2020.6.30 独裁国家中国の末路
今、全世界の指導者は悩んでいます。
なぜか?
「ある重要問題」の答えを考えているからです。
どんな重要問題か?
「アメリカと中国の覇権争いでどっちが勝つか?」
という問題です。
なぜこれが重要問題なのか?
こういう状況下では、“中立”でいることが非常に難しいんです。
そうなると、誰でも思うのが
「勝つ方につきたい!」
と思うからです。
負ける方につけば、自国も“敗者の一員”になってしまうので。
この答えは、私たち日本人には“自明”に思えます。
そう、アメリカ合衆国が勝つに決まっています。
しかし、皆さんご存知のように日本の政治家たちは、“そうは思っていない動き”をしています。
たとえば、習近平の国賓来日を未だに諦めていないとか…。
そして、世界中の指導者たちも実は悩んでいます。
なぜか?
トランプ大統領が、ほんまもんの
「アメリカ・ファースト」「自分ファースト」
で、既存の国際秩序を破壊しまくっているからです。
たとえば、
・パリ協定からの離脱
・イラン核合意からの離脱
・エルサレムをイスラエルの首都と認定
・WHOからの離脱‥‥。
最近、トランプ大統領の補佐官だったボルトン氏の暴露本が出版され、そのハチャメチャぶりが更に明らかになりました。
暴露本を一部抜粋すると、
・トランプ大統領は、「フィンランドをロシアの一部」と思っていた。
・トランプ大統領は、「イギリスが核保有国」であることを知らなかった。
・トランプ大統領は、日本に「思いやり予算」を4倍増にすることを求めた。
・トランプ大統領は、金正恩にエルトンジョンのCD『ロケットマン』をプレゼントすることに異常な執着を示していた‥‥。
もちろん、書かれていることが全部本当かどうかはわかりません。
しかし、元最側近の言葉なので、たくさんの人が信じることでしょう。
普通に考えればGDPも軍事費も世界一のアメリカが勝つでしょう。
でも、トランプ大統領で本当に勝てるのか?
世界の指導者の悩みは、今まさにここにあります。
独裁体制の進化の歴史
少し歴史を振り返りますが、「世界3大独裁者」といえば、
・ナチスドイツのヒトラー
・ソ連のスターリン
・中国の毛沢東
でしょう。
いずれも、自国民や他民族を大量虐殺したことで知られています。
この3人は「超独裁国家」を創り上げました。
しかし、
ヒトラー → スターリン → 毛沢東
と“進化”を遂げてきたことが分かります。
ヒトラーの独裁体制を維持した“神話”は、「アーリア人至上主義」です。
「アーリア人は世界一優秀だから世界を支配すべきだ」という主義を掲げていました。
この神話は、全ての他民族から反対されました。
そう言った理由から、彼が勝つことは最初から無理でした。
次に、スターリンの“神話”は共産主義です。
「資本家を打倒して万民平等の世界をつくろう!」
この神話は、貧しい人が大多数を占める世界で大きな支持を得ました。
ですが、ソ連の欠点は、
「経済面で資本主義に劣っていたこと」。
ソ連経済は1980年代になるとボロボロになり、1991年にソ連自体が崩壊することになります。
中国は、「経済で劣る」というソ連の欠点を克服しました。
つまり、政治は共産党の一党独裁を保ち、経済は資本主義にしました。
こう見ると、ナチスドイツのイデオロギー面の弱さを克服したのがソ連。
ソ連の経済面の弱さを克服したのが中国であることが分かります。
そういった意味で、中国は独裁体制の進化形態です。
しかし、中国はソ連の弱点を克服する過程で、
「万民平等の世界を目指す」という神話を捨て去りました。
今の中国の神話は“中国の夢”です。
これは、いわゆる“民族主義的神話”で、本質はヒトラーの神話と何ら変わりません。
これが理由で、国外だけでなく国内の少数民族地域からも反発されるのです。
ドイツ、ソ連の共通点 中国は?
ナチスドイツ以前のドイツは「帝政ドイツ」と呼ばれていました。
成立したのは1871年です。
帝政ドイツは急成長し、世界第2の経済大国になりました。
しかし、第一次大戦に敗れ、1918年に崩壊しました。
そして、ドイツは共和政に体制が移行しましたが、1933年にヒトラーが総統になると崩壊します。
ナチスドイツは1945年に連合軍に敗れましたが、帝政ドイツが成立してからナチスドイツ体制が終わるまでの期間は74年です。
ちなみにロシア革命は1917年に起こりました。
ソ連が崩壊したのは1991年です。
1991年ー1917年=74年
になります。
まあ、ドイツは74年間に3回も体制が変わっているので、
「こじつけすぎだろっ!」
って突っ込まれると困りますが…(^_^;)
そして、中華人民共和国が成立したのは1949年です。
これに74年を足すと2023年になります。
果たして2023年に中国共産党の一党独裁体制が崩壊するかは、現時点では分かりません。
しかし、2010年代に勢いのあった中国と2020年代の中国では全く異なります。
中国は、ソ連の欠点を克服した独裁の進化形態ですが、
「独裁は所詮、独裁」
です。
中小企業なら、「ワンマン親父」でも回していけるでしょうが、大企業が「ワンマン親父」では長続きしません。
企業と同じで、世界第2の経済大国となった中国が、小国の如き独裁体制で収まるはずがありません。
トランプ大統領は確かにハチャメチャですが、彼が大統領選に負けて去れば、新しい大統領が来ます。
この権力移譲制度が今も昔もアメリカを守っています。
一方、他党が無いために権力を移譲できない中国は滅びの道を進みます。
拙生の妄想になりますが、もし仮に中国共産党が崩壊してしまったら、家族主義である漢民族は我先にと、隣人を含む家族以外との争いが頻発するでしょうし、共産党に虐げられてきた少数民族はこの機会を得て独立を勝ち取るかもしれません。
国外に至っては、国連機関も少しはマシに機能するようになるかも知れません。
そして、日本にとっても脅威が和らぐかもしれません。
良くも悪くも、全ては中国共産党の滅びに掛かっていると言えるのではないでしょうか。
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