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我が子が誕生日を迎える母に

子育て支援のひろばにガッツリ務めはじめて一年。

お母さん、お父さん、時におばあちゃん(おじいちゃんはシャイなのかあまり中まで入っていただけない)とたくさん会ってきた。

ほんとにたくさんの優しさに出会ってきた。

ひろばで誕生会をするのだが、一歳の誕生日が近い、と聞くと、スタッフ仲間の言葉が良くて、つい引用してしまう。

「一歳の誕生日、お母さんにもご褒美を」

何がいい?なんて話をすると、母達の表情がはなやぐ。コートかな、美味しいものかな、それともゆっくりする時間かな。考えるだけで、ウキウキしてくる。

こんなに、体力、気力、基本的欲求を削って他人(赤ちゃん)のために頑張った年はないよ。戸惑いだらけの中、自分の時間もままならない中。
ママだって、ご褒美あっていいよ。ニ歳でも三歳でもいい。

スタッフ仲間は栄養士さんなのだが、母にレトルトはだめとか決して言わない。困っていることがあって、できることがあるなら、こうするといい、という形で楽なレシピを紹介したり、離乳食相談にのる。

ざっくりしてるがあったかい。

ねばならないが、ない。そういえば、ひろばに来ているお母さんたちも、話を安心してふれるのは、「ねばならない」がないからだ。

「なかなか寝ない」という相談に対し、うちはこうやると寝付きが良くなった。というだけでなく、「でも寝ない時は寝ないよねー」という。

子育て支援員か、というくらい、受容がすごい。

だって、母(父も)達、みんな、頑張っているんだ。試行錯誤しながら、我が子にあったやり方を模索し、喜べば嬉しいし、ひとりで家事も回すし、食べなければ心配だし、夜ぐっすり寝てほしいなんて、みんな思ってる。

たとえどんなに不器用さんでも、我が子の事を大事に思って、我が子のために必死に頑張っている、その事実は変わらない。

1歳になる我が子に、どんなプレゼントがいいか、どんなお祝いしようか、親戚呼ぶか、餅を背負わせるか、一生懸命に考えてるお母さんの目をふっと自分に向けてもらう言葉。

「ママにもご褒美を」

いい言葉だなと思う。

そうだそうだと周りのお母さんも頷きあう、そんな素敵な人達に囲まれ、目まぐるしく、苦しいほど忙しくても、喜びと優しさをいっぱいもらった一年だった。

さ、自分もご褒美に美味しいもの食べて、また一年頑張ろう!(と、何十回目のご褒美お菓子に手を出すワタクシ)

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