」のは、私は書いていて一番難しいところでした。書きながら迷ったら、記事のゴールを振り返って、ブレないようにしたいです。

② インタビュイーの印象が悪くならないように
これは全然意識できていなかったことで、インタビュー原稿はこういうことにも気を配っているんだ!と驚きました。そこまで気を配れていなかったことを反省…

私は文章を簡潔にしようと、断定する表現を多く使っていたのですが、これが冷たい印象になってしまっていました。
江角さんはいつも穏やかに柔らかく伝えてくださるので、受講生はそのイメージで書いていて、原稿で冷たい印象になっていても気づかなかったんじゃないかなと思いました。でも、実際にお話したことがない第三者にもイメージが伝わるように、ニュアンスに気をつけることが大事なんだと気づきました。ニュアンスの違いで、インタビュイーの印象が変わるんだと驚きました!そして、実際に話している内容だけじゃなくて、文章の表現でも人柄が伝わるんだと感動しました

お話を聞かせてくださったインタビュイーの魅力を伝えるために、ここは特に気を配りたいと思いました。

③ インタビュイーが言いたいことを補って書く
私は原稿の最後に、締めの言葉をかけていませんでした。原稿を書くために参考にした記事は、インタビュイーの言葉で終わっていてライターの締めの言葉がなく、それをそのまま受け止めて書いていました。ここは悩んだところだったので、江角さんに質問すると「インタビュイーが言っていなくても、言いたかったことを書き手が汲み取って、補って言語化するといいよ」とアドバイスをいただきました。そういう方法もあるんだと驚き…!そして、繊細な気質を持った人は相手が言いたいことを汲み取れるところがあるので、その気質を活かせると。繊細な気質は、そういうふうに活かすこともできるんだ、と希望を持てました。

インタビュイーがどんなことを話していても、ライターのフィルターを通して、原稿を編集。それで、インタビュイーの言いたいことが伝わる原稿になります。編集って、すごい!添削していただいて、驚きと感動の連続でした。

商業ライターとしての原稿の書き方

インタビュー原稿のフィードバックをしていただいて、実践を通して商業ライターとしての書き方を学ぶことができました。

商業ライターとしての原稿の書き方
・理想の原稿を分析する
・足りない言葉を補う(読み手に推測させない)
・会話をする時の言葉「話し言葉(口語)」を文章に用いる言葉「書き言葉(文語)」に置き換える
・ポジティブに言い換える(悪い印象にならないように)
・時系列に気を付ける
出来事を書くなら、過去→現在→未来にすると混乱しない

第9期京都ライター塾 第5回講座資料より

特に印象に残ったのは、ポジティブに言い換えることです。江角さんが「相手の印象が悪くならないように、ポジティブに変換して書くことで、人生に起こったこともポジティブに変換できるようになる」とお話してくださり、素敵なことだなぁと思いました。
何事も表裏一体なので、いい面もあれば悪い面もあります。何か悪いことが起こっても、いい面に目を向けることで、人生をより豊かに感じられるんじゃないかと思いました。

まとめ

今回の講座で、江角さんが勇気を持てる言葉をくださいました。それは「自分一人で100点の原稿を目指さなくてもいい」という言葉。生の原稿は荒削りだから、他の人と一緒にブラッシュアップしていけばいいと。

「完璧に書かなきゃ」と気負って書けなくなるより、荒削りでも書き続けたいと思いました。他の人が編集者の視点で原稿の指摘をしてくれたら、よりよい原稿になるように、修正していけばいい。協力して原稿を作り上げていく、というのは優しい世界だなと思いました。

「難しい、けど楽しい!」
講座を終えて、インタビューもインタビュー原稿を書くのも好きになりました。

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