見出し画像

ニノの結婚から閃いた。男性アイドルは結婚してもアイドルなのに、女性アイドルが卒業するわけ

嵐の二宮和也さんが今週火曜日に結婚を発表しました。しちゃいました。はぁ。

二宮さんのファンではないけれど、何だか胸がキュッと締め付けられる思いです。二宮さんのファンの方の気持ちなんて計り知れないけれど、私もジャニーズさんが好きで、ジャニーズファンとしてちょっとだけ想像できます。


昨日、友人と話していた時にあがった話題があります。

「男性アイドルは結婚してもアイドルなのに、なんで女性アイドルは結婚すると卒業するの?」

確かになぁ、と。


男は外で働き、女は家庭を守る

《男性アイドルと女性ファン》、《女性アイドルと男性ファン》の関係からこの問いを紐解いていこうと思う。

日本の女性はかつて適齢期になれば結婚をし、家庭に入ることが当然だとされていた。男は外で働き、女は家庭を守る。そんなことが当たり前の世の中であった。

1986年の男女雇用機会均等法は女性労働の場を広げるきっかけとなり、女性である私もありがたいことに来年度より社会人として働き始める。しかし果たして結婚(恋愛)においては男女は平等になったのであろうか?


男性アイドルと結婚

男性アイドルは結婚をしてもアイドルを辞めない。キムタクだって、イノッチだってそうだった。結婚をしても、パパになっても彼らはアイドルである。

男性は結婚してもしなくても、稼ぎ頭であることは日本のジェンダー観から読み取れる。男性は家族を養うために働き続ける必要があるとされてきたため、彼らもアイドルを辞めることはないのであろう。

アイドルであることは多くの女性ファンからの支持があって成り立っている。結婚はしても、家庭のことを公には語らないし、『アイドルである自分』と『家庭内での自分』を分けているように思える。

しかしこの分け方は女性アイドルには難しく、彼女らは卒業の選択をとることが無難であることも理解ができる。


女性アイドルと結婚

女性アイドルは結婚するのであればアイドルを卒業し、家庭に入るイメージがある。例えば秋元康プロデュースのAKB48や乃木坂46は恋愛禁止のルールがあるし、これは彼がかつてプロデュースしていたおニャン子クラブのルールが引き継がれたものだ。

また、恋愛や結婚において女性は男性に守られるものだという認識が現代にも蔓延る。最近はニュートラルになってきたが、女性は籍を入れると男性姓になることが多く、「主夫」よりも「主婦」人口が圧倒的に多い。

男性ファンが女性アイドルに向ける感情の中にはどこか独占欲があり、彼氏目線のようなところがあるように思える。ライブの曲中に見られる合いの手の『俺の嫁』コールからは“所有物意識”が見られる。(もっともそれを迷惑がる人々もいるが。)

また、女性アイドルには汚れなき永遠の処女性を感じる人も多いであろう。だからこそ自分が最初の男(彼氏)になる妄想をするのである。

たしかに最初になりたい男性にとって、女性アイドルの存在は特別である。汚れなき女性アイドルが自分以外の(自分は疑似恋愛であるが)他の男性との結婚を発表することは、男性ファンにとって所有物を汚されたというマイナスイメージになり、汚れなき女性アイドルを続けることが困難になるであろう。

また結婚をすれば家庭に入ることが美とされた時代の名残も見え、男女平等と言われていても日本がつくり上げてきたジェンダーイメージはすぐに消え去るものではない。

以上から

①女性アイドルの処女性が失われる

②『女性は結婚すれば家庭に入る』というかつてからのジェンダーイメージの名残

の2点で女性アイドルと結婚が一般的に両立できない時代が続いていると言える。


アイドルと結婚

男性アイドルのジャニーズを好きな私であるが、自分のいわゆる『推し』が結婚することを想像するのはしんどい。胸がキュッとなるし切なくなる。

「おめでとう」ではあるが、「アイドルでいる時は私(あるいは、私たちファン)を見ていてね。」なのである。

画像1

男性アイドルは結婚をしてもアイドルなのに、女性アイドルが卒業の道を選ぶことには、日本の根強いジェンダー観が関係していると言える。

アイドル論とジェンダーの関係は、日本特殊の議題だ。深掘りすると面白いかもしれない。



果てない空がそこにあるって

今確かな声が聞こえる

おめでとうございます。

変わらず、あなたのファンをこれからも幸せにしてあげてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?