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浅川マキという女

日本の女性歌手で最も好きな人は誰であろうか。私は荒井由美、椎名林檎、宇多田ヒカル、iri、あいみょん、daokoと素晴らしい女性歌手を挙げれば枚挙に遑がない。しかしそな中で私が最も愛する女性歌手は矢張り浅川マキである。

浅川マキ。世間一般の知名度はやや低いかもしれないが1960年代から70年代に日本のアングラシーンで活躍した歌手である。寺山修司の劇団にも所属していた経歴があり彼の監督作『書を捨てよ、街へ出よう』には少しばかり登場している。全身黒ずくめでどこか怪しげな彼女は日本のシンガー史上類を見ないようなパワフルでソウルフルな歌い方をする歌手である。本人が作詞、作曲を手掛けた楽曲も多数存在し、作詞ではなく作詩というところに非常にこだわっている。洋楽を日本語の訳をして歌う際には本人が原文にほぼ近い日本語を用いて歌うのも彼女のこだわりである。23枚のスタジオアルバムを発売しているが本人の意向でCDの出荷数が著しく少ない為、現在値段が高騰している。彼女のバッグバンドのメンツが非常に豪華である。川端民生、近藤等則、坂本龍一、つのだ★ひろ、土方隆行、山下洋輔等々である。これほどのメンツは今集めようと思っても先ず集まらないだろう。

彼女との出会いは全くの偶然である。あれはもう四年ほど前だったと思う。私は時折レコードショップで暇をつぶすのだが店内に流れている曲が浅川マキの『ブルースピリットブルース』が流れていたのである。一言で言うなら打ちのめされた。今までにないほどの力強い曲で歌を歌っていたからだ。あまりにも力強すぎて恐怖心を抱くほどであった。帰りの車の中でさっそく調べようと思ったがまさか記憶が欠落していたのである。何とか歌詞を頼りに曲を見付けそして浅川マキをしったのである。

浅川マキはレコードもCDも著しく希少なので値段が高い。故に学生たる私は買うことにかなり躊躇してしまう。それでも『ブルースピリットブルース』は買ったのである。サブスクもほとんど解禁していないので困った。もしかしたらYouTubeで検索したらいくつか出てくるかもしれない。

浅川マキのプレイリストを作ってみた。なんせSpotifyには二つのベストアルバムしかないから私にとってみれば悲しいがその中でも選りすぐりの曲をピックアップした。もしもこの記事を音楽関係者が読んでいるならば是非ともCDあるいはLPを再販して欲しく思う。


是非、ご支援のほどよろしく👍良い記事書きます。