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恋と呼ばれるあの青春 (前書・目次)

・一度味わった幸福以上の幸福感が味わえず、
 「幸せ」に飢えて苦しんでいた。

 小学校、中学校、高校、大学、大学院。もはやスケジュールされたようで、それぞれの時期に、私のそばには、そんな一人の女の子がいました。

 そこに「恋」という感情が生まれました。しかし、幸せものは曇華一現如く、咲いてすぐしぼみ、振り返ってみると、残されたのは、なぜかいつも涙だけ。果たして、それを幸せと言えるのでしょう。

・幸福は怖い。
 気が付くと支配されているのに、真剣に分析すると消滅する。

 堂々と、三条の恋愛話と成長歴です。これまで、一度も真剣に向かい合うことなかったかもしれない、この失敗談。

 悲情(Sadness)を煽るつもりはないし、世の中の高貴な愛と比べると、とても、悲情とまでは言えません。でも、その経験をした本人にとっては、それは「すべて」と言えるでしょう。そんな話をしたい。

 恋は、美しいものです。私、いつまで、この純粋な感情と素直な心を保つことができるのでしょうか。それとも、もう「恋の告白」をする資格を、永遠に喪失してしまいましたでしょうか。

 分かりません。幸せ、というものは、考えれば考えるほど、見えなくなるんです。それでも、

・もっと、幸福について考え続けて、
 深い、触れてはいけない危険なところまで辿り着きたい。

 それほどの中身のある内容でもないですが、ごちゃごちゃにして話すべき内容でもないので、これから、数回に分かれて話したいと思います。

――♥――― 目 次 ―――♥――

1.晴の巻・始まらなかった恋
2.萌の巻・気づかなかった恋 (番外挿入編)
3.祈の巻・ひと回り遅れた恋 (前編)
  祈の巻・ひと回り遅れた恋 (中編)
  祈の巻・ひと回り遅れた恋 (後編)
4.羽の巻・最初から恋って言ってない (本編)
  羽の巻・最初から恋って言ってない (後日談)
5.幻の巻・始めるべきではない恋 (前編)
  幻の巻・始めるべきではない恋 (後編)
6.伊の巻・守れぬ約束、届かぬ恋 (出会編)
  伊の巻・守れぬ約束、届かぬ恋 (恋愛編)
  伊の巻・守れぬ約束、届かぬ恋 (離別編)
※.後 書・そこに、恋愛と称しないなにかがある

――♥―――――――――――♥――

*1:前出3か所の引用部分はすべて、村田沙耶香「幸福の怖さ」~幸せって何だろう vol.39~(「ジャフメイト」2021/4、p5)。
*2:それぞれの段階の女の子の名前、伏せているようで、そのまんまでもあります。

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