「24時間戦えますか」。 バブル絶頂期の頃、テレビCMの声が、社会人になりたての私の帰宅を待っていたかのように襲いかかる。仕事するってこういうことなのかな…という疑問、札束で頬を叩く世界ってこういうことなんだな…っていう諦め。 仕事をすることの意味に腹落ちできないまま、石の上にも三年、が来る前に身体は悲鳴を上げ、私は会社を辞め、ひっそりと実家に戻った。 働き者の母を、来る日も来る日も車で送り迎えし、朝ドラを見て、スーパーファミコンのロールプレイイングゲームで１つひとつ
