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【Roam Research】間隔反復学習の仕組み

こんにちは、Choimirai School のサンミンです。

【主要なアップデート】
(2020.09.08)最新バージョン(0.7.3-53934b1a)を反映

0  はじめに

※重要:Roamで発表された仕組みはまだ開発段階の機能です。最新情報を持ってこちらの note も随時アップデートしていく予定です。キーボードのショートカットキーはマックの仕様となっています。

学習効率を最大限にするために勧められているのが、①Active Recall(想起学習)と②Spaced Repetition(間隔反復)。間隔反復の効果と方法についてはライトナー法で詳しく書いてありますので参考にしてください。

Roamで「想起学習+間隔反復」を活用されている方に朗報です。Roam Research がついに、独自のSRSを発表しましたので紹介させていただきます。

1  Roam で間隔反復+想起学習をするメリット

「想起学習+間隔反復」で学習効率を向上させているツールは、SupermemoやAnkiなど複数あります。Roam が他のツールと差別化できる一番のメリットはコンテクストの中で覚えることができるという点です。

例えば、curfew の意味を覚える時、通常は「単語と意味+例文」をペアで覚える場合が多いです。しかし、意味と短い例文だけですと記憶に定着させるのは簡単ではありません。

一方で、Roamですと何かを読んでいく中で、気になる単語があればリストに入れ、覚えていくスタンスです。

Blake, who is 29 years old, was shot at least seven times in the back while he tried to get into a car. His three children were already seated in the car at the time of the shooting. Blake underwent surgery and is in serious condition in the intensive care unit of a hospital in Milwaukee, Wisconsin. The officers were placed on administrative leave, but protests rocked the city, which was placed on a [[curfew]]. Because of the curfew, people were not allowed to protest during the evening.

上記の例文で、わからない単語(curfew)をダブルブラケットで囲みます([[curfew]])と単語用のページが自動的に生成され、その単語が使われているページを全てリストアップしてくれます。こうすることで、該当の単語を複数のコンテクストで確認することができます。

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ハーバード大学のSnow教授は一つの単語を覚えるのに異なるシーンで15〜20回遭遇する必要があると強調しています。

2  現状

Roam Research では5つの[[Box]]を準備して、サイドバーとの組み合わせで、間隔反復+想起学習を実現できます。

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但し、今までは間隔反復で想起学習を行う日付を手動で設定する必要がありましたので、不便だったのも事実です。

3  Roam 独自のSRS

今回発表されたSRSはまだ初歩的な機能のみとなっています。

基本的な仕組みは、繰り返して遭遇したいブロックに対し、「∆」を追加します。

■ ブロックの前にある黒点を右クリック
■ メニューから「∆」を追加

【追記:2020.09.07】「Alt+Enter」で現ブロックのコピーが未来の日付(デフォルトは翌日)に生成されます。ブロックにある下位レベルのブロックを含むときは「Shift + Alt + Enter」でコピーが生成されます。

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「∆」を選択しますと該当ブロックの後ろに「*」が追加されます。

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そして、同時に翌日(下記の図では9月7日)の Daily Note に「∆」ボタンが付いたブロックが自動的に表示されます。

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上記の例で、[[Box1]]の復習を終えた後、「∆」のボタンをクリックしますと「∆」ボタンの後ろにまた「*」が追加されます。

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同時に該当ブロックのコピーが二日後のDaily Note(下記の例では9月9日)に作られます。

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9月9日に生成されたブロックを見ますとこんな書き方となっています。

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{{[[TODO]]}} Review [[Box1]]  {{[[∆]]:3}}

ここで、{{[[∆]]:3}} と書いてあるのは、Spaced Repetition を作った日(9月6日)からの経過日数を表しています。

9月9日の Daily Note で「∆」ボタンをクリックしますと、また二日後の Daily Note にコピーが作られ、今度は {{[[∆]]:5}} と表示されています。

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間隔反復を何日後に設定するかは初回の設定値を変更することができますが、2回目以降ですと二日後に固定されているようにみえます。

この設定は今後改善されると思います。

【追記:2020.09.07】SRSのフォーマットが {{[[∆]]10+5}} に変更されました。前の数字が経過日数を、そして後ろの数字は間隔を表しています。

[[Box1]] {{[[∆]]10+5}}

間隔反復の対象となっているブロックの右側にある数字をクリックしますと該当のブロックをいつ勉強したのかが時系列でわかります。

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4  Roam SRS仕組みのまとめ

一連の流れをシーケンス図でまとめるとこんな感じです。

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まだ基本的な機能のみとなっていますが、今後改善されていくと思います。Roam で「想起学習+間隔反復」を利用されている方はぜひ試してみてください。

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