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エンディングノートに法的効力はないってホント!?それでも書くべき理由とは

遺言よりずっとカジュアルな響きのあるエンディングノート。

「自筆証書遺言」や「公正証書遺言」などの堅苦しいものよりずっと気楽に書けそうな雰囲気がありますよね。
終活の普及とともにエンディングノートもさまざまな年代から注目されています。

ここではエンディングノートはどういうものか、何ができるのかなどを解説していきましょう。

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エンディングノートって何?

エンディングノートとは、その名の通り人生のエンディングについて記したものです。

縁起でもない!と怒る人もいるかもしれませんが、まあちょっと聞いてくださいね。

私たちが生きていることは、ほんの偶然の重なりにすぎません。

例えばがん細胞は、毎日人体でおよそ5000個も発生しています。これを私たちの免疫システムの働きにより何とか毎日やっつけているにすぎません。

ストレスや不規則な生活習慣などでこの免疫システムがちゃんと働かなくなると、生まれたがん細胞がどんどん育ってしまうことで「がん」という病態を作ります。

また、毎日の活動の中で「一歩間違えばどうなっていたか・・・!」などヒヤッとした経験を持つ人も多いはず。

今日元気だからといって明日も元気だとは限らないのが人生であり、このことに年齢は関係ないのです。

だから、人生の終わりがいつ来てしまってもいいように書いておくのがエンディングノート。

万が一の時に役に立つだけでなく、今の自分の状況を客観的に見られるため人生において節目節目の再設計にも大いに役立つものです。


エンディングノートにできること

エンディングノートは遺言書のような法的効力をもちません。

エンディングノートを正式な書式で書き、自筆証書遺言として利用する方法がないとも言えませんが、一般的には法的な効力を持たない「お願いごと」の意味合いが強いものです。

それでも、遺言書を作成せず不意に亡くなった方がいた場合、エンディングノートに本人の希望や願いが書かれていたとしたら・・・。

可能な限り希望通りにしてあげようというのが人情ですよね。多くの人がなるべく意向を汲んであげようと思うのではないでしょうか。

その人の「お願いごと」や「要望」をしっかり伝える。それがエンディングノートです。


エンディングノートには何を書くの?

エンディングノートは普通の大学ノートに書いてもかまいませんし、何を書いても大丈夫。

自分に万が一のことがあった時、その後の事務に必要なことや気持ちを周囲の人に伝えられればOKです。

ですが、あらゆる項目を網羅するとなるとなかなか難しいですし、第一面倒ですよね。

そんな時は書店にさまざまな項目があらかじめ用意されたエンディングノートが販売されていますので活用しましょう。もちろんAmazonや楽天などのネットショップでもたくさん売られています。

専門家が監修しているエンディングノートなら、書き漏れも心配せず簡単に書くことができます。

書いていく項目についてはいろいろ考えられますが、一般的には

●自身のプロフィール
●家族について
●保有する銀行口座、株式、保険、会員権などの資産について
●現段階でのローン、借り入れについて
●スマホ、PC、タブレットについて
●利用しているSNS、運用しているサイトなどのアカウント、パスワードなど
●介護、看病について
●告知、終末医療などについて(臓器バンクなど)
●法要、墓、納骨などについて
●万が一の際連絡してほしい人リスト
●形見分けのリスト
●自由記述

ざっくりとこのようなことに関して埋めていきます。

書くことにより今自身が関わっている事柄を洗い出すことができますし、資産の運用などについて見直すきっかけになることもあります。

こうして今の自分に「必要なもの」と「不必要なもの」を選定するきっかけになるため、年齢に関係なく人生の断捨離をしてすっきり生きていく助けにもなるのです。

そして最後に一言、大切な記述があります。

今現在の心境や愛する人へのメッセージ、伝えたくて伝えられないでいることなどを自由記述で書いておきましょう。

今ここにある大切なものに改めて気づくきっかけになるかもしれません。


エンディングノートっていつ書くの?

エンディングノートを書く時期や年齢に決まりはありません。思い立ったが吉日、いつでも書き始めてください。

若い方でも高齢の方でも自分の想いを形にしておくことで、その後の人生設計の整理整頓ができますし、何度でも書き直したり書き足したりすることができるので人生の節目節目に見直してもいいでしょう。

ただし、すべての項目を埋めていくのは意外と根気が必要。気力体力ともに元気なうちに書くことをおすすめします。


エンディングノートを書こう!

さあ、今から書店に行って自分の思いをしっかり伝えられるエンディングノートを探しましょう。

エンディングノートを書くことは人生の整理整頓をし、自分にとって大切なものを再確認できる手軽で簡単な方法です。

堅苦しく考えず人生の転機にはエンディングノートを書く、そんな新たな習慣にするのも素敵なのではないでしょうか。