オオサワ メグミ

23歳で脳出血を発症したコンテンツマーケター

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23歳で脳出血を発症したコンテンツマーケター

マガジン

  • 先人の杖〜脳出血を起こした24歳が社会復帰の参考にした本〜

    24歳で脳出血を起こしたオオサワが社会復帰・業務改善の参考にした著書を紹介しています。次のような方におすすめのマガジンです。 ①脳出血から社会復帰を目指す方 ②メタ認知のリハビリをしたい方 ③脳出血から復職したが、仕事が上手く進められず、悩んでいる方

最近の記事

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ふたたび、居場所探しの旅へ~障がい受容の先に生きがいと働きがいを求めて~

先日、人生の転機に必要なアイデンティティの再構築に関する記事を公開しました。 「新しく何かを始めるためには"古い自分"を終わらせる必要がある」と主張する、アメリカ人コンサルタント、ウィリアム・ブリッジズの『トランジション』を参考にまとめた記事です。 トランジション(=人生の転機による心理的変化)は脳出血を発症してからの3年間に感じた「アイデンティティの喪失と回復」を体系的に説明できる概念でした。 今回の記事では以下の図にあるニュートラルゾーンの「④過去をまとめる」にあた

    • ただ”始める”だけじゃ意味がない!?新しい自分になるための3ステップ

      本記事が公開される年末年始には「1年間のふり返り」と「1年の目標設定」をする人が多いのではないでしょうか? 実際に、年始に向かって「抱負」の検索回数は増加傾向にあります。 この記事では年末に限らず、人生の転機や節目にあり、何かを始めようとしている人のために生涯発達(※1)の観点から「新しいことを始めるための手順」をご紹介します。 20代前半で脳出血を発症し、さまざまな転機と始まりを経験してしてきた私のエピソードも併せて、何かを始める際の参考になれば幸いです。 ▼脳出血

      • 【2021年版】20代脳出血当事者×コンテンツマーケターの困りごと&解決方法

        2021年もあとわずか…脳出血当事者のみなさんはこの1年をどのように過ごしましたか? 私は脳出血発症後から、自立した生活とキャリアを優先してきた3年間を振り返るべく、もっぱら症状認知に努めた1年でした。 年初に「2021年は症状認知に努める」と決めていたので、読書→noteを用いたアウトプットの好循環ができていたように思います。 ▼脳出血当事者の復職・転職に役立つマガジンはこちら そんな最中、改めて「読者ファーストなコンテンツを作りたい」と考え、今後公開するnoteの

        • "脳出血当事者”に囚われない生き方~病人役割から離れた場所へ~

          2018年の3月3日、25歳の誕生日前日に脳出血を発症して以降、心の底に泥濘のように溜まった感情がある。 羨望と言うには複雑すぎる怒りに近い感情で、サマセット・モームの『月と六ペンス』に登場する主人公ストリックランドが現実と理想の狭間で苦しんだ時に感じたような何かだ。 脳出血発症後の半年間は両親から精神的サポートと物理的サポートを受けながらリハビリを受け、何不自由ない生活を送っていた。 そして「車いす生活を覚悟してください」と言われていた私は両親の献身的なサポートと優秀

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        ふたたび、居場所探しの旅へ~障がい受容の先に生きがいと働きがいを求めて~

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        • 先人の杖〜脳出血を起こした24歳が社会復帰の参考にした本〜
          5本

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          【これを読めば安心】脳出血当事者の転職活動を成功に導く5ステップ

          今回は以下の記事を読んでいよいよ転職活動を始めた方に向けて”転職活動を成功に導く”の5ステップをご紹介します。 ▼自己分析・脳出血当事者におすすめの転職エージェントについてはこちら 求人情報管理や内定受諾の判断をする際に活用できるシートもダウンロード可能となっていますので、ぜひ転職活動で使ってみてくださいね。 1.転職理由・志望動機は合理性×ストーリー性転職活動は採用担当者やメンバーとのコミュニケーション(=交渉)です。 相手が知りたいことを伝えられるよう、採用担当者

          【これを読めば安心】脳出血当事者の転職活動を成功に導く5ステップ

          脳出血当事者と難病の猫の東京ぐらし

          この記事では24歳で脳出血を発症し、11時間の外科手術と半年のリハビリの後に、復職と愛猫との暮らしを再開した1人の女性の体験談から「脳出血当事者の自立した生活に必要なこと」についてまとめています。 脳出血当事者で1人暮らしや自立を考えている方、また脳出血当事者でご家族(ペット)のサポートをしながら生活している方の参考になれば幸いです。 私たちの病気について〔私の病気について〕 冒頭でもお話ししたように、私は2018年に24歳で脳出血を発症し、左手脚に軽微な運動麻痺が残留

          脳出血当事者と難病の猫の東京ぐらし

          脳出血当事者でも働きたい!納得できるキャリア設計の方法①

          「以前の仕事に復職するぞ…!」「今の自分に合った仕事で復職したい…!」など復職を目標にリハビリをする方はさまざまな決意を抱いていると思います。 この記事では24歳で脳出血を発症した後、発症前と同じWeb編集者として復職した私の経験から、復職を目指している脳出血当事者、そのご家族に向けて「復職前に必要な準備」についてご紹介します。 ▼脳出血を発症した経緯と闘病についてはこちら 復職に必要な身体機能を改善させるまず、回復期リハビリでは入院時に「リハビリテーション計画書」を担

          脳出血当事者でも働きたい!納得できるキャリア設計の方法①

          脳出血当事者が実践する!ブレインドリブンな習慣~『脳が冴える15の習慣』を読んで~

          脳出血の急性期・回復期ではリハビリが行われます。この期間に当事者が意識するのは「身体を動かすこと」ですよね。 一方で、社会復帰後の展開期・維持期に意識するのは「脳を(安定して)機能させること」。 私は右脳頭頂葉からの出血で身体麻痺も軽度だったため、半年の休職後はフルタイム+残業ありで就業していました。 しかし今思い返せば、睡眠時間や休息時間を削って仕事をして生活習慣が乱れ、日によって「脳機能のムラ」がありました。 ▼24歳での脳出血発症・社会復帰の経緯はこちら この

          脳出血当事者が実践する!ブレインドリブンな習慣~『脳が冴える15の習慣』を読んで~

          脳出血当事者も、やりがいを感じて働きたい!納得できるキャリア設計の方法②

          「リハビリを頑張ったけど、まだ麻痺は残っている…これからのキャリアはどうなるんだ…」 多くの脳出血当事者はこのような不安を感じていると思います。 なぜなら身体の麻痺を改善させるためには医師のサポートを受けられますが、転職・就職などのキャリア選択は当事者が自ら脳機能について学び、自己分析をする必要があるからです。 この記事では「脳出血後でもキャリアアップしたい」と考えている方に向けて、納得できるキャリア設計の方法を次の流れでご紹介します。 なおこの記事では24歳で脳出血

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          脳出血当事者におすすめ!回復期から復職後まで役立つ本 30選

          この記事ではリハビリに励んでいる当事者の方・社会復帰後に課題を感じている方に向けて、自分に合った社会復帰の方法を立案するのに役立つ本を段階別にご紹介します。 ご紹介する20冊の本は24歳で右脳頭頂葉から出血し、半年後に復職。2020年に転職をした私の経験に基づいて選定しております。 発症理由や恢復経緯は以下のマガジンを参考にしていただければ幸いです。 情報をカスタマイズするための読書脳出血当事者の社会復帰には「情報のカスタマイズ(選択・判断)」が必要だと考えています。

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          脳出血当事者が1人暮らしで上手くやっていくコツ〜休日編〜

          この記事では脳出血発症から半年後、1人暮らしを再開したオオサワが「生活の再建」のため、休日に意識しているポイントをまとめています。 ▼脳出血当事者の1人暮らし(平日編)はこちらへ 脳出血当事者で後々は一人暮らしをしたいと考えている方や、その支援者の参考になれば幸いです。 脳出血当事者の休日に必要なこと脳出血当事者にとっての休日は「疲労」を取り除くための時間。 疲労は「神経疲労」「精神疲労」「肉体疲労」の計3種類存在し、互いに関係し合っています。 特に神経疲労はデスク

          脳出血当事者が1人暮らしで上手くやっていくコツ〜休日編〜

          脳出血当事者が1人暮らしで上手くやっていくコツ〜平日編〜

          自主リハビリのコツなどは理学療法士・作業療法士・脳外科医が専門。 ならば私が同じ脳出血当事者のために、発信できるテーマは「社会復帰の方法」「生活の再建」「アイデンティティの再確立の方法」だと考えています。 この記事では脳出血発症から半年後、1人暮らしを再開したオオサワが「生活の再建」のため、平日に意識しているポイントをまとめています。 ▼脳出血発症と社会復帰の経緯はこちらのマガジンから 脳出血当事者で後々は一人暮らしをしたいと考えている方や、その支援者の参考になれば幸

          脳出血当事者が1人暮らしで上手くやっていくコツ〜平日編〜

          「24歳で脳出血を起こした自分」を3年間消費し続けた結果

          2018年3月3日。25歳の誕生日の前日に脳出血を起こしてから、今年で3年が経過しました。 今回は脳出血を起こした後の「アイデンティティの再構築」についてまとめます。 あくまで抒情的なコンテンツとして、脳出血当事者のみなさんに楽しんでいただければ幸いです。 ハッピーエンドが見つからない通院していた内科で嘔吐し、倒れて「左脚が動かない…!」と訴えた私が運悪く担当医に「貧血でしょう」と言われて1時間控室で横にされた後、救急救命室でも「貧血だろう」と半日ストレッチャーの上に寝

          「24歳で脳出血を起こした自分」を3年間消費し続けた結果

          脳出血当事者こそ知っておきたい!高次脳機能のしくみと低下への対処法

          急性期~回復期は「回復(病前のようになること)」を夢見てリハビリに臨みますが、維持期に差し掛かると「改善」や「対処」に意識を切り替える必要があると考えています。 理由は社会復帰とともに、運動機能よりさらに高次な脳機能、高次脳機能を活用する場面が増えるからです。 例えば、メンバーとコミュニケーションを取りながら、ミスなく仕事を進めたり、友人との待ち合わせ時間に合わせて家事をこなすことなどが挙げられます。 しかし、これらをそつなくこなすために自分の能力と向き合うほど「リハビ

          脳出血当事者こそ知っておきたい!高次脳機能のしくみと低下への対処法

          脳出血当事者の私が「多様性」と「優生思想」の間で生きる理由

          わたしは25歳の誕生日前日、2018年3月3日に脳出血を起こしました。言わば、翌日の誕生日を24年間共にしてきた身体・精神(脳機能)とは異なる状態で迎えたことになります。 輪廻転生的な生まれ変わりを信じていない私ですが、2年半前の自分のような状況なら、生まれ変わったと言っても大風呂敷ではないように思います。 身体障がい者にも高次脳機能障がい者にも該当しないけれど、左上下肢麻痺と高次脳機能の低下を感じて生きる日々。 都内で働きながら愛猫とともに生きる私は、復職以降「多様性

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          脳出血の隠れた後遺症〜てんかん発作の条件と予兆〜|『壊れた脳も学習する』を読んで

          脳出血の後遺症には運動・感覚麻痺以外にもさまざまな症状が存在します。そのひとつが「症候性てんかん」です。 この記事では脳出血当事者がてんかん発作予防に必要な病識について、山田規畝子さんの『壊れた脳も学習する』(2011,角川ソフィア文庫)を参考にまとめます。 脳出血当事者はもちろん、当事者のご家族や友人・恋人など支援者の参考になれば幸いです。 症候性てんかんとは?~重積てんかんの経験談を交えて~てんかんinfo公式HPの図を参考にすると、脳出血が誘発するてんかんは「症候

          脳出血の隠れた後遺症〜てんかん発作の条件と予兆〜|『壊れた脳も学習する』を読んで