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ローカルメディア時代の終わり、ローカル活動時代の夜明け

こんにちは!さのかずや @sanokazuya0306 と申します。地元である北海道のことを中心に、事業と企画をやっています。「田舎の未来」という本を生意気にも書かせてもらったりしています。

いまは東京に住んでいて、コロナ前まで頻繁に北海道と東京を行き来していましたが、移動が完全にできなくなりました。ずっと東京の家で仕事しています。


先日、大学院の研究として始めて、論文も書いて、4年間運営してきたローカルメディアを畳みました。

なかなか途中から更新できていなかったのですが、その間いろいろ感じたこと、考えたこと、そして時代の移り変わりがあったので、これを機会にまとめておきます。

と思ったら、1万字近い長文になってしまったので、在宅でお暇な方はぜひゆっくりお読みください。


ローカルメディア「オホーツク島」を畳んだ

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今から4年ほど前の話。2016年9月、「オホーツク島」というウェブメディアを立ち上げました。

ぼくの地元は北海道の遠軽町というところ。北海道のだいたい右上のエリアのことを「オホーツク海側地域」と言います。北海道の右上の海が「オホーツク海」という名前であることを知ってる人どれくらいおるんやろ。

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行政区分も「オホーツク総合振興局」という管轄になっています。東京と神奈川と千葉を足したくらいの面積に、人口は27万人あまり。10年で3万人減っています。

当時、新卒で働いていた広告代理店を辞め、岐阜県立情報科学芸術大学院大学(IAMAS)という学校に通っていたぼくは、遠くにいながらなんとか地元に関わる方法がないか、と考え、このメディアを立ち上げました。Twitterで知り合った、東京からオホーツクに戻ってきたばかりのデザイナーの鈴木美里さんと一緒に。鈴木さんがメチャ凄腕だったことがすべてだった。

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少しテンションのおかしいキャラクター「クマ村長」が、オホーツクで新しい活動をする方々を「島民」として紹介する、という体で、あちこち取材して、記事をいろいろ出し、大学院の研究として論文を書きました。

これが2017年1月のこと。その後東京に引っ越し、できる範囲で記事を出したりしながら、2017年9月には東京とオホーツクでイベントをやったりしました。

レポート出せなかった。あとなぜか網走の写真が世界でバズったので、写真家の方に話を聞きに上海まで行ったりした。なつよに助けてもらった。


企画も、記事も、写真も、ウェブをつくるのも、デザインワーク以外のほとんどすべてを自分でやった。当時はStudioもSquarespaceもWixもなく、海外風テーマばかりのWordPressを満足にカスタムできなかったので、2016年当時でさえ枯れかけていたtumblrでやった。鈴木さんのデザインでなんとか形になった。手伝ってくれる人をちょこちょこ募集はしていたが、そんな狭い範囲のことをなかなか手伝ってくれる人はいなかった。

2018年はクラファンを募って国際学会に行って報告会をしたりなど、「オホーツク島」に関わる活動を続けていた。73万円もの支援を頂き、国際学会も報告会も非常に有意義なものになったと思っているが、オホーツク島の更新自体はできずにいた。

2019年も、フリーランスとして東京で仕事をしながら、個人事業として、オホーツクで空き家を活用していく「オホーツクハウス」という活動を始めた。「オホーツク島」と絡める想定で始めたものだったが、やっていく中でも具体的にどう絡めていくか全然アイデアが出なかった。


そんなこんなで2020年になった。もともと、ローカル情報を発信するメディアにありがちな、いつの間にかほったらかされている状態にはしたくないね、と立ち上げのときから話していた。今年こそなんとかしよう、ということで、鈴木さんとも少しずつ話をすすめていたが、具体的にどうしようというアイデアは出てこなかった。今年の何かきっかけやタイミングがあるかもしれないと話していた。

そして、オホーツクと東京を行き来することすら難しい状況になった。

オホーツクの北見市では2月、日本で最初のコロナウイルスのクラスターが発生していた。それから2ヶ月、状況はなかなか良くならない。なにかできることがないかと考えていたが、正直、オホーツク島ではもう難しいのではないかという気持ちが強かった。いま、少しおかしなテンションのクマが世の中に必要な感じがしない。でも、オホーツク島をほったらかして、それとは違う活動を始める気持ちにもなれなかった。

そこで、せめて自分が気づいていない価値があるなら聞いてみたい、と、下のような文章を出した。


このあとGW中にいろいろ相談に乗ってもらったりもしたが、結論からいうと、新しくできそうなことは特に見つからなかった。ので、冒頭の区切り記事を書いた。

区切り記事にも書いているが、改めて考えると、設立当初の目的はかなり前に達成していたように思い、それ以上のことをオホーツク島でできるイメージがなかった。自分の役割ではないと思った。ので、これを機会に終わらせることにした。


前段が長くなったが、この記事では、「地元のことを外から発信する」という特殊なローカルメディアを4年間運営してきていま畳むに至った、「発信から活動へ」時流の変化と、得意なことで果たす役割のことについて書く。


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直接会えないことの壁と、「住まない関わり方」の限界

これまで地域には様々な関わり方がありえた。関係人口という言葉が生まれ、二拠点居住、多拠点居住というスタイルも最近流行りだった。先日インタビューして頂いたTURNS最新号も、「多拠点居住」特集だった。買って読んでください。


しかし、コロナによって、地域に住んでいることの重要性が一気に露呈した。極端に言えば、地域に住んでいないやつは全員敵になった。

他県ナンバーの車を忌避するという話が全国である。残念で悲しいことだ。個人としてはそうならない世の中になるよう全力を尽くしたいが、身も蓋もなく言えば、人間とはそういうものである。

世の多くの人にとって、自分以外の立場を想像することは難しいし、想像する必要もない。安全圏にいれば、自分の立場が変わることはないからである。明日自分が批判される立場に立たされる可能性は、活動しない人ほど少ない。

だから、人と会えない状況になることによって、皮肉なことに、会える範囲に住んでいる/いない、ということが、生命に関わるレベルで重要になり、これまで露見しなかった大きな分断を生んだ。


テレワーク、二拠点・多拠点居住、この数年流行った言葉が多くあり、社会の中で新たに定着していく部分は間違いなくあるだろう。一方で、もうみなさんお気付きの通り、どんなにそうした環境が整っても、人と会わずに仕事をすることは限界がある。みんな慣れてないし、慣れる必要がないからだ。リアルで会ったほうが楽だから。

つまるところ、この移動ができない状況においては、近くに住んでいないと、あるいはそれに近いリスクをとったコミットをしていないと、深入ったことは無理、ということだ。同じ側に立っている人としか、その保証がある人としか、リスクは取れないから。都会でも田舎でも、基本的には同じことだろう。


オホーツク島に話を戻す。オホーツク島を通じて、困っているオホーツクの事業者さんの産品を売る!といったことも考えた。正直、ある商材をうまく発信して売る、ということは、そのチャンスがあればある程度できると思っている。でも、声を掛けられる/掛けてもらえる事業主さんが、自分たちがサポートして喜んでもらえる人が思いつかなかった。

それはつまり、現状、自分がこういうときに一緒に行動を起こせる事業主さんがいないからであり、地域にそれだけのコミットをできていないからである。そしてそれだけのコミットができるのは、地元に住んでいる人であってもごく限られた人である。何人か話したが地元の人でさえ、いま直接何かを始めるのは相当難しいようだった。

直接会いに行って「やらせてください!」と言えば、できることもあったかもしれない。でもオホーツクに住んでおらず、行ったとしても迷惑を掛けるだけである今、それはできない。ここに、直接会えないことの壁と、住まない関わり方の限界があった。


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まとめからコミュニティへ、発信から活動へ

オホーツク島を始めた2015年ごろは、いわゆる「キュレーションメディア」が大きく流行った時期だった。情報は無数に散在していたが、「まとめ」が必要だった。情報をまとめて伝えることに大きな価値があった。オホーツク島もその流れの中で立ち上げたものだった。

ローカルメディアも各地で「エリアの情報発信」を目的としたものが、「ブログ」から「メディア」に発展したり、ローカル企業オウンドメディアとして設立されるものが多数あった。そうしたものは主に観光情報や飲食店の情報などを「キュレーション」し、PV数を稼いだり広告記事を作成したりすることで収益を上げるものがあった。北海道にも独立運営の北海道ファンマガジン、サッポロビール運営の北海道Likers(現在は事業譲渡)、観光会社運営の北海道ラボ、北海道アルバイト情報社が運営するくらしごとなどがある。

一方でオホーツク島のような、収益化を第一の目標とせず、発信の担い手が得たい、価値があると思う情報を発信するものも、道内でいくつかあった。オホーツク島より少し前に立ち上がっていたものに、函館出身のライター阿部光平さん @Fu_HEY が立ち上げた IN&OUT ハコダテとヒト 、帯広在住の野澤一盛さん @Shige_Noza_ が立ち上げた しげのざ.com 、釧路の名塚さん @nazoo815 と夏堀さん @megu_natubori が中心に立ち上げた クスろ港 、 そしてオホーツク島でも取材した北見の中西拓郎さん @takurou19881988 などがある。


しかし状況は変わった。2016年ごろ、世界的に「まとめ」が氾濫し、法律や権利を踏みにじってまで、人が求める価値を束ねる問題が起こった。そういう経過を辿り、世の中に「まとめ」られていない情報はほとんどなくなり、むしろ「まとめ」の信憑性自体が危ぶまれるものとなった。

この時点で、単なる「情報をまとめる媒体」としての存在意義は完全になくなった。ただ地域の情報を発信するだけのローカルメディアも、収益化しないものは、徐々に放置されるか、姿を消していった。


そして「まとめ」の時代が終わり、「コミュニティ」の時代になった。人はまとめられた情報さえあふれかえる中で、信用できるかどうかも怪しいまとめ情報よりも、信用できる人間に、共感できる物語に価値を見出すようになった。

この中で特に、収益化を第一に掲げないローカルメディアを運営してきた人たちは、気づき始めた。地域の内外に発信することよりも、発信するために地域のキープレイヤーを取材し、小さく信頼関係を築き、その先の関わりを持つことに意味がある、ということに。

なんとかしてまとめ上げて投稿する記事で生まれる、誰かわからない1記事の100PVよりも、とりあえずつけてもらえるfacebookの30いいねよりも、その後に1人の地域のキープレイヤーと連絡が取れること、そういう人たちと一緒に何かできるようになることのほうが、ずっとずっと意味があった。

これはぼくがオホーツク島の運営を通して気づいたことであり、同時期にメディアを運営する活動をしていた上記のみなさんも感じていたことだった。

こうして大きなローカルメディアは「情報」以上の価値を持たなくなり、小さなローカルメディアは、ウェブメディアを通じて情報を発信することよりも、発信活動で関わりが生まれること、発信活動それ自体のほうが重要になった。

ローカルメディアの時代から、ローカル活動の時代にシフトしたのだ。


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その発信に「活動の血は通っているか?

発信から活動に価値基準がシフトした。地域情報を伝えるだけのローカルメディアには意味が薄れ、地域の活動に意味が残った。そうなると、それでも発信を続けるローカルメディアはどうなるのか?全てのローカルメディアには意味がなくなるのか?

意味がなくなるわけではないだろう。ローカル活動がベースにある発信には、意味がある。少しレトリックを込めて言えば、「血が通っている」ローカルメディアの発信は、ローカル活動の一部であり、ローカル活動と相まって意味を持つ。

述べてきたように、ただ活動を伝えているだけのメディアには価値がなくなった。メディアに活動の気配がないと、ローカル活動のリアリティが伝わらない。少し大げさに言えば、血が通っていないのがバレる。

それはウェブメディアに限らず、ローカルに関わるコミュニティ活動だとしても同じである。ただそれっぽい活動をしている人をそれっぽく取り上げても、血が通わない。熱量が生まれないし、地域の活動は高まらない。そしてそれは、見てる人にもバレる。ただそれっぽい活動をしているような集団やコミュニティも、そこから生まれたもの、次につながっているものの実態がないのは、よく見たらすぐわかる。

それはウェブメディアでも、ZINEでも、雑誌でも、コミュニティでも、活動でも、会社でも、同じである。それらはすべて、何らかのメッセージを発信しているという意味で「メディア」と呼べる。血の通うメディアは信用されていくし、血の通わないメディアは信用されない。その傾向はますます加速するだろう。


もちろん、血が通っていようがいまいが、ただ情報を摂取したい人も依然世の中の多数を占める。

2018年6月のNHKの調査によると、全国の16歳から69歳の中で、LINE以外のSNSを使う人は世の中のおよそ50%。週1回でも投稿するような人は全体でみると15%程度である。週1回見ている人でさえ、世の中の半分もいない。

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Twitter/Facebook/instagramを使う人は合計50%。そのうち、週に1日以上「閲覧する」人は89%、「反応する」人は51%、「投稿する」人は28%。
いずれも SNSを情報ツールとして使う若者たち ~「情報とメディア利用」世論調査の結果から②~ (NHK文献 2018年6月調査/2019年5月発表/2020年5月閲覧)より引用


SNSを毎日使っている人は、SNSを毎日使っている人しか見ていないので、その事実に気が付かない。フィルターバブル。でも、SNSを使っている人が偉いわけでもないし、SNSを使わない人が悪いわけでもない。個人の自由だ。

発信する人は、自分もそうだが、SNSを毎日使っているような人が多いだろう。どういう人にどういうメッセージを伝えるか次第で、やり方を考える必要がある。正直、血が通っているかどうかに関わらず、メッセージを適切に伝えられればものは売れる。ぼくが広告代理店で働いていたのはもう5年以上前だが、テレビCMはまだ売れているし、状況が何もかも変わったわけではないようだ。

いわゆる「消費者」にアプローチするなら、血が通っていてもいなくても関係ない。そういう意味で、従来の「発信」にも意味がないわけではないし、そのほうがいいこともある。

でも、発信をし、活動を重ね、時代を作っていこうとしている人たちと、血の通ったコミュニケーションをするなら、発信に血を通わせていくしかない。「情報伝達」ではなく、「活動報告」にしていくしかない。


その中で、ジモコロがやっている「そっちはどうだい?」というような特集は、まさに「活動報告」だろう。各地で生きている、活動している人たちのリアルな現状がある。各地のプレイヤーと「活動」という接点でつながっているメディアならではの発信だと思う。

また、中西拓郎さんをはじめ、北海道・道東エリアのローカル情報を発信していた人たちがつくった団体「ドット道東」がつくる冊子「.doto」は、クラウドファンディングで334万円を集めるところから始まり、「発信」を目的とする冊子の制作自体が「活動」であり、どちらかというと「活動」を目的に「発信」をしている。ぼくもちょっと参加しているので読んでください。クラファンで35冊買ったので届いたらあげます。

それはまぎれもなく、2015年ごろからローカルメディアにトライした各自が積み重ねてきてぶつかった、「発信自体にはあまり意味がない」という壁を乗り越えるためのアクションだ。

最近の道東の動きを見て、クラウドファンディングとかイベントとか話題化が上手ですよね、という人もよくいる。外から見るとそうなのかもしれないが、その前にそれぞれが一人ひとり時間と労力をかけて取材して、何時間も掛けて投稿した記事に100PVしか出ないような虚無と向き合いながら、それでも小さく信頼を重ねて向き合ってきた結果が、結果として大きく見えるような動きにつながっている。時間と労力と誠実さを使うこと以外に再現性はない。決して小手先の工夫でうまくやっているわけではないのだ。

ちょうど1年ですね

もう有名な人が出てきて話すとか、面白くて勉強になるとか、それだけのものは本気で活動する人たちは誰も求めていない。具体的なことを、具体的に一緒にやれる、背中を押してくれる人のほうが、ローカルには必要である。そういった血の通ったコミュニケーションを重ねて、血の通ったコミュニティができ、小さなことを少しずつ動かしていく。


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血の通った活動こそが、役割を超えた協力を生む

そんな活動の中から、大きなことが生まれた。NHK北海道が「#ローカルフレンズ出会い旅」という番組を組んでくださったのだ。

ざっくりいうと、NHKのアナウンサーさんやクルーのみなさんが、北海道のローカルで活動する人たちに会いに行く番組。

経緯などはこのへんにまとめている。これもほんとに色んな人のおかげなんですが、話すと長くなるので上のNHKさんのまとめなどをお読みください。

NHKやマスメディアが、これまでわざわざ関わりもしなかったようなローカルの人たちと動き始めてきた。上で50%しかSNSを使っていないと書いたが、逆に言えば50%はSNSを使っている。マスメディアも、血を通わせていくために必死になってきている。

昨年あった #札幌discover のムーブメントでも、NHKやローカルの民放、北海道新聞などがかなり反応していた。規模自体は大きくないかもしれないが、SNSから確実に社会的なインパクトのある動きが起こっていく状況になってきている。

これを小難しく分析したものも書いているので興味あれば読んでください

表面だけをうまく見せるものではなく、ちゃんと活動している人が評価される時代になってきていることは、間違いなく良いことである。オホーツク島から、そしてもちろんぼくだけじゃない多くの人の、同時期の手探りのアクションがつながって生まれたことが、ここまでつながっていくとは予想していなかった。


従来のメディア/コミュニケーションが向き合うべき現実

一方で、これまでのやり方を大事にする人たちにとっては、非常に苦しい時代になった。比較的一方通行な発信活動を職人的なクオリティでやることで、世の中を確実に動かしてきた人たちと、そのやり方だ。これまでのマーケティングで主流であったそれは、そのスケールを確実に減らしてきている。

整った発信よりも具体的な活動が優位になる時代は、発信が得意だった人にとっては、具体的な活動が伴わないと何も成果が得られなくなる、厳しい時代。昨今、デザインやコピー、企画を生業にしてきた人が大きく反感を買うことがあるのは、完全にその時代が変わったことに気がついていないからではないだろうか。


こういうことをここまで書いてきたのは、ぼく自身も社会人の基礎を身に着けたのが広告代理店だったので、どちらかというと一方的な発信が得意で、継続的な活動が苦手だからである。

このnoteの最初に立ち戻ると、メディアを畳んだ一番の理由はそこにある。ここまで読んでくださった皆さんには伝わってると思いますが、発信してるだけでは何の意味もなくなり、活動しないと意味がなくなったからで、「継続的な活動」は、ぼくがとても苦手なことだったからだ。

個人としては、オホーツクハウスの活動を通じて地元の方々との関わりが多くできたし、直接会って人をつないだりサポートしたりはしている。個人の身の丈レベルでは、発信だけではない活動ができている。でも、その活動を発信に移すことのイメージはもうわかない。オホーツク島は発信目的でつくったメディアなので、活動を発信に移すには別のやり方が必要だった。

小さな発信の意味のなさ、そして活動の重要性に気がついたが、発信がメインのままで通わせられる血には限界があった。イベントもオホーツク島に限らず、地元や東京でいろんな形でやったが、イベント単体だとそれで終わってしまう。さまざまなきっかけにはなるが、次に続く活動にはならない。

結局、具体的な活動に巻き込まないと、継続的な活動は生まれない。わかってはいながら、イベントのような集中的な発信は得意だけど、個人でも集団でも継続的な活動が苦手な私にとっては、非常に苦しい時代である。

それでもやっていくしかないので、やっていく方法を考えている。


結局、役割分担でしかないのだと思う。集中的な発信が得意な人と、継続的な活動が得意な人。時代の追い風/逆風が吹くことはあるが、どちらも必要な場面は確実にある。

NHKの番組に至ったのも、多くの人に助けて頂いた前提で、拓郎さんのような継続的に活動している当事者の役割でないとできないことがあった。そしてぼくが当事者になりすぎなかったからこそ、もっと多くの人に伝える役割であるNHKさんとつなげる役割が果たせた。きっと。そして表に出ていないけど、NHKさんの中でも、これだけ前例のないことをなんとかしてやる、という役割があった。その奮闘はぼくはめちゃくちゃ尊敬しています。

多くの人に広く伝えること、狭い範囲の人と深くコミュニケーションをとること、まだ誰も具体的にしていないところの土台をつくること。それぞれの役割があって、それぞれが得意なことで役割を果たしていくことが、みんなにとって幸せな状況だろう。

それぞれの役割を持つ人同士が、上も下もなく尊重し合って連携して、この世にあるべきものを共創していくこと。それこそが、他人を蹴落としてポジションの取り合いをしていくことよりも、厳しい立場に置かれながら実直に活動する人たちを冷笑するよりも、世の中に多くのことをもたらすのではないだろうか。


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しっくりきてない人、一緒にがんばりましょう

なまじ発信活動の大事さを叩き込まれているがゆえに、地道な活動の継続にフォーカスできない人、たぶんぼくの他にもいっぱいいると思う。特に広告の会社でオールドスタイルのことをしていた人などは、これまでのセオリーなどがほとんど通じず、だいぶ難しい状況にあると思う。共感できる人がいたら連絡ください。なんとか生き残りましょう。

得意なことを生かして、役割を分担して、「発信」から「活動」へ。

前述の糸井重里氏のツイートを元に論じているこの記事は、十分なヒントになると思う。「それらしい発信」に耽溺するのではなくて、「態度表明」、そして「活動」に移していくための手がかり。

発信を活かしながら活動に移していくためのアイデアはいくつかあるので、また具体的にできたら書きます。


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ローカルメディアの時代が終わることは全くネガティブなことではなく、より具体的で、より未来を変えうる、実直なローカル活動が報われていく時代になる、ポジティブなこと。

持っているものや受け継いだもの、バックグラウンドと関係なく、考えて未来を信じるアクションを取る人が報われる世の中にできるように、一緒に活動していきましょう。なんか思うことなどあったら聞いてみたい、Twitterなどで感想見れるのたのしみにしてます!

ぼくは果たすべき役割で活動していくために、いまいろいろ仕込んでいることもあるので、それはまた書きます。


その後に書いたことはこちら


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さのかずや

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株式会社トーチ 代表 | ここでつくって生きていくメディア「トーチライト」 @torchlight2020 | 事業と企画をやっている