悪役について。

脱稿。今回は難産だった。けど立ったキャラが書けた。悪役を書くのって楽しいなぁ。今回の悪役は「テーマを持った人間は持たない人間を利用しても許される。いや何をしても許されるのだ」という矜恃の人物。ベタで分かりやすすぎるかと思ったが一見、励ましているようだが、女性の主人公の肩に葉巻を持った手をかける男。という演出にした。自分へ不利な状況や敵にはすごく敏感なのだが、そういう事も平気でできる男。

「風立ちぬ」の堀越次郞を確信犯にして下品にした男。そんな感じ。
主人公の彼への評価は、
「大言壮語する男はたいしたことはできないもの。下品なだけの男も怖くはないわ。でもどんなゲスな手段を使ってでも目的を果たそうとする男は一番怖い」
これはボクの主観でもある。下品な男を人は思わず侮ってしまう。けれど下品な男は実は怖いのだ。
現在発売中の「大和の獅士」でもアメリカのジャパンハンドラーの手先として下司という男が登場するが。彼もそのような悪役として設定した。
そういう悪役って物語としては実は難しいんだけどね。かっこつけた男の方が悪役としては実は恰好良く怖い。分かりやすく立ちやすい。シャアアズナブルとかデスラー総統とか。
でも、皆さんも体験あるかもしれないけど、リアルに悪いのは「ガハハ親父」だよね。
「まぁ、まかしとけ。悪いようにしないから。がはは」と言われて悪くないように成ったことは経験上、ない!

そういう悪役が描けると物語はリアルになるし強くなる。

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