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参拝者が100倍に増えた!ホトカミ活用方法を紹介(#1 福島県高司神社様編)

神社お寺・御朱印の検索サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表取締役の吉田 亮です。

「100年後に神社お寺を残していくための参考になる事例を紹介したい」
「未来に希望を持てるようにしたい」
との想いから、
ホトカミ公式アカウントがきっかけで神社寺院の参拝者が増えた事例を紹介していきます。いつも神職僧侶の方々向けの講演でもお話ししているエッセンスも交えて紹介します。

第1回は2020年3月からのわずか9ヶ月で
・月間の参拝者数が100倍以上増加
・御朱印の授与数がゼロから3000近くまで増えた
福島県の高司神社さんの事例を紹介します。

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高司神社の伊藤さんは、『東北のお伊勢さま』とも呼ばれる開成山大神宮で奉仕しながら、
夜や休日の時間で、宮司のお母様との二人三脚で、工夫を凝らして高司神社で奉仕をされています。

福島県の他の神職さんからも高司神社さんはすごい。
立地や兼業ということも含めた環境でもどんどん元気になっているのを見て「うちももっとできるかも!」と励みになるという声を聞き、今回は高司神社さんを取り上げさせて頂くことにしました。

100年後に神社お寺を残していくために、
少しでも何かヒントを提供できれば幸いです。

ホトカミ以外での情報発信にも役立つと思います。
いつも快くお話を伺わせてくださる高司神社、伊藤様、本当にありがとうございます。

たったの9ヶ月で参拝者数は100倍増加、御朱印はゼロから合計3000近くまで増加

■ホトカミを使い始めてからの変化・参拝者数は100倍以上増加
・御朱印の授与数はゼロから9ヶ月で合計3000近くまで増加


■期間
・2020年3月からホトカミ活用開始(9ヶ月経過)

■状況
・伊藤さんは規模の大きな神社で奉仕しつつ、夜や休日に高司神社の準備や奉仕
・60歳を超えた宮司のお母様が日中の参拝者の対応


ホトカミを始めたきっかけ

・原点は「素晴らしい神が鎮まる高司神社を知って貰いたい」
・参拝者数やご祈祷件数の増加を目指していたわけではない。

吉田コメント:
高司神社さんに限らず、何かの契約や申し込みなどの数字ではなく、
「想いを実現するために」ホトカミを活用されている寺社さんの方が人が集まっている印象を受けます。
もちろん、御朱印の授与数だけでなく、お寺の場合はお墓の契約や法要の申し込み檀家の増加、神社であればご祈祷の増加などが神社寺院を支える収益源になるので、これらの数字を求める考え方も否定しません。

しかし、数字を追いかける姿勢はどうしても、参拝者に滲み出て伝わってしまうので、やはりどんな想いなのかが大事だと思います。
でも、もちろん数字が大事ではないという話ではありません。本当に良いことをしていたら、自ずと数字も増えてくるのが大事だと思います。自戒も込めて)

2020年の参拝者数の推移

3月 5人程度(ホトカミ活用開始)
4月 115人
5月 137人
6月 288人
7月 512人
8月 579人
9月 462人
10月 573人(秋の行楽シーズン)
11月 418人(冬支度)
12月 242人(12月21日で頒布終了)

2021年の参拝者数の推移

1月 527人(1/18以降土日のみ)
2月 512人(平日休み)
3月 555人(平日休み)
4月 597人(水・木休み)
5月 460人(水・木休み)
6月 482人(水・木休み)
※3分の1程度がリピーター

吉田コメント:
「数字を追いかけるのではなく想いを実現するのが大事」という前段の話といきなり矛盾しますが、
参拝者数や御朱印の授与数、ご祈祷の申し込み数など含め、
数字をしっかり記録に残してらっしゃる神職さん僧侶さんはやはりどんどん神社寺院が元気になっている印象を受けます。
数字を記録している神社寺院のなかでも、月ごと、週ごと、日ごと、時間ごと、、、と、どの頻度で記録しているかは分かれますが、
やはり月ごとと、毎日記録されているところでは大きく違うように感じます。

Googleスプレッドーシートやエクセルなどへの毎日の記録をオススメしています。
・数字をしっかり記録する
・数字を眺めて何かに気付き、改善する

①常に最新の情報を掲載

・最新の情報が更新されていると、その情報への信頼度も高まる。
・基本情報はもちろん、ホームページ作成ツールを使って「授与品タブ」なども充実させる。
(例:お守りの種類に変更が出た場合もリアルタイムで更新)

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②親しみやすい文章で「日常」を投稿 / 神主さんお坊さんの仕事を知ってもらうチャンスを活かす

■親しみやすい文章で日常を投稿
・気負わず、気軽な感じで書く。
・「お堅い文章」ではなく、ユーザー目線の文章を意識。
・もちろん、要所で真面目な内容も投稿する。普段の心の距離の近さが、真面目な内容も伝えられるようになる。

■神社お寺のお仕事をみんなに知って貰う絶好の機会を活かす

・一般の方々は神職僧侶の皆さんが普段、何を考え、何をしているのか知らない。
・日常を発信するのが大事。

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③準備過程を見せることで、応援してくれる人が集まる

■準備の様子を見せる勇気
・お祭りや法要、行事の告知だけを掲載するのではなく、
その準備過程や考えていることなども「日常」で投稿する。

・準備過程も見えた方が「生きたサイト感」が増す。

■高司神社初となる御朱印の制作過程をホトカミのみで投稿
・神社お寺に理解のある方々が集う場所だからこそ、準備段階からお知らせする意味も込めて、お守り・お神札・御朱印の製作風景なども投稿。

・初日からファンが集まり、3日間で50体以上の御朱印を頒布
4月10日(金)18件(初日)
4月11日(土)21件(2日目)
4月12日(日)15件(3日目)

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吉田コメント:
②③に共通することとして、
参拝者目線、読者目線での情報発信がとても大事です。

「しっかり真面目な情報を発信せねば」と意気込むあまり、内容が難しいものばかりになってしまうと、せっかく頑張って投稿しても、なかなか読んでもらえなかったり、
難しい=敷居が高い=「自分なんかがお参りするのはまだ早いな」と思わせてしまうかもしれません。

しかし、文章で平易な表現を心がければ良いのかというと、
分かりやすく伝えようとするあまり、情報発信に対する腰が重くなってしまいますよね。

そこで、オススメなのが高司神社さんも実践されている「準備過程」をオープンに伝えていくことです。

お祭りや法要の準備、季節の行事の準備、御朱印などの授与品の製作過程など、準備過程を記録することで、自然とその行事やお祭りに対する神職僧侶の皆様の想いなどを伝えることができます。

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その結果、実際に「何月何日にこの行事をやるので、どうぞお参りください」という告知を発信したときに、参加される方が増えます。
さらに、告知をした行事が終わった後、無事に終わった報告を投稿することも大事です。

日程が合わず参加できなかった方も、次は参加したいなぁと感じてもらえると思います。


④御朱印・朱印帳タブの情報を充実

・御朱印の告知をするとアクセス数が増えやすい。
・ウキウキするような内容になるよう心がけています。
・トップに「現在の御朱印」を紹介し、月毎の過去の御朱印全てに説明を添えている。
・御朱印に対する神職「思い」も掲載しています。

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吉田コメント:
2015年からの5年間で、御朱印人口は7倍の少なくとも200万人まで増えました。
神社お寺にお参りすることと、御朱印はセットになりつつあります。(浄土真宗の皆様は色んな想いの方がいらっしゃると思います)

この御朱印ブームはいつまで続くのだろうか?と気になってらっしゃる方もいると思います。おそらくまだまだ、御朱印人口は増え続けると思います。
お城の御城印、本屋の御書印、水族館の魚朱印など、御朱印を模倣した文化が他のジャンルにも広がっていることを思うと、
さらに、本家の「御朱印」の入り口が広がっているので、まだまだ伸び代があると思います。

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これまで神社お寺にお参りする機会がなかった方々も、
御朱印をきっかけに足を運ぶようになることは、神社お寺業界全体にとってはとてもポジティブなことだと思います。

もしかしたら、「御朱印が増えても、お墓やお葬式、ご祈祷の申し込みが増えるわけでないし、人手が足りなくなるだけだ・・・」とネガティブにとらえている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、御朱印をきっかけにした参拝者が増えてから、
およそ1年半経過すると、ご祈祷やお墓なども相談や申し込みが増えるということが、これまでのデータや聞き取り調査から分かっています。

少し脱線しましたが、
大事なポイントは「御朱印のデザインに想いを表現する」こと。
そして、そのこだわりポイントなどを、言葉でも情報発信することです。

⑤写真にこだわる

■見た目が大事
・全ての掲載画像すべてに共通して最良の写真を使っている。
・一眼レフで撮影した写真を元データ(RAW)から修正し、現像した写真を使っている。

吉田コメント:
構図なども含め、本当にこだわって写真を掲載されているのが伝わってきます。写真でも神社を表現しようとされていると思います。

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⑥ユーザーさんとの交流

・ユーザーさんの投稿ものぞきに行ってます。
・他どんな神社お寺があるか気になりますし、気に止まった内容に関してはコメントもつけています。
・そのつながりから(ユーザーの)memeさんが、北海道から福島へ来県されました。


最後に〜メディア掲載やまちの活性化〜

・県内のローカル番組、熱海町を紹介する1時間番組で出演となりました。
・「御朱印でめぐる東北の神社~週末開運さんぽ」に掲載されました。
(思うにホトカミのランキングから掲載寺社選んだ感じですね)
・県内の県民共済が発行しているフリーペーパーの一枠に掲載されました。(新聞折り込みチラシ)
・神社に人がくるようになり、熱海町内にもその方々が流れ、町全体が少し盛り上がったような印象は受けました。今年になり「熱海町が最近アツイよね」と市街地の方からお声がかかります。

吉田コメント:
これまで参拝者が(ほとんど)ゼロから増えていった神社お寺をいくつも見てきました。
月間の参拝者数が100組を超えたあたりから、熱気を帯びて来るのを感じます。そして、月間500組を超える前後あたりから、地域のメディアや県内のメディアなどからの注目も集まるようになります。

そして、やはり地域外から注目を集めることは地元住民としては嬉しいものです。

これもうまくいき始めた神社お寺の共通点なのですが、
どれだけ議論してても新しい取り組みに消極的だった氏子さん、檀家さん、地元の方々、そして父親でもある住職さんや宮司さんなどご家族も、
実際にお参りされる方々が増えて、その嬉しそうな様子を見ているうちに、
次第にその熱意が伝わって、皆さん協力的になります。

そして、さらにメディア露出など、1年前では考えられなかったような出来事が起こります。

ちなみに、(テレビ、新聞、地方紙、ネットなど)メディアの方々もホトカミで取り上げる神社お寺をよく探してらっしゃいます。

昨年だと、オンライン配信関連、花手水、アマビエ、(仏教の)三密などはホトカミの記事や情報をきっかけに取材された神社お寺がたくさんありました。

東京の神社での成功事例を長野のお寺の住職さんに紹介し、
同じことをやると、すぐに地元のメディアから取材がきますよと助言させていただいたところ、1ヶ月と待たずにすぐに取材がきたと仰っていました。

だいたい東京、愛知あたりのホトカミ活用神社寺院の成功事例を地方で取り入れると、すぐに地元で話題になります。
他の神社お寺の成功事例を見つけるためにも、日々、ホトカミで情報収集されている方も多くいらっしゃいます。

■まとめ(何かひとつでも実践してみてください!)
というわけで、今回は福島県の高司神社さんのホトカミ活用方法を紹介させていただきました。
ぜひ、このnoteを読みながら、実際に高司神社さんのページをチェックしてみてください。
きっといろんなヒントが詰まっていると思います。

そして、すぐに何かの準備過程を投稿してみるなど、
ひとつでも実践してみてください。

最後に、伊藤さん参考になるお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。
こんなに大々的に取り上げてしまうと、少し今後の投稿にプレッシャーを感じてしまわれるかもしれませんが、気負わずに今後もホトカミをご活用いただけたら嬉しいです。

▽高司神社ページ▽



そして、福島県の神職の皆さん、いつもホトカミをご活用いただき、本当にありがとうございます。高司神社さんのみならず、皆さんの協力のおかげで福島のホトカミ盛り上がっています。

このnoteへの感想や質問などあれば、
ぜひ、omotenashi@hotokami.jp までご連絡ください。

今後の連載内容の参考にさせていただきたいです。
また、質問にもお答えしていきます。

最後に。
読んで頂きありがとうございます。
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