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SUPER BEAVER - 「らしさ」

この曲はアニメ「ばらかもん」のOP曲としても話題になった。「自分らしさってなんだ」そんなテーマのこの曲を今回は考察していく。

「こども」から「おとな」へ

自分らしさってなんだ? 「人とは違う」で差をつけろ
コンビニの雑誌コーナー 表紙に太字で書いてあった
自分らしさってなんだ? こどもの頃は気にもせず
気に入らなければ怒って 好きなものを好きだと言って

僕らは変わっていく 守りたいものが変わっていく
理解されない宝物から 理解されるための建前へ
おとなになるほど 後悔する生き物になる
でもね それでもね 見えるものがあるんだよ

コンビニの雑誌コーナーで「人とは違う」という言葉を目にした「僕」。そして「自分らしさ」とは何か疑問を持つ。
こどもの時は、嫌なものには怒り好きなものには好き、と自分の気持ちに従って行動していた

しかしおとなになるにつれ、自分の好きなものよりも「理解される」ことを重視するようになってしまった。
「おとな」はもう自分の個性を失ってしまったのか。
しかしそうではなく、「見えるものがある」と「僕」は言う。

だから 僕は僕らしく そして 君は君らしくって
始めから 探すような ものではないと思うんだ
僕は君じゃないし 君も僕じゃないから
すれ違う 手を繋ぐ そこには愛だって生まれる
そういうもんさ 自分らしさってなんだろう
変えられない 大切があるから 変わりゆく 生活が正しい

「自分らしさ」とはそもそも探すようなものじゃない。
こどもからおとなへ変わっていくことは、個性を失った訳ではないのだ。本当は自分の中に変えられない大切なものを持っており、それを守るために変化する。その生活が正しい。

自らを振り返る

個性を出さなきゃいけない そういう流行の無個性で
悟ったように 一歩引いた 匿名希望の傍観者
ちょっと待ってよ 星空は変わらずあの日と同じだよ
理解されずとも宝物は 今でも宝物のはずでしょう

変化が怖くて 変わらぬ日々も嫌いで
変わりたくて 変われなくて 
こどもの頃を思ったりもして
見失いそうで 自分である意味とか
コンビニで目にした太字を 気にしてたんだろう?
でもね それでもね 見えるものに気付いてよ

個性を「出さなきゃいけない」今の時代。自分の個性を無理に作り出す、そんな世の中に「ちょっと待ってよ」と一言。こどもの頃の大切な「宝物」は今でも「宝物」のはず。だからこそ「僕」はその「宝物」こそが自分の「個性」なのだと言う

変化が怖い、だけど変われない日々も嫌い。そんな葛藤が「僕」の中にもあった。何が正解か分からず、コンビニで見た「人とは違う」という文字を気にしていた「僕」。しかし大切なのは「今見えるもの」、そう「僕」は言いたいのだろう。

だから 僕は僕らしく そして 君は君らしくって
始めから 探すような ものではないと思うんだ
僕は君じゃないし 君も僕じゃないから
すれ違う 手を繋ぐ そこには愛だって生まれる
そういうもんさ 自分らしさってなんだろう
変えられない 大切があるから 変わりゆく 生活は正しい

変わらない 大切があるから

1番のサビとほぼ同じだが、サビの最後で「生活『は』正しい」となっている。これは自分自身に言い聞かせているようにも聞こえる「変わらない大切」があるからこそ「変わりゆく生活」が正しいということを伝えたいのだ。

まとめ

この曲は「自分らしさとは何か」がテーマだ。「個性」を求められる今の世の中。そして新しく「個性」を「探し出す」現代の人々。しかし個性は探し出すものではなく、もともと自分の中に「変わらず」あるものなのだ。そうこの曲は教えてくれる。

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