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【デュエプレ】デッキレポート『メンヘラ』

略さず言うと白緑メンチヘラクレス。

コンセプト

・《大魂蟲オオ・ヘラクレス》の踏み倒し先兼進化元として、多面展開が可能かつ優秀なセイバー能力を持つ《予言者ヨーデル・ワイス》を採用することで、盤面を維持した強力なビートダウンプランを実現する。

・デッキを光と自然の2色で固め、安定した色バランスのまま、【4cメンチ】にも見られた《ヨーデル》《超次元ホワイトグリーン・ホール》《超次元フェアリー・ホール》の機構による《バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ》のリンクをサブプランとして採用する。同時に《ホワグリ》《勝利のプリンプリン》による高い防御力を獲得する。

デッキ内容

デッキリスト

・《大魂蟲オオ・ヘラクレス》
・《予言者ヨーデル・ワイス》
・《超次元ホワイトグリーン・ホール》
・《超次元フェアリー・ホール》

コンセプト群。ヘラクレスの攻撃時能力はヨーデルの2面展開とシナジーがある。【4cメンチ】の活躍により広く知られている通り、ヨーデルのセイバーは《魂の大番長「四つ牙」》を盤面に残すことで《バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ》のリンクに寄与する。

・《フェアリー・ライフ》
・《霞み妖精ジャスミン》
・《眠りの森のメイ様/お目覚めメイ様》

初動群。合計で10〜12枚ほど採用するべき。ジャスミンよりトリガーがあるライフが優先。
特にメイ様は四つ牙に次ぐマナ加速要因としてメンチ完成のプランに貢献する。【リキッド・ピープル】や《学校男》入りの【MRC】【祝門】相手には腐るものの、通った際には異常なパワーが発揮され、目に見えて勝率が上がる。これだけで採用理由に足る。

・《斬込の哲》
2→4→6と繋がる進化元。バウンスされても破壊されてもマナが増えるため、除去を躊躇させるはたらきがある。

・《DNA・スパーク》
光文明のトリガー。

・《逆転王女プリン》
防御トリガー。ヘラクレスで踏み倒しアンタップして連続攻撃。

・《流離の頭目 鬼流院 刃》
・《閃光のメテオライト・リュウセイ》

メンチおよびヘラクレスで踏み倒す。
前者は墓地メタと山札回復。豪遊や四つ牙で山札が減る速度は速く、必要になる場面は稀にある。
後者はSA付与と全タップで押し込む、ある意味でのフィニッシャー。

この枠は他の大型ハンターに変更可能であると思われる。

・《カチコミの哲》
・《魂の大番長「四つ牙」》
・《紅蓮の怒 鬼流院 刃》
《メンチ斬ルゾウ》のリンク前。コンセプト上確定。

《勝利のガイアール・カイザー》
《勝利のプリンプリン》
確定。前者はフェアホ、後者はホワグリを効果的に運用するために必須。

《光器セイント・アヴェ・マリア》
ほぼ確定。ヨーデルで出し、ヘラクレスらに警戒を付与しつつ壁となれる。

・《光器シャンデリア《アルプスの使徒メリーアン》
メンチまたはフェアホ+ヨーデルで《豪遊!セイント・シャン・メリー》のリンクを狙う。ビート対面のゴールであり、他の対面でも除去耐性でフィニッシャーの役割を担う。
この枠については、《勝利のリュウセイ・カイザー》を入れて《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》のリンクを狙う手もある。大抵の場合フィニッシュは《豪遊》で十分だが、《勝利プリン》を2枚入れられる点は無視できない利点となる。

戦績

カツキングCUP NDマスター到達。
NDプラチナ帯にて22勝11敗、最高6連勝。

勝率67%は際立って高い数字ではないが、50%でもマスターに到達することはできるということを加味すれば、悪くない戦績だと言える。


プレイ方針

対【シータビッグマナ】【白抜き4cビッグマナ】
ヨーデル+フェアホの存在と色の安定性により、(メイ様を考慮しなければ)相手のフィニッシャーの着地より先にメンチが完成するのでそれを目指す。メンチで超次元から豪遊と勝利ガイアール、マナからヘラクレスを出せば、相当数のトリガーがなければ貫通可能。
相手のメイ様が出ず、こちらが先攻4ターン目にヘラクレスからヨーデルを展開できる場合のみ、ビートダウンを仕掛ける。

対【祝門】
《ウェディング・ゲート》が盾にあっても貫通できるよう、豪遊と複数のヨーデルで《偽りの聖夜 スター・イン・ザ・ラブ》の破壊を耐えてゴリ押しを狙う。盤面にメンチと豪遊が生存するので、その後はトップでホワグリやスパークを引けばよい。体感的には厳しい対面。
《デュエマの鬼!キクチ師範代》が先攻3ターン目に出るとほぼ負ける。
なお、手札が無く盤面にヨーデルがいる場合、豪遊が離れるときはリンク解除ではなくヨーデルのセイバーが優先される。

対【リキッド・ピープル】【シューゲイザー】【墓地ソース】
ヘラクレスの殴り返しなどで盤面を捌きつつ、スパークを仕込んで盾を割るか、フェアホ+ヨーデルで豪遊の完成を目指す。
《終末の時計 ザ・クロック》がトリガーすると豪遊の盾追加とアンタップが発動しない点に注意し、慎重に詰める。対戦が長引くと盾が過剰に増えてデッキ枚数が少なくなることがある。

対【トリーヴァ大地】
対戦数が少ないため詳細は不明だが、構造上不利だと推測する。
豪遊は相手の勝利プリンに弱く、ヘラクレスで並べすぎると《サイバー・J・イレブン》に特殊勝利を狙われる。オレドラゴンや《勝利宣言 鬼丸「覇」》を採用しても相性は改善しないと考えられる。




おまけ:メンヘラの起源とメイ様

このデッキの元を辿ると、18弾環境で使用した【リースヘラクレス】まで遡る。

当時環境トップの【4cメンチ】の核として名を馳せていた《予言者ヨーデル・ワイス》。その場持ちの良いクリーチャー2面展開という性質に着目し、《大魂蟲オオ・ヘラクレス》の進化元兼踏み倒し先としての運用を試みた。(このアイデア自体は筆者独自のものではない)

その発想は悪くはなかったが、生憎環境が悪かった。
当時の環境トップは、かたや言わずと知れたビート殺しの権化【天門】、かたや《ホワイトグリーン・ホール》と《永遠のリュウセイ・カイザー》でビートを強烈に抑え込む【4cメンチ】。
優れた防御力を誇るデッキが双璧を成すND環境を、素直に顔面を殴りつける【ヘラクレス】で勝ち上がるのは一筋縄ではいかなかった。レートは1595程まで伸びたものの、ただの上振れに過ぎず、すぐに1500付近まで逆戻り。結局は使用を断念してしまった。

そんな【ヘラクレス】に再び目をつけたのは、19弾環境後期のこと。きっかけとなったのはご存知《眠りの森のメイ様/お目覚めメイ様》。マナ加速要因としてだけでなく、《お目覚め》面が1コストのハンターなので進化元としても使えると思った。

異常な速度でマナを増やしては永遠リュウやヴィルヘルムやアガサなどの着地を容易にするし、盾を刻んで手札を与えようものなら意気揚々と更なるマナに変換し、あっという間にゲームを決めてくる。
ビートダウンにとっては目の上のたんこぶのような存在だが、同時にその異常なカードパワーを以てしてビートダウンにまで入ってくるカードでもあった。

余談ではあるが、実際に自分も【ラムダビート】の初動兼進化元として採用し、19弾前期のプラチナ帯を勝ち上がっていた。

ラムダ"ビート"であるにもかかわらず、殴らずにマナを伸ばして永遠リュウや勝リュウで抑え込む、ビッグマナ風の動きが可能になる(※)。1ターン目にプレイする1枚のカードでデッキの性質が変容する異常性はひしひしと感じられた。もちろん《超電磁コスモ・セブ・Λ》の1マナの進化元という役割もあるが、その異常性に比べればその影響は無視できるほど小さい。

※この性質は《超次元リュウセイ・ホール》の持つものであるとも考えられるが、その点については当記事では触れない。

この『メンヘラ』においてもその性質は同様。元々はヘラクレスの1マナの進化元として着目したが、後にその役割はオマケ程度にすぎないとわかった。むしろ、真にメンチとヘラクレスの両立を可能にしているのはヨーデルではなくこのカードなのではないかとすら思えてくる。

(一応補足するならば、このデッキにおいては《ヨーデル》は「ビートとビッグマナの両方の側面に寄与するカード」、《メイ様》は「ビートをビッグマナに変容させるカード」であると考えている。ビートデッキからすれば所詮は殴れない置き物にすぎないが、逆に「メイ様を出せたのでビートせずにメンチまで待つ」といったことが起こる。)


さて、ここまで散々メイ様を「異常」と評してきたことからお分かりになるだろうが、筆者はこのカードは何らかの調整を受けて然るべきだと考えている。
懸念点があるとすれば、あくまでランクマッチのメタゲーム上では健全なように見える点か。メタゲームのバランスの正常性とデュエルマスターズとしての正常性は切り離して考えて欲しいのだが、そんなことは運営が一番わかっているだろうし、面倒なのでここで多くは語る必要はないが。

メイ様の明日はどっちだ。デュエプレはどこへ向かうのか。(テキトー)

それでは、ごきげんよう。

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