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涙のROCK断捨離 9.McDonald_&_Giles「Mcdnald&Giles」

マクドナルド&ジャイルズ「マクドナルド&ジャイルズ」/McDonald & Giles「Mcdnald & Giles」
1971年

バンド名がアルバムタイトルになっている時には、省略しようかな、、、。

さて、このアルバムが無視できないのは、イアン・マクドナルドマイケル・ジャイルズが、キング・クリムゾンの前身バンド、ジャイルズ・ジャイルズ&フィリップからからの、創業メンバーだからでしょう。

スティーブ・ジョブズとアップルを築き上げたスティーブン・ウォズニアックとロン・ウェインが、アップルを離れてやり始めた新事業のようなものとあれば、気にならないはずがありません。

こういうメンバーですから、プログレ・ファンの方々がこぞって聴いたわけで、その評価は高かったようです。
ただ私自身は、ジャケットの写真からなにから、どうにも思い入れを持つことができず、買った時に聴いただけで、それ以降は全く聴いていませんでした。しかも、聴いた記憶が無かったせいか、2枚同じCDを持っていました。

改めて聴いてみると、なるほど、プログレ・ファンが褒めるところは理解できます。作曲力とか、楽曲の構成力とか、演奏の確かさとか、問題は見当たりません。強いて言えばボーカルですが、曲に合っていないわけではありません。(キーボードにスティーブ・ウィンウッドが参加してるのですね。CDの解説を見て、今、知りました。)

おそらく私の心にうまくハマらなかったのは、ここにアンチ・クリムゾンのようなものを感じるからかもしれません。
キング・クリムゾンが提示した精緻な緊張感、シリアスで暗いテーマ、抒情性を凌ぐ絶望と悲壮感。これらは、キング・クリムゾンが他のバンドと一線を画す要素であり、ファンにはたまらない魅力です。でも、こんな曲ばかりを毎日演奏していたら、気が変になってもおかしくないでしょう。
マクドナルド&ジャイルズは、音楽を楽しみ、人間らしく生きる道を選んだのです、きっと。楽曲からは、どこか田園的な心象風景や、深刻にならない物悲しさ、時にユーモアのセンスなどの人間味を感じます。なんだか、この二人がとても良い人のように思えてきました。
ただ、やはりこれは私にとって重要なアルバムにはなり得ないようです。

解説を読むためにジャケットを見て、つまらないことを感じてしまいました。表に写っているダンディな人が、マイケル・ジャイルズさんですね。ジャケットでもちょうどへんなところに名前があります。裏に写っているのが同じように名前が書いてあるイアン・マクドナルドさん。一緒にいる方も美人さんです。ビジュアル的にはイアンさんの方が、かなりイケテるような、うーん・・・。
いや、そんなことは関係ありません。純粋に音楽を聴きましょう。なにせ、この二人は恐怖のクリムゾン王から逃れた良い人たちなんですから。

Spotifyには、ちゃんとあります。
ジャケットは、バージョンによって、色味やトリミング、文字色などが異なっていますが、Spotifyのクレジットに2002年とあるのは、おそらくリマスターされたボーナストラック付きCDが出た年なのでしょう。

Spotifyでも聴けます。
https://open.spotify.com/album/0gNMtWCdoyDecLzvjV2neE?si=lYpempHhRU-CzvKnUhV5Rw


写真の使用許諾に感謝します。
Mabel AmberによるPixabayからの画像