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お買い物の楽しみ。

み・カミーノさんは、生鮮食品をスーパーではなく、地元の商店街で購入されているそう。お豆腐屋さんで豆腐を買って、八百屋さんでお野菜を買って… スーパーで全部買うことも出来るんだけど、そうしないという選択。そんなサザエさんのような生活ほど、幸せなお買い物はないと思う。

この記事を読んで、私にも昭和な香りの漂う買い物を楽しむ場があることを思い出した。

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ここ1年くらいキガリマーケットとファーマーズマーケットが盛り上がりをみせている。月1で開催されていて、Made In Rwandaなものが食べ物からお土産品までずらっと並ぶマーケット。

まだ規模も小さいので、手作り感が心地良い。イメージ的には学園祭をちょっとだけ大きくしたような感じ。長テーブルにテーブルクロスをかけたものが1店舗。売っているものや価格的にもターゲットは外国人層だけど、少しずつローカル家族も見かけるようになっている。

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夫が出店していることもあり、私も毎月通っているのだけど、数か月で出展者同士で顔なじみになれたのが嬉しい。そんな中で面白いのが、出展者の皆さんに我が家の坊を可愛がってもらえること。

初出展の頃は抱っこでウロウロ、しっかり座れるようになってベビーカーデビューしたのもマーケット、そして年始辺りから歩き始めた。すると周りのみんなが「おー、ボーイ、もう歩いてるんだね!」と声をかけてくれる。なんだろうか、昭和の商店街みたいな雰囲気を、令和のルワンダで感じられる。

「あらかわいいお嬢ちゃん」と売り物の小さなアクセサリーを貰ったり(坊は髪が多いせいか女の子に間違えられがち)、売り切れなかったからとパクチーの苗木を分けてもらったり(庭でモサモサ咲いてるやつ)、毎回狙いに行く試食用のパンは坊のお気に入り。ここでなら坊も甘いマフィンも食べてもいいことになっている。

大都会にいた頃は、スーパーでササッと何でも買えるのが当たり前だったけれど、この道の駅みたいな、地元感あるマーケットは人々の憩いの場という感じでとても楽しい。

み・カミ—ノさんが書かれていたココがまさに当てはまる。

“モノ”を買うだけじゃない、“モノ”を介するコミュニケーション。

お金の受け渡しだけじゃなくて、心の交流がセットになっている、そういう買い物はとてつもなく楽しい。

スーパーに行けば輸入物のジャムは売ってるんだけど、それではなくてあのおばちゃんのジャムを買おう。前回の瓶も返却すべく持っていこう。って思ったり。別のお菓子屋さんとはちょっとコラボしてみる?と話題になったり。新しい味を出したから試してみてよ、と勧めてくれるおばちゃんがいたり。

ただ商品を買うだけならどこでも買えるけど、売ってる人と出会える場所というのは今の時代は貴重。ネットを使って売り手に出会えるようになったのもあるけど、やはり直接顔を見て話をして物を買うのには叶わないよな。

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マーケットの翌日の朝ご飯は楽しい。あのおばちゃんのヤギのチーズに、あの女性支援団体のパンに、いつも甘い物なんて買わないけどつい買ってしまったドーナツにと色々並ぶ。顔を見て買っているだけに、食べる時もその人が思い出されてほっこりする。

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そんなマーケットも3月の会を最後に閉まっている。企画者はネットで物を買えるようにと奔走しているけれど、やっぱりそれだと買う気はおきないんだな。

あとどれくらい待ったら、次のジャムが買えるんだろうか。



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