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データを活用できるプランナーを育てるために「ロジカルサイエンティスト研修」をやってみた

皆様こんにちは。
Sales Lab商品開発・運用グループの湯浅です。

Sales Labでは”データとテクノロジーで営業を革新する”という理念を実現する人材を育てるために、様々な取り組みを実施しております。
今回はその中の一つとして「ロジカルサイエンティスト研修」というものを実施したのでご紹介させていただきます。

執筆:湯浅 公貴(ゆあさ こうき)


ロジカルサイエンティスト研修とは

ロジカルサイエンティスト研修とは、インサイドセールス戦略・戦術を描くために必要な論理的思考力とデータ分析力をつけ、実戦形式のプランニングを体験することで、高度人材を育成することを目的とした研修です。


なんでやろうと思ったのか?


実施の背景としては、”業務の属人化が起こっている”、”案件ごとのサービス提供品質にばらつきがある”という課題があったため、ある一定レベルは統一化したいと考えていました。

業務の属人化に関しては、現在のプランナーが次代のプランナーを育成する際に、各案件ごと個別に育成をしていました。
これは考え方や戦略部分もそうですが、業務レベルの資料作成方法や運用設計なども個別に行っておりました。
そのため、引継ぎに工数がかかるだけでなく、次期プランナーも基礎的な部分から短時間で詰めなければいけないため必死でした。

案件ごとのサービス提供品質にばらつきがあることに関しては、経験や所有しているスキルによってクライアントにお返しする成果に差がでていました。
基本的にその領域に長けた人材をアサインし、同僚のプランナーやマネージャーからアドバイスがあるとはいえ、成り立ての頃は回すのに必死という状態が生まれます。

そのため、プランナーになる前のSDRの段階で必要な能力を獲得するための研修をすることで、これらの課題を解決しようと考えました。

*SDR:Sales Development Representativeの略。インサイドセールスにおいて中核を担う『訪問しない営業』を実行するプロフェッショナルのこと。
*プランナー:お客様のマーケティング・営業戦略を理解した上で、インサイドセールス戦略・戦術を立案する人。


研修の概要と構成


研修は大きく「思考力研修」「データ分析研修」「プランニング研修」の3つに分かれています。
授業と実践演習を織り交ぜながら進めていき、グループワーク課題も複数出しました。
また、知識面に関するインプットを促進するために、講義終了後にはテストを出題し、記憶の定着を図りました。

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研修の詳細

思考力研修

思考力研修では論理的思考を身に付けるために、フェルミ推定やケース問題を題材にした実践演習を行いました。
また、「理想のコミュニケーションとは何か?」といった私たちのビジネスの本質を深く考察するような問いも投げかけ、議論が白熱しました。

全4回という構成でしたが3,4回目はほとんどが演習で、とにかくビジネスで起こり得るケース問題を盛り込みました。
データ分析研修

データ分析研修では、基本的な統計学の授業と実践演習を実施しました。

統計学の授業では、基本的な統計学の考え方に加え、仮説検定や回帰分析といった検証・分析手法を取り扱いました。
また、このようなデータはどのグラフで可視化すると解釈がしやすいか?このグラフからどういうことが読み取れるか?など、データを見せる力と解釈する力をつける練習も行いました。

実践演習では、私が過去に担当した案件で実施したアンケート結果の分析をグループワーク形式で取扱いました。
2週間かけて各チームごとに分析・施策の立案・発表までを行ってもらいました。今回、施策の立案・発表まで含めた理由としては、データは分析するだけでは価値にならないと考えているからです。
検証設計をきちんとし、分析した上で次の施策にどうつなげるかをSales Labでは重視しています。

日頃仕事で接することが少ない他案件のメンバー同士ということもあり、想像以上に楽しそうでした。傍から見ていると、一緒に混ざりたくなるくらい楽しそうでした(笑)

結果としては、各チームとも丁寧な可視化・分析と、本当に実施してみたくなるような施策の立案までを発表してくれました。
また、データの見方や解釈・分析方法はもちろん、Excelの関数を使いこなすスキルも着実に伸びているのをメンバーのアウトプットから感じました。
プランニング研修

プランニング研修では、インサイドセールスの基礎理論と、今後Sales Labが新しく提供するプランニングパッケージプランをインプットしてもらった上で、実際にインサイドセールス戦略の立案をしてもらいました。
こちらも現状分析から施策の立案・実行計画までを作成、発表してもらいました。
ちなみにお題は「Sales Labのインサイドセールス戦略を立案してください」というものです。

こちらの課題はチームごとにアウトプットの色が大きく分かれて、私自身とても勉強になりました。
また、日頃Sales Labという会社に対する見方も人それぞれで、本当に多様性のあるチームだと感じました。
(バックグラウンドも営業出身者、元栄養士、元臨床検査技師など様々です。)

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受講メンバーからの声

受講メンバーからは、「基礎的な部分から実践まで経験できてよかった!」「色々な知識を得たからこそ、自分に足りていない事が明確化した」という声をいただきました。

ただデータ分析研修とプランニング研修の実践課題に関しては、「内容が難しいのでもう少し予習の時間がほしかった」や、「課題の提出期限をもう少し長くしてほしい」などのFBもいただきました。

初めての研修で、講座の理解や課題にかかる時間が読みづらかったので、今後はスケジュール感や、予習復習の分量調整、座学と実践の割合などを改善して次回以降に活かしていきたいと思います。


主催者としての感想

正直ここまで社内でがっつり研修を作ったことはなかったので、主催者としては不安でいっぱいでした。
ただ、自社のビジネスの理想を叶える上で、自社に完全にマッチする研修というのはなかなか見つかりませんでした。

そのため、”データとテクノロジーで営業を革新する”ようなプランニングとはどのようなものか?それに必要な能力は?と要素分解をし、今回の研修を設計・作成しました。
また、基礎的な内容とはいえ統計学にも踏み込んでいるため、「いかに分かりやすく説明するか」や「この知識はビジネスに活きるのか」ということも意識しました。

結果として満足度も非常に高く、今後定期的に開催することになりました!
今後もクライアントにお返しする価値を上げるため、社員が成長し自分の未来を作るために、学びやすい環境を整えていけるよう頑張ります!

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