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パインアメの味のパイン

子育ての風景

子どもの頃食べたドロップは
口に入れると色々ないいニオイと味がした。
パイン、メロン、イチゴ…
で、大きくなるにつれそのニオイと味が
パインやメロンやイチゴのニオイと味じゃなくて
パインドロップやメロンドロップやイチゴドロップのニオイと味なのだ
と気付いた。
最初にこれは違うと認識したのはイチゴだった。
イチゴは夏に露地ものが安く出回るので庶民の口にも入ったのである。
次がメロンで、これはもちろん稀に到来する頂き物に限る。
メロンは高級品だったが国内でも作られていたからだろう。
で、最後がパインで、パインと言えば缶詰で
パインは缶詰でも高かったのだろう、そうそうお目にかかれなかった。
生のパインを初めて見たのは中学生の頃だったろうか。
母が台所で葉を切り落とし、皮をむいて行くにしたがって
大きなパインがどんどん小さくなっていって
「ああーそんなに捨てちゃうの!?」とハラハラしたものである。
そんな昔話はさておき
要するに・つまり・ドロップの味とニオイは本物とは別モノである
と、昨日までは思っていたのだが!!
ってことは!?
そうなのだ
昨日姑が買ってきた初めてのマレーシア産のパイナップルは
「昔懐かしい味」と売り場のポップに書かれていたのだと。
「昔懐かしい味って言ったら、パインアメでしょ」と夫は笑っていたのだが
「ンなわけあるかーいw」と丸ごと手で持って鼻を近づけてみたらば
何となくあの懐かしのパインアメの「にほひ」が!
そして皮に包丁を入れて、中身を切り分けていくうちに
(待って)
次第に強くなるパインアメの「にほひ」♪
「ホンマや―!」
ということになりましてな。(真顔)
もしかして
パインアメのニオイって、このパインのニオイだったのではないかしらん。
もしかして一周回って本物に出合えたのかもしれない。
長生きはするモノでございますな。

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