見出し画像

なのか展備忘録-Ⅴ 「それ食べたい(I'd Eat That)」

今日は、Jordan Draper様より出展された「それ、食べたい(I'd Eat That)」について。今回、海外からの出展はこの作品だけなのかな?

謎の白衣集団

なのか展の会場内に、定期的に白衣とコック帽の人たちが集まるテーブルがありました。これいったいどういう儀式なんだろうと気になってはいたのですがなかなかタイミングが合わず見送ること数回。人の波が途切れたので、近くまで行ってこれがどんなゲームなのか探ってみることに。

画像1

テーブルの上には、たくさんのカードと人数分の説明書。どうやら、食材を組み合わせて料理を作るタイプのゲームのようでした。

スタッフの方に声をかけていただいて話を聞いていると、何人か人が集まってきたので実際に遊んでみることに。

「写真撮られるなら、そちらの白衣と帽子を着て撮られると映えると思います」

なるほど彼らはそういうアレね。
残念ながら、僕のいたテーブルでは誰も白衣は着ませんでした。

だんだん苦しくなる

ルールは以下の通り。

1.中央のカードの束から、各々が9枚ずつ引く

2.引いたカードを使って、「前菜」「メイン」「デザート」の3種の料理を考える

3.前菜から一つずつ発表して行く。他のプレイヤー全員に「それ食べたい!」と評価された場合は、中央の束から1枚引きそれを必ず以降の料理に使わなくてはならない

4.全員がデザートまで発表したら終わり!

僕に配られた9枚は、だいぶ野菜に偏っていました。
「ホムス」「サワークラウド」など、浅学故に聞いたことのない料理もいくつかあったので、それらに関しては調べる許可をもらって調査しました。
(「ホムス」は豆を潰して作る料理、サワークラウドは千切りにしたキャベツの漬け物っていうイメージのようです)
びっくりしたのは「放ったらかしの」。食材以外もあるんかい

最初のうちは何となく手持ちの素材でそれっぽい料理が作れるのですが、3つの料理を完成させるバランスを考えだすと、どんどん厳しくなってきます。
それぞれの料理に使うカードの枚数は自由なので、前菜でなるべく消費しようと思う人やメインにとっておく人など、それぞれの戦略が見えて面白かったです。

僕の場合を例にとると、前菜で「キュウリ」と「セロリ」のサラダ。
メインに「ホムス」「放ったらかしの」「発酵」「サワークラウド」
デザートに「バナナ」と「ミント」と「カスタード」でなんかそれっぽい甘いものを作ろうと画策していました。

「それ食べたい!」

さらに頭を悩ませたのが、「それ食べたい!」と全員に言われると、中央からカードを一枚引きそれも使わなくてはいけなくなるというルール。

予想外の食材を引くことになり計算を狂わされるプレイヤーが続出し、苦しい説明を余儀なくされることに。

「えーと、樹皮に抹茶ソースをかけてデザートにします!」
「ルッコラのサラダに風味を足すためにマサラを足します」
などなど、個性的なメニューがいくつも考案されました。


これはゲームなのか?

個人的には、これは「大喜利系」という最近数が多くなりがちなゲームの一種になるのかなと感じました。勝者を決定しない、トーク系のゲームとしてデザインされているのが特徴かなと思います。


他のプレイヤーが出してきたメニューに対し、「それ食べたい!」と言うことで余計なカードを引かせることができる。このシステムのおかげで相対的に合格のハードルが下がり、気軽に「それ食べたい!」が飛び交うテーブルができたのではないかな。



そして、これが「なのか展」に出展された理由に関しては、やはり「海外からの参加である」という点が大きいのかなと感じました。日本ではある程度定着しているジャンルのゲームでも、文化が違えば「これは新しいシステムかも」「これはゲームなのだろうか?」という視点で見られているのかもしれない。

ゲームを定義するのはそれらを遊ぶ集団であり、統一の基準を築くことは難しいのだなと気付かされた作品でした。


最後まで読んでいただいてありがとうございます! いただいたサポートは、きゃすりばーとしての活動に大事に使わせていただいています。